プロローグ
そろそろ新作書きたかった。ゆっくりと更新していく予定です。
ある男の話をしよう
世間はゴールデンウィーク、この男は1LDKの部屋に閉じこもりゲームをしていた。
男の名は小鳥遊真守、10年間やり込み続けたオンラインゲーム『NamelessHunter』で偉業を達成しようとしていた。
『NamelessHunter』とはプレイヤーが名もなきハンターとなり、モンスターを狩り、武器や鎧を強化していくゲーム これだけだと某ハンターゲームを思い出すだろう
このゲームには人以外の種族と魔法がある。
種族は人以外にエルフ、獣人、ドワーフなど有名どころからホビットやニンフのようにマイナーな種族も存在している。
ストーリーもあるのだがこの話しは長くなるからやめよう
この男、小鳥遊真守のキャラは二つ名持ちの世界中で最上位のプレイヤーであり 結成しているメンバー7人しかいないクラン『孤高の狼』も有名だったりする。
小鳥遊真守は普段は会社勤めであり、会社と同僚には恵まれているが唯一上司だけには恵まれていなかった。その上司は勤めている会社の社長の息子で休みの日にでも呼び出しがあったりする。
無視すると翌日、会社でガミガミと言われ続けるのだ。相手が社長の息子だからと誰も何も言えないのと自分に飛び火するのを嫌った。過去に飛び火して辞めていった者を何人も見ているからだ。
ゴールデンウィークのため当然、呼び出しがあるのだがスマホの電源を落としている ヘッドホンをしているため外から騒音も完全にシャットアウトしている。
小鳥遊真守が操作しているプレイヤー名『ゼロ』はゴールデンウィーク直前にアップデートで解禁されたまだ誰も倒したことのない最強のモンスターとソロで戦っていた。
ボスの名は『超時空の覇者デウスウルゴス』人型の機械仕掛けの神 その攻撃は当たれば即死、掠っても即死、防御無視攻撃、パリィ不可攻撃、カウンター不可攻撃、時を停める能力もある。
ゴールデンウィーク1日目は残り50%まで削ると第二形態『超時空の覇龍デウスウルゴス・ノヴァ』に変化し攻撃パターンは第一形態よりも速度が上がっている。 口からゲロビ、飛行可能になったため空中からの攻撃も追加された。
40%まで削って負けた。蘇生アイテム不可、蘇生魔法も不可のため仕方ない
その日は力尽きて眠った。
ゴールデンウィーク2日目
起きるとすでに昼を過ぎていた。
『超時空の覇者デウスウルゴス』へ再戦、全ての攻撃パターンを知ったが堅実に確実に倒すために時間を掛けて壮絶な戦いを繰り広げた。
『超時空の覇龍デウスウルゴス・ノヴァ』は残りHP10%を切ると地上に滅多に降りてこなくなり、ゼロの職業は『魔法剣士』だがある属性魔法に全振りしているため遠距離攻撃が出来ない、その属性のせいで他者からの補助魔法の効果は無く、回復魔法の効果も半減、ポーション効果も半減している。
「次に降りてきた時が勝負だな、残り2本で仕留めれば御の字か」
ゼロの秘策でもある1度使用すると壊れてしまうが最大火力を叩き出す剣『タイムデストラクションソード』戦闘時間と与えたダメージ量により、相手に無属性固定ダメージを与えることができる。
『デウスウルゴス・ノヴァ』の攻撃を避けながらようやく地上に降りてきた。
「死に晒せ、クソ神!!」
『タイムデストラクションソード』が命中し、大爆発が発生し『デウスウルゴス・ノヴァ』のHPは残り1%、背中にあった両翼が破壊され空に飛べなくなった。
「あとはこの魔法で仕留める」
ゼロは剣の刀身に魔法を掛けると刀身がボロボロっと崩れてたが漆黒の刀身が出来ていた。
「『虚無魔法 漆刻』」
ゼロは世界唯一の人気が皆無で使い勝手が悪すぎる『虚無魔法』の使い勝手 二つ名は『虚無のゼロ』本人はピンク髪のツンデレヒロインを思い出してあんまり好きではない二つ名だ。
ゼロは『デウスウルゴス・ノヴァ』を袈裟切りに剣振りようやくHPが0になり倒すことが出来た。ワールドアナウンスも流れたのだが小鳥遊真守は燃え尽きて力尽きていた。激闘は三日三晩続いていたようだ。
目覚めると森の中にいた。部屋では半袖短パン裸足だったが半袖にジャージのような長ズボン、ブーツを履いており、腰には解体用のナイフとショートソード
「どっかで見た装備だな、『ステータスオープン』」
試しに言ってみるとタブレットに似た大きさの画面が空中に現れ自分のステータスが表示された。
「な、なんじゃこりゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
名前がゼロ、装備はゲーム開始時と同じ装備しかも森の中ということは正真正銘のゲーム開始時 今から街に向かいハンターギルドでハンターになる それがこれから俺がやることだ
他にステータス画面で出来ることはアイテムボックスで中のアイテムの確認ができる。メールなどの機能は無くなっており、フレンド欄には誰の名前もないそもそもクランを作ったがほとんどソロプレイしておりフレンドがいなかった。
「俺と同じ転移したやつがいるかどうかだな」
ゼロは街へ向かって歩き出した。