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予定通り

ソムナリアが目を覚ました。


「あ!」


ソムナリアは上半身を勢いよく起こした。部屋には朝日が差し込み、すでに明るくなっている。すぐに辺りを見回した。ベルンハルトと御者に、特に変わった様子はない。


額に手を当て、短く息を吐いた。


ベルンハルトはその動きに気づいたが、何も言わず、自分の荷物の確認を続けている。ソムナリアも立ち上がり、ベッドの周りに仕込んでいた紐や籤を取り外し始めた。


作業の途中で、ソムナリアの手が止まった。


「あれ……?こうだったっけ?」


ソムナリアが指を動かして確認して、作業が再開された。


ほどなくして、ベルンハルトが荷物の確認を終える。それに合わせるように、御者がドアを開けた。


「先に馬を出してきます」


「おう」


ベルンハルトが短く答えた。


ソムナリアは自分のベッドに仕込んでいた防御装置をすべてバックパックに押し込んだ。続いて床に立ち、ドアに仕掛けていた防御装置の解除に取りかかる。


「ねえ、ソムナリア」


ベルンハルトがベッドに座ったまま、背中に声をかけた。ソムナリアの手が止まる。ベルンハルトは続けて何か言いかけたが、やめた。


「いや、なんでもない」


「そ、そう」


ソムナリアは再び解除作業に戻った。


防御装置はすぐに撤去され、それもバックパックに収められた。


コンコン。


外から御者の声がする。


「開けてください」


ソムナリアがドアを開けた。


その後は淡々と荷物を荷台に積み、ソムナリアが先に乗り込み、ベルンハルトが続いた。馬車は宿屋を後にした。


「今日でネバーベンドに着けるはずだ」


ベルンハルトが言った。ソムナリアは下を向いたまま、うなずく。


馬車はトラブルもなく進んでいる。


荷台にいるベルンハルトは、少し前後左右に目を配っていた。その向かいに座るソムナリアは、座ったまま、どこか寝ぼけた目をしている。


ガタン。


荷台が揺れ、ソムナリアがはっと目を開けた。すぐに左右を警戒し、マナ感知器を見る。光は消えていない。周囲を一通り見回す。


しばらく進むと、再び瞼が閉じられていった。


「ソムナリア、大丈夫?眠そうだけど」


「へ?……大丈夫だよ」


ソムナリアは口をとがらせるようにして、つぶやいた。


「ならいいけど」


ベルンハルトはそう言いながら、引き続き周囲に目を配る。


そのまま馬車は進み、陽が傾くころには、ネバーベンドの高い城壁が見えてきた。


「予定通りだね」


ベルンハルトが城門を見ながら言う。


「日程はね」


ソムナリアはマナ感知器を見つめたまま、答えた。


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