表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/117

20 私、防具買いま…………えっ? 買えません??

「さーて。次はいよいよお買い物だ〜!」


 お姫様を救出して気分も爽快、私は久しぶりのショッピングに胸を躍らせていた。

 まずは防具屋でしょう!

 長らく旅路を共にしてきたミランダさんの初期装備「可愛いドレス」ではありますが、ここは涙を飲んでお別れといきましょうか。


 なにせ一切耐性が無いのだ。

 当然ながらその防御力も何も装備しないよりはマシという程度なのだ。

 こんな装備で大丈夫か、と問われれば間違いなく「大丈夫じゃない。問題だ」と即答できる自信がある。

 初期装備貫くとか最早ネタか縛りプレイに過ぎない。


 如何にスキル盛り盛りといえど、あの地獄道『ガルガンドラ』では流石に耐えられそうにない。

 これで怒涛の属性攻撃とか来たらもう「死ぬしかないじゃない!」って事になる。


 まあかといってそんなに物凄いダメージカット満載の優れた装備品があるというわけでもないのだが。


「いらっしゃい。ここは防具の店だよ。何にするかい?」


 おお……。すげぇ本当にこんな台詞言うんだ。

 太っちょで鼻の下にちょび髭を生やしたおじさんがカウンターの向こうで立っていた。


「えー、どれどれラインナップは……」



   ◇ ◇ ◇



【防具の店 オーネス店】 〜商品〜


ライトシールド【盾】:850G

備考:ぼうぎょ力+20、【炎属性ダメージ4%軽減】



鋼の盾【盾】:1200G

備考:ぼうぎょ力+30



巨人の盾【盾】:5000G

備考:ぼうぎょ力+45、【炎・氷属性ダメージ10%軽減】



ホワイトアーマー【鎧】:1000G

備考:ぼうぎょ力+35、【炎属性ダメージ4%軽減】



鋼の鎧【鎧】:1800G

備考:ぼうぎょ力+50



メタルスケイル【鎧】:7500G

備考:ぼうぎょ力+70、【全属性ダメージ3%軽減】



毛皮のコート【鎧】:900G

備考:ぼうぎょ力+25、【氷属性ダメージ18%軽減】



ホーリーメット【兜】:650G

備考:ぼうぎょ力+15、【炎属性ダメージ2%軽減】



鋼の兜【兜】:1000G

備考:ぼうぎょ力+20



巨大魚の頭蓋骨【兜】:4500G

備考:ぼうぎょ力+40



竜のお守り【アクセサリー】:800G

備考:ぼうぎょ力+5、こうげき力+5、【炎・氷属性ダメージ25%軽減】



マジックバングル【アクセサリー】:3200G

備考:ぼうぎょ力+5、【自動MP回復(中)、魔法攻撃時敵MP吸収(小)】




 んー。どれも非常に魅力的なラインナップだ。

 まず目を見張るのがそれぞれの防具に付与された耐性の数々だ。

 どう考えても『この先、炎とか氷とかで攻撃してきます。対策しておいてください』と言っているようにしか思えないほどの徹底っぷり。


 この中で狙うべきなのは【毛皮のコート】、【竜のお守り】、【マジックバングル】だ。


 まずコートとお守りだけで氷属性ダメージが一気に43%もカットできるのだ。

 これは一種のチートではないか。

 というかこれがあるのと無いのとでは難易度に天と地ほど差が出てくるのではないだろうか。

 これに【巨人の盾】、【ホーリーメット】とか付けられれば更に炎と氷に耐性が持てるが、装備可能者の関係でそれは不可能だ。


 マックスさんあたりがこの戦法を取れるんじゃなかったっけか。

 チーム1のタフガイはこんなところでも頼りになるのだ。

 あ、それにおあつらえ向きに彼寒がりでしたもんね。

 『ファンタジア』が乙女ゲーとか恋愛ゲーとかなら買ってプレゼントして『これ着ろよ……あったまるぜ(イケヴォ)』とか言えば好感度爆上がり間違いなしなんだけども。


 まあでも並の一般人女性の域を出ないミランダさんなんかは、これで充分なのだ。


 また、地味に【マジックバングル】のMP回復・吸収も見逃せない。

 これはつまり呪文を使うためだけにあるといっても過言では無い。

 というか、どう見ても魔法使い系必須級装備。

 これをおいて他に何を装備する?


 しかし今の所持金は全額【4800G】。

 今列挙した物全て購入ともなると【4900G】。

 本当に惜しいくらい微妙に足りない。


 古着売っ払えばもっと金になるだろうが、私こういう貴重品は取っておきたい主義なのだ。

 ちなみにミランダさんの初期装備【かわいいドレス】はありそうでどこにもないという、売り飛ばせば最後、もう二度と手に入らないレアアイテムの一つだ。


 別にコレクターというわけでもないが、大した値段にならない付加価値のないレアアイテムというなら取っておきたい性分なのだ。


 そんなわけで古着売り戦法もできない。

 というか、防具屋のおっさんに脱ぎたての古着売るとかなんか生々しくて嫌だ。

 別にそういうアレじゃなく本当に機会的に対応してくれるんだろうけど、たとえ女性店員でもなんとなく嫌だ。


 仕方ない。ならば交渉あるのみだ。


「ねーねー。防具屋のステキなおじさまー」


 いつになく声色高めの猫撫で声を上げてみる。

 なんとなくジト目の流し目で太っちょ店主にじろじろと目配せする。


「ん? どうしたんだい?」


「【竜のお守り】と【マジックバングル】と【毛皮のコート】を買いたいんですけど〜」


「うん。お金が足りないね」


「まとめ買いするので、少々値引きしていただいてもよろしいですかぁ〜? ねっ、お願いしまぁ〜すっ」


「ダメです」


 バッサリだった。

 私のこんないたいけで必死な可愛い女の子アピールで語りかけてみたけど全然だった。

 店主の顔はむしろシラーッとした感じで邪魔者でも追いやるような態度になっていた。


「買わないんだったら帰りな」


 むっ、購入を希望している客に対してなんたる失礼な態度だ。

 100G足りないのに粘ろうとした私が悪いんだろうけど、もうちょっと言い方ってもんがあってもよくないか。


 金欠なのに店内にうろついて冷やかすわけにもいかないので、結局私は店を出て仕切り直す事にした。


「くそぅーあと100Gどうしよう……」


 とりあえず外で適当に魔物でも退治してくるか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ