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JKは魔王の嫁になる。  作者: かつらぎ
第2章 出会いと別れ編
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魔王の子、DKと決別する。

(ドラゴン)族の長老達が出迎えてくれる。皆、ここでは人の姿で暮らしているようだ。少女に手を引かれ、ギルファス達は村に滞在することになった。


「今、人間達は我々魔族を滅ぼそうと動いております。既に、妖精族、亜人族などは、人間の配下に降りました。先日、我々の元にも、妖精族の使者が参りました・・・無論直ぐに追い返しましたが。」


「そんな・・・。オレが逃げたせいで?」


エリーは既に小屋で休ませている。オームとフラー、ギルファスは長老達と今後について話し合いをしていた。


「いえ・・・今回の事は、些細なきっかけに過ぎません。何故なら、二年ほど前、皇国は勇者の召還を行ったのです。貴方様の父上であらせられる魔王を討伐する為に。ただし、不完全な人間の魔術で、召喚は上手くいかず、異世界の者は別の場所へ飛ばされてしまった。・・・何処か、恐らく魔素の強い場所の近くに。」


(2年前・・・ユージがこの世界に来た頃だ。じゃあ・・・やっぱりユージは、異世界からの勇者、だったのか!?)


「長老よ、それならば・・・その勇者が見つかれば、やはり戦が起きるということですか?」


オームも同じ事を考えていた。ギルファスをちらりと見る。


(そういえば、オームはずっとユージの魔力を心配していた。)


「・・・そうなりましょうな・・・。魔王は、もはや不老不死ではありません。きっと、人間は、もっと前からこの機会を伺っておったのでしょう・・・。」



話し合いを終えたギルファスは、エリーが眠る小屋に入る。


エリーは久しぶりの寝台で、よく眠っている。ギルファスは、エリーの額に口付けをおとすと、エリーの髪を撫でた。


(・・・オレが、ユージを助けたせいだ。そのせいで、エリーも、オームも、フラーも・・・。それに父上達まで結局巻き込む事になってしまったのか・・・。)


人間が好きだった。人間界は楽しかった。だが、それは許されない事だったのか・・・ギルファスの眼からは涙が溢れる。


「ん・・・ギル?」


エリーが目を覚ました。ギルファスはエリーを抱き寄せる。もう方法がない。


「ギル、どうしたのですか・・・?なぜ泣いているのですか・・・。」


「エリー、ごめん・・・あのさ、君を巻き込むことになってしまうけど・・・オレは皆を守りたい・・・オレと、一緒に、魔王の城へ戻ってくれないか・・・?」


エリーは驚く、だが、分かっていた。この世界で、逃げる場所などないことも。そして、今、ギルファスの側を離れることなど考えられない。


「ギル、元はと言えば・・・私の我儘のせいです。私は貴方とこれからも一緒に居たい。」


「エリー・・・。」


「ごめん、お邪魔だったかな?」


ユージの声だ。2人はハッとして、辺りを見渡す。だがユージの姿は見えない。


「ユージ!どこにいる!姿を見せろ!」


「そこに、紙があるだろ?直接対決しても勝ち目はないからね。こうした。」


「紙、だと・・・?」


ギルファスが目を凝らすと、確かに小屋の入り口に、小さな人型の紙が落ちていた。


「なんだこれ・・・。」


紙からユージの声がする。


「それは、式神って言うんだ!陰陽師とかの・・・分かんないか。ま、依代ってとこ。」


「・・・ユージ、なんでここが分かった?なぜ、こんなことをするんだ・・・?」


ユージは笑う。ギルファスには、もうユージの心が理解出来なかった。


(矢張り、ユージの理性はもう・・・。)


「ああ、ここが分かったのは、ギルの魔素とオレが繋がってるから。あのさ、オレ、解ったんだよ。なんでこの世界に喚ばれたか!・・・なんとオレは、勇者だったんだ!!だから、さ、ラスボスを倒さないといけない。ギル、意味は分かるよな?」


「・・・ああ。」


「ってことで・・・ごめん。今までありがと。それだけ伝えたかったんだ。」


ユージの声がする人型の紙は突然燃え出す。


「っおい!!ユージ!お前、元の世界に帰らないと!!お前の理性が・・・!!」


しかし、燃え尽きた人型の紙は、もう何も言わなかった。

「まさか、エルが妹にマリと名付けるとは、驚いたな。母上の名だとは教えていなかったのに。」

「茉莉花でマリ、かわいい名前ですね。セル様、そういえばオームさんに教えてもらったんですけど。」

「うん?」

「歴代の魔王の妻って、みんなお花に関係ある名前だったんですね!」

「ああ、そういえばそうだったな・・・。しかし、曾祖母上は、エリカだったぞ?それに、祖母上はハナだ。」


「ふふふ、エリカって名前のお花があるんですよ!ヒースとも言うらしいんですけど。(おばあちゃんガーデニング大好きだったから前に教えてもらった!)」

「ほう・・・色々な名前が有るのだな・・・では、ハナ、と言うのは?」


「それはですね、おそらく・・・あ、ちなセル様のおばあちゃんって、生まれたのいつとか分かりますか?」

「さあ・・・確か、春の生まれだったと・・・記憶しているが・・・。」


「じゃあぜったい、桜って意味ですよ!!日本人で春の花といえば、桜ですから!!間違いない!!」

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