第六話
「よしっ!荷造り終了!!」
「「「・・・。」」」
目の前の荷物の量に庸浩と亮俊、頴逸は唖然となった。
「瀞麗・・・何じゃこれは?」
「え?これですか?もちろん荷物です。」
瀞麗はきょとんとした。
「馬鹿者。わしが言いたいのはその荷物の量のことじゃ!」
「うわっ!ろ、老師!!」
庸浩は瀞麗の荷物をひったくるとバッと中身を開けた。
「な、なんじゃこれはぁーーーー!?」
中身は何十冊もある漫画でぎっしり詰まっていた。
「ぽいっ!」
庸浩は漫画を鞄の中から次々と取りだしていった。
「うわぁ〜!老師そんなぁ〜!!それは暇なときに読む漫画なんですよぉ〜!!」
「知るか、そんなもん!あっちでは暇なときなどない!読むんじゃったら本でも読めぃ!!」
「漫画のほうが楽しいんですよぉ〜!!」
「うるさいわい!・・・しかしこの漫画何十冊入っているんじゃ・・・。」
「50冊以上です。」
「この馬鹿者がぁぁぁ!!!!」
この様子を頴逸は呆れながら見ていた。
「本当にこれがさっきの瀞麗殿なんだろうか・・・。」
亮俊がぽつりと呟いたのを聞いて頴逸は思わずクッと笑った。
「ククク、まったくだ。」
2人がこうやってのんびり見物している間も瀞麗と庸浩はまだもみ合っていた。
「だからですね、老師!漫画は暇なときに必要不可欠なものなんですよ!つまりこれは心の泉のような」
「これのどこが心の泉じゃ!これのど・こ・が!」
そういって庸浩はギャグ漫画を指さした。
「これはただバカみたいに笑って疲れれるだけじゃろうが!!」
「だったら老師も読んで、疲れるだけの本か試してみればいいじゃないですか!!」
「・・・・・・それも・・・そうじゃな。」
「「(おいおいおい!)」」
頴逸と亮俊は同時に同じツッコミを入れた。
「庸浩殿、それより瀞麗殿にお話いないことがたくさんあるのでは?」
「おぉ、そうじゃった。瀞麗、これからお前には亮俊の住んでる国へ行ってちょいと武術の指南してこい。」
「(亮俊さんの住んでいる国?)」
瀞麗はこの時初めて亮俊が異様な服装に身を包んでいるのがわかった。
「えーっと、亮俊さんが住んでいる国って・・・中国?」
「まぁ、たしかに雰囲気は似ておるが中国ではない。」
「?」
「紅国じゃ。」
「???」
「この世界にはない、別の次元の国のことじゃ。」
「あぁ・・・、はい。じゃあ私はその紅国とやらに行って指南をしてくればいいんですね?」
「そうじゃ。」
次元という言葉を使っても別段普段と変わりない瀞麗に亮俊は驚いた。
「あの・・・瀞麗殿は驚かないのですか?」
「え、あぁ・・・・よく老師にいろんな次元へ行かされてオツカイみたいなことをやらされるので・・・。」
「・・・・。」
「幻の卵がほしいとか、幻の酒が飲みたいだとかいろいろと・・・。でも今回初めてですね。こんな大がかりなオツカイは・・・。まぁでも、お寺とかで教えるぐらい」
「お寺?誰がそんなことを言ったのじゃ?お前が指南する者たちは何万人といる国の軍事を司る禁軍じゃぞ?」
「・・・え、えーーーーーーーーー!!!!!」
「キンキン声を出すな、うるさい。」
頴逸はバシッと瀞麗の頭を叩いた。
「だ、だって・・・。」
「とにかく、瀞麗。お前は男の格好をして行ってくるんじゃ。」
「どうしてですか、老師?」
「まだあの国は女性差別があるからのぉ〜。まぁ気張って行ってこい。」
あぁ、天国にいるおばあちゃん・・・。
私はとんでもないことに巻き込まれたのかもしれません・・・。
たまに番外編も書く予定なんで、読んで下さいね〜♪




