湖近くの野良ダンジョン 5
7階層に降りた時にはバッタマンと遭遇した。
「数は5体、少ないけど朝一キツイな」
「ゼロちゃん、離れてて」
リョウが前に立ち、アイテムボックスから戦斧を取り出した。
「ヌ゙オラッ」
リョウが戦斧を横に振るとバッタマンの首だけが飛び散った。
「ふぅ〜重い武器もいいわ〜」
「リョウ姐さん、狂戦士時代を思い出すよ」
「ミーティアちゃん、ただの暴力よ」
ゲーム時代のリョウのステータスはHP、攻撃、素早さ、特化みたいなビルドをしていたがこっちに来てから路線変更したようだ、HP、攻撃、防御、特化みたいなビルドだろうな
これなら遠距離はミーティアに任せて、リョウを最前線、リョウの交代要員が俺になるだろうな 殲滅力のあるタンクがいるだけで十分だろう
7階層を進んでいると何かがこちらにやって来るのが分かる。
「ゼロ、棺桶を担いだスケルトンが4体来るよ」
「何それ?」
「棺桶の中に興味あるんだけど」
「スケルトンなら私の出番ですわ」
シャルが飛び出して行き、俺たちは後を追いかける
シャルがスケルトンたちと接触するが、スケルトンたちはそこで力尽き、消滅、棺桶だけが残された
「ゼロさん、どうしましょうか」
「棺桶の中の確認が必要だよな」
「ゼロちゃん、この棺桶見て」
棺桶には『ベアトリーチェ』と書かれている。
「トーカ、どうしようか」
「ゼロ、推しキャラなんでしょ」
「美人で巨乳の吸血鬼さん好物です。」
なんで君ら胸の触っているんだ?トーカとミーティアはバチバチしない
「これが本物なら戦力の拡大に繋がるわ」
「確かに」
「眠っていたら王子様のキッスで起こしてあげるのよゼロちゃん」
「リョウ、俺の仕事になってる」
全員の意見は俺が棺桶の確認をすることになった。
恐る恐る棺桶を開けると10歳くらいのゴスロリを着た、銀髪の可愛い女の子が眠っていた。
俺の仲間たちはキッスコールをして楽しんでやがる
「分かったよ、やればいいんだろ」
俺は眠っている女の子にキスをしようとするが突然目覚めて俺の首筋に歯が突き刺さり、血を吸われた。
「契約はここに結ばれた。」
「いやいや、血を吸っただろ」
「ベアトリーチェと申します。血の契約に従いゼロ様を生涯の主として仕えさせていただきます。」
綺麗な所作でお辞儀をするゴスロリ少女
「ベアトリーチェは戦えるのか?」
「リーチェとお呼びください。」
「リーチェは戦えるのか?」
「目覚めたばかりなので戦闘能力は低いです。魔法を使った援護をさせていただきます。」
ゲーム時代にこんな子いなかったぞ
「リーチェ、可愛いね」
「リーチェと呼んでいいのはゼロ様だけです。」
「リーチェ、俺が許可する。それでいいな」
「御意」
あのゲーム時代、超強かったベアトリーチェがただの子供になってしまった。嘆かわしい
「ゼロ様、私は全ての能力にロックが掛かっております。」
「解除方は?」
「私のレベル上げでございます。」
色々やばい
7階層を進んだがモンスターと遭遇することなく8階層へ突入した。




