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リベンジ

「ダークシールド!!からのライトソード!!」


木々の間を飛び回るデブ鳥の放つ氷魔法を闇の盾か防ぎ、カウンターで魔法の剣が突き刺さりデブ鳥を光へと変える。


「弱い!!弱いわ!!」


ヒルデが軽く調子に乗ってる。


「ヒルデ、調子に乗ってると前みたいに狼の不意打ちで即死に戻りするよ?」


「大丈夫だって。あの頃よりレベルが上がってステータス上がってるし、装備もランクアップしてるんだから攻撃力と守備力が違うんだもの」


「天狗様だ・・・天狗様がおる・・・恐ろしや・・・金髪の天狗がホラ吹いて・・・」


「エリザも気を抜きすぎ。私たちは索敵系のスキルを持ってないんだから不意打ちには気を付けないと」


サンドラは地味に真面目なんだよな・・・。

特に戦闘とか危機管理に対しては。


「それならサンドラ、シエロを呼び出してよ?シエロは偵察のスキル持ってたでしょ?」


「そうしたら私の経験値が減るじゃない」


「サンドラも殆どスキルがカンストしてるんだから経験値が減っても問題ないでしょ?」


「あ、ソレもそうか。シエロ!!」


多少抜けてる所はあるんだけども。


「チチッチチッ」


サンドラの胸のネックレスから従魔のシエロが呼び出される。


「シエロ、近くの魔物を探してきて!!出来れば狼をお願い!!」


「チチッ!!」


シエロは一声鳴くと森の木々を抜け空へ羽ばたいて行く。

少しするとシエロが凄いスピードで戻ってくる。


「あ、戻ってきた・・・って、狼の集団をトレインしてるじゃん!!追われてるじゃん!!」


「ヒルデ、良いから戦闘準備!!エリザはとりあえず範囲魔法を連射して!!」


珍しくサンドラが戦闘の指示を飛ばす。


「ったく。範囲魔法はMP消費が大きいんだってのに」

「ファイアサークル!!」

「ウォーターサークル!!」

「ソイルサークル!!」

「ウインドサークル!!」


範囲魔法を受けて狼の集団が辺りに散らばる。


「囲んで攻めてくる気だわ。サンドラ後ろは任せて。エリザは私とサンドラの間に入って」


盾を構えヒルデの指示が飛ぶ。


「アテンション!!」


サンドラが大盾スキルの挑発技を使い、狼を自分に引き付ける。

狼たちは私たちを囲み睨み合いになる。

狼の数は6匹。地味に多い。


「エリザ!!このまま睨み合いも面倒だから魔法を打って場を荒らして!!」


「了解!!場を荒らせば良いのね!!」


私は棍を構えて横の狼に殴り掛かる。


「あっ、馬鹿!!何で殴り掛かるのよ!!」


サンドラの声が聞こえるがスルーする。

近くの狼が私に飛び掛かってくるがそれを棍で突いて弾き返す。

更に2匹の狼が前後から飛び掛かってきた。


「よし釣れた!!」

「ソイルボム!!」

「ウインドボム!!」


私を中心にして広がる爆発に狼たちが吹き飛ばされる。


「サンドラ!!エリザ!!今だよ!!」


ヒルデが片手剣でサンドラが片手斧でそれぞれ1匹づつ狼にトドメを刺す。


「あと4匹!!」


それからは完全に私たちのペースで残りの狼4匹を討伐出来た。


「完全勝利!!」


「リベンジの後のMPポーションは格別だわ」


「もう。ヒルデもエリザも浮かれすぎだよ。今奇襲されたら負けるからねぇ?」


そう言うサンドラも嬉しそうだ。


「今の強さなら第3の村へも行けそうだよね?」


「どうだろう?1戦だけなら負けないだろうけど継続戦闘になるとMPやSTが保たなくなって危ないかも」


「回復力の高いポーションを集めないと厳しいかもね」


「あ、そう言えばイベントで【酒豪】ってスキルを手に入れた人が居るみたい。ポーション酔いになりにくくなるスキルって話」


「もう、完全にポーションはお酒扱いなのね・・・」


それから満足するまで南の街の更に南東側の大森林と呼ばれるエリアで狩りをして、大森林のログアウトポイントに辿り着いた。


「それじゃ狼にも無事リベンジを果たしたし、スキルを変更しても大丈夫だよね?」


サンドラが嬉々として聞いてくる。


「良いけど、一気に弱くなるのは勘弁してね?」


「その時は狩場を少し前のエリアに戻せば良いんでしょ?ヒルデもエリザも遠慮しないで弱くなって良いよ?」


ちょっとサンドラの発言が不穏だ。


「イベントの報酬で欲しいスキルがあったのよねぇ」


「あ、サンドラ。イベント報酬のスキルポイントは今の自分のスキルポイントを確認してから交換した方が良いよ?レベル30に成ると1ポイント貰える事が判明してるから!!」


ヒルデが衝撃の事実を語る。

「ちょっと、ヒルデ。そう言う事は早く言ってよ?特に欲しい物が無かったから全部スキルポイントに交換してやろうかと思ってたのに」


「ちゃんと掲示板や自分のステータスを定期的に見るようにしなよ・・・。イベント中にちょっと話題になってたわよ?」


ヒルデに言われて自分のステータスを見る。


『エリザ』

【長杖 Lv.30】

【棍 Lv.28】

【服 Lv.29】

【火魔法 Lv.28】

【水魔法 Lv.28】

【風魔法 Lv.28】

【土魔法 Lv.28】

【MPup Lv.19】

【MP回復up Lv.19】

【魔力操作 Lv.10】


『控え』

【魔力up Lv.26】

【詠唱短縮 Lv.26】

【騎乗 Lv.1】


・・・あれ?私、全然レベル30に成ったスキルが1つしか無い。なんで?


「ねぇ、相談があるんだけどさ」


自分のスキルの付け替えをしてたヒルデが珍しく私たちに相談したきた。


「なに?」


「あのさ回復魔法のレベル30で、戦闘不能状態を回復させる魔法を覚えたんだけどさ」


「えっ、マジで?凄いじゃん!!」


これで戦闘中に死んでもヒルデの魔法で復活出来るって事でしょ?

戦闘が断然楽になるじゃないですか。


「エリザ・・・これも数日前から掲示板で話題に上がってたからね?」


ヒルデがジト目で私を見てくる。


「えっ?それじゃ何が質問なの?」


「【回復魔法】スキルを進化させて【回復魔法Ⅱ】にさせるとレベル1に戻るから、復活魔法が使えなくなるのよ。【回復魔法】をレベル30のまま持ってるか【回復魔法Ⅱ】に進化させるかどっちか良いのか迷って」


うわ・・・何その糞仕様は。

レベル30で覚える魔法を常用するには経験値が無駄になるのを我慢しないと駄目なのか・・・。


「エリザ、それなら進化させちゃったら?経験値が無駄になるのは勿体ないし、進化させれば回復魔法の回復量は上がるんだよね?」


「たぶんね」


サンドラ的には復活魔法より回復魔法の回復量の方が大事みたいだ。


「私も進化させて良いと思うよ?私たちそこまで頻繁に死んでないし、無茶なアタックはやらないだろうから」


「うん。了解。分かった~」


そう言ってスキルを習得したヒルデとサンドラはこうなった。


『ヒルデ』

【片手剣 Lv.30】→【片手剣Ⅱ Lv.1】

【軽鎧 Lv.30】→【軽鎧Ⅱ Lv.1】

【小盾 Lv.30】→【小盾Ⅱ Lv.1】

【長弓 Lv.28】

【光魔法 Lv.25】

【闇魔法 Lv.25】

【回復魔法 Lv.30】→【回復魔法Ⅱ Lv.1】

【走破 Lv.21】

【軽業 Lv.1】

【魔力操作 Lv.10】


『控え』

【敏捷性up Lv.30】

【スタミナup Lv.30】

【跳躍 Lv.1】

【ST回復速度up Lv.1】

【消費ST減少 Lv.1】

【騎乗 Lv.1】


『サンドラ』

【両手斧 Lv.1】

【鎚 Lv.1】

【重鎧 Lv.30】→【重鎧Ⅱ Lv.1】

【大楯 Lv.30】→【大楯Ⅱ Lv.1】

【投げ斧 Lv.27】

【投擲 Lv.27】

【力up Lv.30】→【剛力 Lv.1】

【移動速度up Lv.27】

【HP自動回復 Lv.24】

【調教 LV.15】


『控え』

【片手斧 Lv.30】

【耐久力up Lv.30】→【鉄壁 Lv.1】

【命中率up Lv.30】→【精密攻撃 Lv.1】

【不動 Lv.1】

【加速速度up Lv.1】

【反応速度up Lv.1】

【魔力操作 Lv.1】

【騎乗 Lv.1】


『従魔シエロ(スズメ)』

【偵察 Lv.17】

【風魔法 Lv.13】

【雷魔法 Lv.1】

【回復魔法 Lv.12】

【巨大化 Lv.1】


「・・・ねぇ、あんたら何で装備もしないスキルを取ってるの?」


「だって[日陰屋]で教えて貰ったスキル統合できるスキルは忘れない内に取っておこうかと思って」


「そうだよ?どうせスキル統合したら減るんだから問題ないよ?」


この2人、浪費家気質じゃないのか?

スキルポイントだけじゃなく、イベントポイントも使ってスキルを取ってるよね?これ。


・・・別にスキルレベルが30に成ってないからって羨ましい訳じゃ無いから。


・・・本当だよ?

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