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二者択一

突然、ガタガタと墓石が震え出す。


「ちょっ、これなに!?」


「魔物のお代わり来たんじゃないの!?」


「と、言う事は他のパーティーもゴーストを全滅させたって事!?」


墓石が揺れるた後の事を想像して軽く嫌悪感を感じる。

これあれだよね?墓石のしたから動く死体が出てくるパターンだよね?


更に震えが激しくなる墓石、私達が武器を構えていると突然1つの墓石が爆発した。


「がっ・・・」


飛び散った墓石の野球のボールぐらいの大きさの欠片をモロに身体に受けてダメージを受ける。


「エリザ!!陰に隠れて!!」


盾を構えたサンドラとヒルデが私を前後から挟みヒルデが魔法でHPを回復してくれる。

私達のまわりは墓石だらけ。

どれが爆発するか判別できないし、仮に全てが爆発したら3人とも即死するだろう。


「どうする?とりあえず魔法を撃ち込んでみる?」


「ちょ!!ダメージ与えるのが爆発の引き金かも知れないでしょ!!」


「だからと言って何もしなくとも爆発するからね?」


「エリザ、範囲魔法じゃなくて単発魔法で出来るだけ遠くの墓石を狙って撃ってみて」


サンドラが冷静に私に指示を出す。


「了解」

「ソイルショット!!」


【魔力操作】で飛距離を底上げして出来るだけ遠くの震えてる墓石に魔法を撃ち込む。

魔法が命中すると墓石は揺れるのが止まり、墓石から黒い霧の様な魔物が空へと抜け出る。


「よし!!揺れてる内に攻撃して魔物を墓石から出すのが正解だね!!」


私が再び魔法を放とうとした瞬間、近くの墓石が爆発した。


「エリザ!!範囲魔法で一気にやっちゃって!!」


音と同時に地面に伏せて盾で頭を庇ったヒルデが叫ぶ。


「ちょっとまて!!」


私に覆い被さり自分と私の頭を大盾で庇ってくれたサンドラがそれを止める。


「どうして止めるのよ!?」


「一気に範囲魔法で墓石から黒い霧の魔物・・・えっとシャドーった呼ぶね。シャドーを出したら私達は大量のシャドーに囲まれるよ?それなら墓石と一緒に自爆させた方が良くない?」


あ・・・確かにサンドラの言う事も一理あるかも。

爆発から身を守る為にシャドーを発生させても、シャドーに囲まれて物量で攻められたら保たない気がする。

そもそもシャドーの強さが分からないんだから。


「でも、このまま爆発を受け続けてもジリ貧だよ?エリザは1発受けたらHPが半分消し飛んだんだから!!」


ヒルデがサンドラに反論する。


「大丈夫、私達はツイてるわ。ここは墓地の角だから。それにエリザが範囲魔法を持ってる」


んっ?サンドラは何が言いたいんだろ?


「墓地の端っこ周辺の墓石を範囲魔法で攻撃してシャドーを出してそこに駆け込むの。そしてシャドーを退治すればそこに安全地帯を作れるわ」


「なるほど、爆発する墓石を片側に限定しちゃうのね!!エリザ撃って!!」


「ウォーターサークル!!」


ヒルデが指差した方向に魔法を放つ!!

そしてそれと同時にその方向に全力で走る。

気分は砲弾が飛び交う戦場を駆ける兵士。

幾つかの墓石が爆発し、墓石の欠片が飛びかう。

小さな欠片が幾つか身体にあたりダメージを受けるが、何とか範囲魔法を撃ち込んだエリアに駆け込む事に成功する。


「エリザ!!上!!」


ヒルデの声を受けて上空に留まるシャドーに範囲魔法を乱射する。


「ファイアサークル!!」

「ウォーターサークル!!」

「ソイルサークル!!」


シャドーは魔法を受けて地面に落下するがまだまだ元気に見える。


「コイツら魔法でのダメージの入り悪いかも!!」


「ライトソード!!」

「ダークソード!!」


ヒルデが魔法を唱えシャドーに魔法の剣が落下し突き刺さる。


「あ・・・私の魔法も効きが悪い気がする」


「物理攻撃は普通に通るよ!!」


片手斧を振り下ろしシャドーを斬りつけたサンドラが叫ぶ!!


私は棍で、ヒルデは片手剣で近くのシャドーに攻撃を仕掛けようとした瞬間にシャドーが叫んだ。

その断末魔の様な叫びで私とヒルデの動きが止まった。


「くっ、なにこれ金縛り!?」


その動きが止まった隙を付かれシャドーの体当たり攻撃でヒルデが吹っ飛ぶ。


「ヒルデ!!」


ふっ飛んだヒルデにサンドラがHPポーションを投げ付け回復させる。

そして身体の動きを取り戻した私がヒルデに追撃を仕掛けようと接近するシャドーを棍で打ち飛ばす。


「スタン攻撃かな?一瞬身体の動きを止められた!!影響範囲は狭いかも!!」


「要はシャドーに近付かなければスタン攻撃の範囲外なんでしょ!!」


片手剣と小盾から長弓に装備を変えたヒルデが、シャドーを矢で撃ち落とす。

シャドーはHPが低いのかヒルデの矢1発で倒される。


「なるほど」


サンドラも手斧を投げ付けシャドーを光へと変える。


「ファイアショット!!」


遠距離物理の無い私は魔法を撃ち込み動きが止まった瞬間に走り込みながら棍で突きを放ちシャドーを倒す。


私だけがシャドーを倒すのに2発かかってるがそこは諦めよう。

魔法ではほぼダメージが入ってないんだろう。

まぁ、面倒臭いが倒し方が分かってしまえばあとは作業だ。


範囲魔法で墓石からシャドーを分離させ、遠距離物理攻撃で倒すのを繰り返す。

そして30分ぐらいで私達の受け持ちエリアの震える墓石は1つも無くなった。


「ふぅ・・・良い運動になったね」


「地味にMPが削られるんだよね。そろそろポーション酔いになりそう」


サンドラとヒルデがボヤく。


「私はもう魔法はキツいかも。範囲魔法はMP消費が多くて軽く足にきてる」


「ちょっとエリザ、それポーション酔い始まってるんじゃないの?少しは学習しようよ?」


「そうだよエリザ、前回の失敗から学ばないと」


「いやいや、範囲魔法を使ってたせいだからね?必要な事だったからね?」


「嘘ばっかり。普通に攻撃魔法も使ってたでしょ?ちゃんと見てたんだからね?」


ヒルデには回復魔法でのHP管理を任せてたからしっかり見られてたようだ。


「それもしょうがないじゃないの。私は遠距離物理攻撃を持ってないんだから。魔法で動きを止めるしか無かったのよ」


そんな口論を私とヒルデでしていると他のパーティーへ討伐完了の連絡をしてたサンドラが叫ぶ。


「ねぇ、ちょっと!!2パーティが全滅したって!!」


「はぁ!?じゃあまだシャドーは残ってるの?」


と言う事は残ったパーティで討伐するしか無い訳で・・・。


「私達もこれ以上は厳しいよ?せめてMPがある程度は自然回復するまで30分から1時間ぐらい休憩しないと」


「サンドラ!!私達はまだシャドーと戦ってる事にしといて!!」


「無理!!もう全滅させたって報告しちゃったよ!!」


「どこのエリアを受け持ってたパーティが全滅したの?」


「残った他のパーティーも受け持ちエリアのシャドーの討伐は終わってるの?」


「2人で一度に質問しても答えられないよ。落ち着いて」


私もヒルデもサンドラも軽くパニックになってる。

他のパーティーと共同で戦った事がないから、まさか他のパーティーが全滅するって発想が無かった。

しかも他のパーティーとの連絡がメッセージでのやり取りなので、相手のメッセージが届くまでのタイムラグがもどかしい。


「まだシャドーと戦ってるパーティーが1つあるみたい。全滅したのは2つとも真ん中を受け持ってたパーティーで確定。神殿に死に戻りしたパーティーと連絡確認済みだって」


「サンドラ、それじゃシャドーを最後のパーティーが討伐した10分後に2箇所をそれぞれ2つのパーティーで侵攻して挟み撃ちするのはどうか聞いてみて」


今回の討伐戦の魔物は墓石を攻撃してシャドーを発生させない限り魔物がこっちにやって来ないのが幸いだ。

ここで一度休憩を取ってから戦闘をやりたい。


「今、戦ってるパーティーが全滅しないと良いね」


ふと、サンドラが不吉な事を口にした。



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