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【長編連載中】クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第六章 孤絶のドワーフ王国編

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第百四十五話

「…でも、ここまでやらなくても、もう少し範囲を小さくできたんじゃないのか? …悪魔ってちっちゃいだろ?」

 僕がそんな事をいうと不思議そうな顔をしながら、ウィンディーネは首を傾げた。なにか変なこといっただろうか?

「なにいってるの? だから、最低限の範囲にしてるのよ。なにを勘違いしてるのかわからないけれど…。この大陸自体が悪魔の体なのよ?」

「…はぁあ!? いや、そんなはずないだろ。俺が戦った悪魔は俺とそんなに変わらなかったぞ!」

「…そんなわけないじゃない。はぁー…。元々、この星はね…。悪魔の体の周りに小さな星がぶつかってできたの…。神がわけたっていっても、そんなちっちゃいわけないでしょ?」

 衝撃の事実が次々でてくるな…。…でも…どういうことだ? …あれは悪魔じゃない? 

「…じゃあ、俺が戦ったのってなんだったんだ?」

「そんなの知らないわよ。見てないし…」

 ウィンディーネは両手を広げて首を横に振ると、不服そうな表情をして両手をくんだ。

「…っていうか、なんでそんな大昔の事を知ってるんだ?」

「なんでっていうか…。…ヴォルトどう思う? いっていいかな?」

 ヴォルトはくるくると回りぴょこっと跳ねた。声はでていなかったが、精霊達は会話しているようだった。

「……」

「でも…」

「……」

「まぁ、そうよね…。大昔の事だし、今更知ってもどうしようもないか…。私達が悪魔の精神体だなんて…」

「あっ、悪魔の精神体!?」

 急に立ち上がったせいで、椅子がバタンと倒れた。僕の反応に精霊達も驚いてるようだが、僕も中々に驚いている。

「……いっちゃった…。まっ、まぁいいか…。神はね…悪魔の体をわけただけじゃなく、精神もいくつかにわけたの…。それが私達ってわけ…」

「はぁ…」

「でまぁ、消滅っていってもいいかもしれないわね…。私達には悪魔だった頃の記憶がほぼないし、この世界を乗っ取りたいとか思わないし…」

 それじゃあ、ノームも悪魔の一部ってことなのか…。…っていうかサラッと恐ろしいこといわなかったか? まっ、まあいいか…。

「なっ、なるほど…。よくわかったよ…。精霊は悪魔の魂ってことなのか?」

「いやいや、違うわよ。話聞いてた? 私達は精神の部分、魂とは違うわ…。魂は別にあるのよ…。今はどうかしら…流石に死んじゃったのかしらね…」

「…誰が死んだんだ?」

「勇者よ、勇者!」

「……なんで、ここで勇者がでてくるんだ?」

 僕は落ち着く為に床に倒れた椅子を起こして座ろうとすると、ウィンディーネがまたとんでもないことをいいだして、手を滑らしてしまった。椅子は完全に壊れてしまったが、それどころじゃなくなってしまった。

「なんでって……。…勇者が悪魔の魂の持ち主だからよ」

「…ええ!? 勇者が悪魔の魂の持ち主!?」

「ええ、そうよ…。直接本人から聞いたから間違いないわ。ちなみに神様の魂ももってるのよ」

「へぇー…」

 ……ファンタジー耐性があると思っていたのにそろそろ限界だ…。

「まぁ、そういうわけなのよ。ところで…彼…助けなくて大丈夫なの?」

「…彼?」

「さっきのドワーフよ。そこの扉の前で腰抜けて立てないみたいよ」

 扉の前に向かうと山積みのタオルに埋まっているドワーフを見つけた。柔らかいタオルだから問題は無さそうだが、全く動きがないのが気になる。急いでエリックを救いあげると、驚くほど号泣していた。

「…エリック、大丈夫か!?」

「……だっ、大丈夫じゃない! …今の俺の気持ちわかるか!?」

 まぁ、そりゃそうだろうな…。仕方ないとはいえ、自分達の国を魔法の使えない国にしたんだ…。恨みたい気持ちもわからないことはない。

「エリック…。でも、仕方がなかっ…」

「俺は…いま…猛烈に感動している!」

「…えっ?」

「…俺は色んな本を読み漁った。でも、本だけの知識には限界があるのは分かってる…。まさか…そんな…そんな歴史があったなんて…。ウィンディーネやヴォルト様に会えて本当によかった」

 まぁ、ゲームの裏設定とか死ぬほど好きなやつもいるよな…。

 そんな事を思いながらウィンディーネの方をみると、頬を膨らませて明らかに不満そうな顔をしていた。

「なんで私には様がついてないのよ!」

「いや、あのヴォルト様はこの国で神と祀られてるので…」

「ふーん…。…私は?」

「特には…」

「…私…帰ろうかしら?」

「まっ、まって下さい。ウィンディーネ様! すっ、すみませんでした…」

「よろしい…」

 僕は山積みになったタオルから一枚取り、体を拭いたあと、神様のバックから尻尾を取り出した。尻尾はグテっとしていたが、ゆっくりとだが少しずつ動き始めていた。

「…じゃあ、この尻尾はどこを指してたんだ?」

「…そもそも、ここなのかしらね?」

「…どういう意味?」

「貴方もわかってると思うけど、ここでは魔法は使えないのよ。…尻尾がこの国に入った時点で活動が止まるの。それなのにここにくるなんて……。いえそもそも…」

「…ん? でも、みてくれよ。この尻尾…ずっと地面をさしてる…。…ほら?」

「確かにそうね…。…ん? んんん!?」

 ウィンディーネはガラスのような檻にひっつき、目を丸くしていた。最初はなにに動揺しているのかわからなかったが、次の言葉で僕の背筋が凍った。

「…どうしたんだ?」

「…なっ、なんで、尻尾が動いてるの!?」

「…すっ、少しは動けるんじゃないのか?」

「…そんな事ないわ」

「まっ、まさか、剣が壊れたから!?」

「違うわ…。あれは私達精霊の力を増幅するために作ったの…。発動してしまえば関係ないわ…」

「じゃ、じゃあ…なんで動いてるんだ?」

「…まっ、まさか、復活したの?」

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