物扱いされて怒らない人間がいると思うなよ!
間違いとかあったら教えてね
帰り道
つまらないくらいなにもない帰り道
コンビニ曲がり角にあれよ帰り道
誰かすれ違えよ帰り道
俺は無音の闇道を二人きりで歩いている
もう1時間は歩いたな
そしてこの沈黙も同時に続いている
俺は耐えた自分をほめてやりたい
よく耐えてるな俺
すげぇーぞ俺
突然星野が歩くことをやめた
「ん?」
俺はどうしたと言わんばかりの声を出す
「だれですか、そこで待ち伏せなんて」
「佳奈多ちゃーんうへへへへ」
おかっぱ頭の丸メガネをかけた息が荒い
とんでもない変態が登場した
「気持ち悪いですそれ以上近づくなら警察を呼びますよ」
慣れた手つきで携帯で110を入力
「うひひぃ、僕ね学校じゃあいじめられてるけど
佳奈多ちゃんをみると元気になるんだぁ~
だからキスしようよ~」
こいつがちがちの変態か!!
そしてきっと夕日学園の者であろう
こんな変態もいるんだな
「呼びますね」
発信する
「いや、しないほうがおかしいだろう」
俺がそう突っ込むと
おかっぱの男が怒鳴りだす
「てめぇええええ!!!
俺の佳奈多ちゃんとはなしてんだぁーー!!!」
少しかちんとくる
「おい!てめぇーふざけんなよ!!!
星野は物じゃねぇ!!
誰のものでもねぇーよ!!
謝れ!!物扱いしたこと謝れよ!!」
どうして俺は必死なんだろうか
「いいんですよ秋篠さん慣れてますから」
余計可哀想だ
「おいぃい!!!
佳奈多ちゃんに名前を呼んでもらいやがって!!!!
ぶっ殺してやる!!」
変態男が取り出したのは
まじもんの凶器
自宅用包丁だ
「うへへへ、これは服を剥ぐために持ってきたんだけどなぁー?」
下衆な笑い
今すぐ殴ってやりたい
「秋篠さんこのケースは初めてです
ここは一本道
逃げ道はありません」
あいつを殴る
殴りまわす
「深呼吸してください秋篠さん」
殴らないと気が済まない
人を物扱いするやつは
そうだ子供の頃
俺は自分が物扱いされた時は怒らなかった
だけど俺と話した友人がいじめっこに
「あんたもこのゴミと同罪ね」
その一言を聞いた瞬間
大げんかになったけな
その後俺は転校した
俺に話しかけてくれた女の子の名前は思い出せない
「落ち着きなさい」
ビンタされる
まぁまぁ痛い
そして深呼吸する
「このケースは初めてです
私も動揺してます」
「まじですか」
こいつ包丁出されるまで動揺してなかったのか
「私が囮になりましょう」
「だめだ、会長さんを守るのが次席の存在理由さ」
俺が前に出る
正直凶器を持った男に勝てる気はしない
そして我ながらかっこいいとか思ってしまった
「警察はもう少しできます」
「おう!!」
俺は全速力で駆けだす
やつが凶器を持った腕を振り下ろす
俺はそれをよける
そこから脛に蹴りを入れる
やつがもがく
そして俺は星野の手を引いて
星野の家へ向かった
「どんなもんだ!!」
「やりますね」
俺たちはひたすら走った
それでも星野の家にはつかない
後ろから声が聞こえる
追ってきたのだ
運がいいのかプールがあった
「ここに潜むぞ!!」
「わかりました!」
俺たちは柵をこえてプールへ
水が入っている
最近暑いからな
「秋篠さんそういえば
お久しぶりですね」
お久しぶり?
こいつとは真剣に話したことがない
「あなた私が同罪と言われたとき本気で怒りましたね」
くすくすと悪戯っぽく笑う
まじかよ・・・
なんで俺の周りはこんな美女へと姿を変えてるんだ
「お前だったのか星野」
「えぇ、私はあの時のことを忘れませんよ」
なんか恥ずかしい
どおりで俺がまた怒ってしまったわけだ
するとプールにぞろぞろと人影が
「えっ!?」
「このケース最悪です」
あのおかっぱ変態丸メガネ
似たような仲間を連れてきやがった
だけどあの変態野郎の腕にさっきの凶器はなかった
そのかわり
懐中電灯があった
その明かりは俺たちを照らす
「みつけたぁー」
「もうにがさないぞぉー」
「むふふ」
その数8名!
変態教め!!
でも・・・
「ここで倒してやるぜ!」
俺はやる気満々だった
「待ってください!!
危険です」
俺はその注意を聞かず走り出した
まずあの丸メガネを殴る
大きく飛んだ
そしてプールへ転落
さらにローキック!!
炸裂しまたも一人プールへ転落
そこからの裏拳
二人落とす
俺かなり強くなってんじゃん!!
このままならいける!!
そう思った瞬間体が宙へ浮いた
「あれ?」
俺がプールへ転落
足を滑らせた
Oh!!
恥ずかしい!!
俺は上がろうとするとなにかに足が掴まれる
変態たちだった
「冗談やめろよ・・・」
俺は引きずり込まれる
4人に抑えられては水中では戦えない
あっ!戦うってラブコメで言うと
なんか話が違うものになった気がする!
そこにさらに変態4人が乱入
俺は完全に抑え込まれ呼吸困難で窒息死
END
・・・
終われねぇーよ!!
意識を失う前に
パトカーのサイレンが聞こえる
どうやら星野は助かったようだ
よかった
俺は?
END
まじで!!
目が覚めるとかなりおおきな部屋にいた
死後の世界ってやつだな
俺はベッドから起き上がるなり
その部屋から出る
そこは完全に豪邸だった
シャンデリラはあるわ
鎧は飾ってあるわ
「こいつが死後の世界かよ
最高だな」
俺は頭が濡れていた
いや全体的に服も
「風呂だな」
俺は風呂を探した
難なく見つかった
俺の眠っていた部屋の隣だ
「お嬢様使用中」
なんだこの立て札
ここは俺の世界だぞ!!
俺にたてつくな!!
俺は問答無用で入る
そして入る
その部屋は翔子の家より大きな風呂だった
まさに楽園!!
「ひゃっほうぅう!!!」
俺は風呂へダイブ
死後の世界は最高だな
まぁ俺しかいないのが残念だが
しかし風呂に一つの人影
しかも女性っぽい!!
「ありがとう俺の楽園」
泣きながらその影の背後に近付き
ぴしゃっと抱きついてやった
俺が神なんだから許されるだろう
「きゃああぁぁぁぁあああ!!!!」
ものすごい悲鳴と炸裂する拳
そしてその聞き覚えのある声
「お前も死んだのか!!?星野!!?」
動揺しまくり
抱きついてしまった
しかも美少女に
しかも全裸
胸も触っちまったよ
Dカップくらいだったかな
「もう死んでください!!
ここは私の家です!!!」
理解ができなかった
「はい!?」
そしてすべてを察する
「どうやって俺はここに!!?」
「私がじいやを呼んで運んでもらいました
まさかここに入ってくるとは思いませんでしたが」
星野は必死で胸を隠している
下半身は湯煙で見えない
くそぉ!!!
いや違った
「俺完全に溺れて溺死したと思ってたよあはは」
俺はその場を和ませようとする
しかしそれは余計にその場を熱くさせた
「そ・・・そのえとあの」
可愛く身振り手振りする
いつも冷静な星野のこんな姿普通見れないぞ
「それは・・・ああやって」
「ああやってってなんだよ」
「いまやいまほーか」
凄い言語だ
心臓マッサージは
生きてる人にすると死ぬからな
それを言おうとした時
俺の唇は抑え込まれる
星野の唇によって
俺はとんでもないことを言ってしまった
今更後悔
「こ・・こーです」
「ひゃい!!」
変な返事が出る
そのあの・・・
キスをしたせいでこの状況が余計気まずい
「ファーストですよね・・・」
「当たり前でしょ!!!」
怒った!!
こんな姿もレアだ!!
だけど今はそんなこと考えている余地はない
とりあえずお互い背中を密着させてお風呂へ
他愛もない会話ができた
俺が先に出る
その後星野がでてくる
「もうこんな時間か」
深夜1時
翔子怒ってるだろうな
「今日は・・・と寝なさい」
「なんて!?」
何と寝ろと!?
「わたしとよ!!!」
顔を真っ赤にして言われる
翔子の部屋とは違う香りが漂う
だけど女性の香りであった
「じいやには言ったんだけど」
「うん」
「あのそのえっと・・・」
とても照れてる
かなりとんでもないこと言うぞ
「私と結婚を前提に付き合いなさいよ」
「えっ!?」
はい!?
こんな超絶セレブ+美人と!?
そりゃあ喜んで
だけど
「俺でいいのか?」
何も言わず顔を真っ赤にして頷く
それ以上はなにも言えなかった
俺たちは寄り添って寝た
この瞬間が長く続けばいいと思ってしまった
自分が恥ずかしい
星野からはとても良い香りがする
寝れるか!!
昨日も寝れなかったし
俺過労死するぞ!!
俺は仮眠していた
そしてびっくりした
抱きつかれている
もちろん星野に
「寝相悪いな」
俺は星野を起こす
「星野そろそろ行こうぜ」
まだ早朝5時
星野が言うからには6時には出ないと間に合わないらしい
「おはよう」
「おう、おはよう」
大きなあくびをする
「なにしてるの?
着替えるからでてよ」
顔を少々赤くして言う
「わかったよ」
俺はでていく
しばらくすると出てきた
「さぁー朝食をとりましょう」
朝食はかなり豪華だった
サンドイッチにコーンスープ
高級魚にその他
たらふく食って家をでる
翔子に悪いな
俺たち二人は揃って家をでる
まさしくカップルだ
カップルだけどな!!
これが青春か
俺は青春というものを
心の底から素晴らしいと思っていた
永遠に続けばいいなと思う日々であった
HAPPY END
終わらないぞ!!
これから書く修羅場展開から目をそむけるな!!ww
急展開にきみはついてこれるかなw