↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
JKは魔王の嫁になる。  作者: かつらぎ
外伝 『魔王の子、魔王になる。』第1章 おとぎ話の始まり編
77/93

魔王の子、人間と出会う。

後書きロングバージョンです。やっと、シャンの出番が!!!

「ん?なんだ、ちびども。」


村に向かおうと森を抜ける途中で、2人はもじゃもじゃのひげを蓄えた大男に会った。その手には斧と切ったばかりの薪を持っている。


「珍しいな、子供なんて、この辺じゃとんと見かけねえが。お前達、親とはぐれたのか?子供だけで・・・どうやって森を抜けた?」


(やばい、どうしよう、なんて答える!?考えてなかった!!)


ギルファスとオームは、目を合わせるが、何も答えられない。すると、2人のお腹が盛大に返事をした。


「がははは、腹が減ってるのか!!まあいい・・・なんか事情がありそうだな。おい、こっち来な。取って食いやしねえから。」


「「・・・・・」」


「おい、お前達は何ていう名前だ?オレはザックだ。この村で木こりと村長をやってる。」


(見た目はいかついけど、なんか、悪い人じゃなさそうだな・・・。)


「・・・オレは、ギル。こっちはオームです。えっと森で迷って・・・親はいません。」


オームはギルファスの背に隠れ震えている。意外と小心者だ。人間など、初めて見たのだろう。人間の言葉がわからないのかもしれない。ギルファスは人間の母がいるから、話は出来る。


「ほう、黒髪がギルで、珍しい銀髪がオームだな?いいだろう。丁度これから朝メシにするところだ。付いてきな。」


2人は恐る恐るザックの後を付いて行く。すぐ側の小屋に着くと、ザックは中に入れてくれた。



「ふーん、親と喧嘩して家出ねえ・・・。まあ、オレにも経験はなくもないが。そんで、森の中でお前達は会ったのか。」


「はい。そうです。」


ギルファスはあったかいスープとパンを頬張りながら話す。オームはさっきから黙ったままだ。初めて見る食べ物に、戸惑っていた。恐る恐る一口目を口に運んだ後は、夢中になって食べている。


「そうか・・・。まあ親も心配してるだろうがな。しかし、お前達、あの森に三日間もいて、よく魔物と出くわさなかったな。」


(あれ?そういえばそうだ。魔素は隠してたし、オームの魔素も大したことない。なんで誰にも会わなかった?)


「・・・・・。まあ、事情はわかった。この村は森に囲まれてるから、追い返したりはしねえよ。悪いが、いま人手が足りないから、送ってやる事も難しいんだ。だからお前達は好きなだけいていい。代わりに、オレの仕事を手伝ってもらうがな。」



ザックは木こりだ。小さな村には、他に5つの家族が暮らしている。村の子供は少なく、一番若い者でも20歳。だが、その若者も、王都に出稼ぎに行っているらしい。ザックは妻を前の年に亡くし、子もなく一人で暮らしていた。


「ギル!オーム!倒れるぞ、離れろ!!」


オームと二人で、木こりの仕事を手伝いながら、ザックと暮らす。それは王位を継ぎたくないギルファスにとって、まさしく望んでいた暮らしだった。


だが、城の家族の様子も気になる・・・。


ギルファスとオームがザックの世話になって、一月が過ぎた頃、迎えは突然やって来た。

「セル様って、若い頃は人間界にもよく行ってたんですよね?」

「ああ、祖父上(おじじ)様と祖母上(おばば)様に連れられて・・・あとは、一人でもよく街まで出かけていたな。」


「じゃあ、人間界で友達とかいないんですか?」

「・・・・・・・」


「(あっ察し)いや変なこと聞いてごめんなさい!!!」

「いや、ユリが気にする事ではない。そうだな、何故か、男共は、私の顔を見て避けるのだ・・・女共も、遠目からじろじろと此方を伺うばかりで・・・。」


「(あーなるほどね)セル様、尊すぎて、誰も近寄れなかったんですね。」

「??」


「(まぁ、でもそれで他の女の人と付き合ったりしてなくて良かった!南国のサハイ君みたいに・・・。)」

「ともだち、と言うのはどうすれば出来るのだ・・・?」

「(この魔王、ほんとかわいい!!)大丈夫です!セル様、とりあえずニコってしてみたら良いんですよ!(いつも笑ってくれるみたいに!)そしたらすぐ友達なんてたくさん出来ますって!!」


「?・・・こうか?」


「(えっ、ひきつり過ぎでしょ!)・・・いやもっと優しく・・・。」

「最大限笑ってる、つもりだが・・・。」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」


「分かりました!!今日から練習しましょう!!ねっ?あ、シャンさん!ちょっとシャンさん相手に笑ってみて下さいよ。」


「ユリ様、お呼びですか!?(やっと、我の出番が!!)」

「はいっ、セル様笑って!」

「(笑顔、だな)シャン・・・」


「ひっ!?我が王、どうか・・・命だけはお助けを!!!!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。