そして学園祭当日
12話目です。
そして本番…
今年も学園祭シーズンが訪れた。
まぁ内容的にはそう大して変わりはしないけど、それでも盛大に行なわれちゃうのだ。
この日は雲一つない秋晴れの快晴。
各教室ではバザーとか、文化系クラブ辺りの作品展示とか、パネル展、お化け屋敷、ミニ映写会とかが催されている。
美術部とかは今年で部創立30周年みたいで、例年以上に作品作品示に力を入れていた。
実際に出来上がった作品を1つ1つチェックしてみると、どれも繊細な力作ばかりであるのが関心させられちゃう。
ちなみに、我が2年D組では体育館ステージでのバンド演奏を予定している一部男子や女子たちを除いて、教室で開くカフェ営業に参加する予定である。
大体主に女子が仕切る事になっているけど、男子の時下慎之介が調理や飲み物を担当する予定なのだ。
時下の家はカフェを営んでいて、彼自身もコーヒーに関する専門知識を持っているから賄い担当に抜擢されたと言える。
後の人間はメイド担当かな?
レンタルショップで借りて来たメイド服を着ての本格的志向である。
残りの男子も全て、女子と同じメイド服を着てサービスしなくちゃならない。
そう、フリフリのスカートにエプロンを付けたあの格好をするの。
「俺は嫌だよ! こんなの着るの!」と文句言ってもダメ。
クラスで決定した事だから、規定は守らなければならないのだ。
我が聖グラン学園高校は女子の方が人数が多くて力が有るから、男子は誰も女子に逆らえないんだよねぇ。
佐々木の方は来年の学園アイドルコンテスト男子部門でエントリーする予定だけど、今回はメイド姿でサービスをやっちゃうのだ。
私たちは初めて、佐々木のメイド姿を目の当たりにした。
コレが又、良く似合ってて女の子以上に色っぽーい!
「佐々木ぃー、キレイだよー!」
「萌えー!」
私たち女の子から黄色い声援を受けて、佐々木は顔を真っ赤にしちゃっている。
「からかうのはヤメてくれよな。恥ずかしいぜ」と戸惑い気味の佐々木である。
終始、恥ずかし気なのにねぇ。
メイドになりきってサービスする姿は単にコスプレ女装マニアかオネエ系の性格を持っているって事だろうか?
続きます。




