月からの使者
こんにちは!!やすと申します!!ぜひぜひ楽しんでくれると嬉しいです!
更新頻度は週に3話から4話程度だと思います。
これからよろしくお願いします!
むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでおりました。
光る竹から生まれた女の子は「かぐや姫」と名付けられ、大切に育てられたが、ある満月の日、月の使者に連れられて涙ながらに月へと帰っていきましたとさ——。 ……なーんていうのは、後世に作られた真っ赤な嘘。
涙のお別れ? 悲しい物語?
ハッ、笑わせないでよ。本当の『かぐや姫』の物語は、ここから始まるんだから!
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(私はかぐや。どうやら小さいときに捨てられていたらしい。だから私には両親がいない。でもさみしくなんかないわ!私には、大切に育ててくれたじいちゃんとばあちゃんがいるから。)
ある日の夜、わたしは話がしたいとじいちゃんによばれた。嫌な予感がした。
「かぐや、儂はここまでお前を育ててきて、ちょーっと失敗したなと思うとることがある」
じいちゃんがこんな言い方をするときは何か裏があることを私は知っている。
「なに?」
かぐやは怪訝そうな顔でじいちゃんをにらみつけた。
するとじいちゃんは、なぜか少し胸を張って、言い放った。
「それはな、少々おてんばになりすぎてしまったことだ!!」
「じいちゃんを見て育っただけなんだけど~?」
かぐやは不服そうにむくれてみせる。
「まあそういうわけでな、昔のつてをたどってお前に世界を見せてやってくれと頼んだんじゃ。というわけでほいっ!」
「初めまして姫様~」
「きゃっ、誰!?」
かぐやが振り返るとそこには一人の男が立っていた。
「姫様を迎えに来たよ~じゃっ、いこっか!」
「いやいやいやいや!ちょっと待ちなさいよ!そもそも私が姫?何でよ!?あと、どこに行くってのよ!」
「どこってそりゃ月に決まってんじゃん」
「月?行けるわけないじゃないそんなところに」
「へ?姫様月についてなんも知らんの?」
「月?空に浮かんでるだけじゃない。綺麗だとは思っているわ!」
「あ、あの~姫様になんにも説明してないの?」
「ガハハハ!忘れておったわい」
(ほんとこのじじい…なんでこんなてきとーなのよ!?)
「ま、まあざっくり説明するとね、実は月には月の民と呼ばれる種族が存在してて、帝国として月全体を支配してるんだわ。んで、姫様はそこの王女様ってわけ」
「は、はあ、胡散臭いわね。まあ私のことを姫とよぶ理由はわかったわ。というかあなた仮にも姫に対して口調くだけすぎじゃない?」
「…えーとそれで帰らないといけない時が来たから、迎えに来たわけ」
「無視するのね…まあでも私、月にはいかないけどね」
「いや~何としてでも連れ帰らんといけないからさ。抵抗するなら姫様の大事な人、斬っちゃっていいよっていわれてんだよね~」
「ほう、儂と一戦交えると。そういっておるのか?」
じいちゃんは何故か嬉しそうに笑っていた。
「それはダメ!!」
「僕もしたくないというか絶対勝てないから、おとなしくついてきてよ~」
(いまさらだけどじいちゃんって何者なのよ!普段はただの竹切ってる老人なのに、なんで月の国?と関わりがあんのよ。頭が痛くなってきたわ…。うーんまあ向こうの王様にサクッと断り入れて帰ってくればいっか。)
「はあ~じゃあ行くわよ。小旅行できると思えばいいかもしれないわ。」
「まあ姫様も準備とかいろいろあるだろうし、出発は次の満月の日にするね~。では次の満月の日に裏山のてっぺんで!」
そういうと男は爽やかな笑みを浮かべながら消えてった。
(なんだったのよ一体。特にあいつのへらへらした顔!めちゃくちゃむかつくわね!次会ったら一発殴ってやろう、よし決まり。それにしても月の姫かあ~私が。そんなの全然嫌ね。ま、直接王様に『帰らせろ』って言えばわかってくれるでしょ!)
「じゃ、かぐやよそういうことじゃから一月後に出発する準備をするのじゃぞ~」
「はいはいわかった、っていうわけないでしょ!?何がいるとかせめて説明して頂戴!」
「まあその辺は婆さんがうまくやってくれるじゃろ」
「やっぱりばあちゃんも関係あったんだね…。なんかもう驚かなくなってきたわ」
「じゃがかぐやよ、本当に気を付けてほしいことがいくつかある」
じいちゃんは急に真面目な顔をして、そう言った。
「な、何よ。急に真面目になって」
その真剣な雰囲気と鋭い眼光に、思わずかぐやは姿勢を正した。
「まずはあの男は信用できるし、腕も立つ。何かあったら頼るがよい。」
うへーあいつそんなにすごいのかよ。なんか意外。
「そしてこれが一番大切なことじゃが、感情、特に負の感情には決して振り回されるな。最悪の場合、命を落とすことになるぞ」
「ふーんまあ、よくわかんないけどわかったわ!」
「それがわかったならよい。まあいろいろ経験してこい!もう夜遅いし儂は寝るからの」
そういってじいちゃんは寝てしまった。
そんなこんなで一か月後。
「ばあちゃん、これ何が入ってるの?」
「もし何かあったときにかぐやを助けてくれる道具さね。あとあんたが好きな餅もいれといたよ」
「ありがとう、ばあちゃん!」
「じいちゃんも手伝ったぞかぐやよ!」
そういってすねるじいちゃんを見てかぐやはくすっと笑いながら言った。
「はいはい、ありがと。大事に使わせてもらうね。じゃ、行ってきます!」
そういってかぐやは男との待ち合わせ場所である裏山の頂上へと走っていった。
「あの子はどんな力に目覚めてしまうのやら、おてんばだからか不安でしょうがないね」
「ガッハッハ!きっと大丈夫じゃよ婆さん!」
「そもそもかぐやに月の民の持つ力について説明したのかい?」
「やべ、忘れてたかも」
「何やってんだいあんたは!」
そんなことはつゆ知らず、かぐやは待ち合わせ場所へと到着したのだった。




