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カケル様、死す!?

シュウと別れたカケルは今、【三器】の1人と対峙していた。細長い鉤爪を駆使してカケルに襲いかかる。カケルは天元で弾いて天下で斬るが避けられてしまう。それに加えて見えない斬撃により、傷だらけであった。魔法を放つが奴のスキル【魔法斬り】により切られてしまう。


「こりゃ腹を括るしかないか。」

「ご自慢の攻撃が当たらないってぇどんなぁきもちぃー?」


肩で息をするようにしているカケルを見た【三器】の1人。ジャック・ラーシェンである。この男は数年前まで死刑囚として投獄されていた。罪状は一般市民を切り刻み楽しんだこと。しかし彼は昨年のおり出所した。軍に入る見返りに罪人の処刑をと。ジャックは嬉々として受け入れて、今の地位にいる。


「ふぅー《天を巡りて地を穿ち…空を求めて雲を造らん》【天地無用】」


カケルは一節を唱え刃同士を鳴らすと、風が吹き荒れた。風が止むと小さかった二振りの刀が大太刀となっていた。


「姿形がぁ変わってヨゥが俺様にはぁかてねぇよぉ。」

「【天雨あまごい】」


鉤爪がカケルを貫くと思ったがそんなことはなかった。雨粒のように落ちて姿が消えていく。


「んだどぉ!」

「【黄霧四塞こうむしそく】さぁどこにいるか考えろよ。」


霧が濃くなりカケルがあちこちにいるように錯覚させていた。混乱したジャックは手当たり次第に切り刻んでいくが感触はなかった。そして胸を突き刺すような痛みが現れ、見ると黒い刃が突き出ていた。


「【雲散霧消】」


ジャックの胸から徐々に綻び始め、何も残らず消えていった。天地無用を振り鞘に収め一息つくと、自身の周りが霧で濃くなり見えなくなっていた。そして敵兵士の叫び声が聞こえると共に、こちらに向かってくる足音が聞こえた。コツコツと次第に大きくなり霧の奥から人の形が見えて来た。カケルは天地無用を抜いて振りかざした。が空振りに終わった。スーと横を抜けるように背後に気配を感じて大太刀を振り抜くが防がれてしまった。が視線を上げると紫の和服を来た首無しの男がいたのだ。そして次の行動を起こそうとした瞬間にその男が消え背後に現れ、カケルは胸をXと描くように斬り裂かれて倒れてしまった。さらにその中心に刃を突き刺されていた。回復魔法を阻害する術式が組み込まれているため魔法を発動することができなかった。その男は霧のように消えて去っていった。遠のく意識の中、カケルは自身の血で強制転移の魔法式を描いたと同時に気を失った。ミサたちのいる救護班のテントに現れ倒れているところを発見され緊急手術することになり危険な状態を脱したが、どうなるかはわからなかった。


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