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ひと夏の恋  作者: 環流 虹向
7/7
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12:00

「おはよう。」


HRが始まるまでスケジュールを組み立て直していると、いつも通り笑顔の沙樹がやってきた。


夏「おはよう。」


沙樹「明日、行けそう?」


夏「うん。直で見たことなかったから楽しみ。」


明日は沙樹と一緒に日本画の展示会に行くことになっている。

俺は日本画を進んで見に行くほど興味を持っていなかったので、新しい発見をさせてくれる沙樹に感謝する。


沙樹「よかった。いつも忙しいのにありがとな。」


夏「誘ってくれて嬉しいよ。この展示会あるの知らなかったし。」


沙樹「そうだよなー。夏休みに行く予定の展示会も夏から聞かなかったら知らなかったもん。」


沙樹はアイスカフェラテを飲みながら席に座り、シャツで体にまとわりついた熱を飛ばす。


今日の朝は雨だったからか、湿気と熱気が入り交じっていて少し動くだけでも汗をかく。


「おはよー。」


と、俺たちの後ろから昨日より黒くなった愛海が話しかけてくる。


沙樹「おはよう。なんか焼けた?」


愛海「昨日、日焼け止め塗るの忘れたら思った以上に焼けた。」


夏「健康そうでいいじゃん。」


愛海「夏はなんでそんなに焼けないんだよ。」


夏「赤くなるだけであんまり黒くならないんだよね。」


いいなぁと愛海が俺の肌のことを羨ましがっていると、栄美先生が来てHRが始まる。


栄美先生は来週から始まる個別面談と2泊3日のクラス合宿の話を淡々と進めながらプリントを配る。


配られたプリントには、旅行好きなカエデさんと行ったホテルの名前が書いてあった。


栄美「今日の帰りまでに班編成考えといてくれ。じゃあ、間宮よろしくな。」


と言って、栄美先生は足早に教室を出ていってしまった。


沙樹「はぁ…、栄美先生って人任せすぎるよな。」


夏「優しいのにね。なんでだろ。」


沙樹は嫌そうな顔をしながら教壇に立って、38人のクラスメイトの班編成をメモしていく。


俺は沙樹と愛海、クラスメイトの永海(なみ)(ゆう)さんと一緒に班を組むことになった。


夏「なんで男子同士にしなかったの?」


他の班が同性で組んでいく中、俺たちだけ何故か混合の班になった。


愛海「沙樹から聞いたんだけど、男5人だと1つの部屋に詰められるらしいんだ。

だからわざと女子と組んで部屋を広く使う作戦。」


なるほど、と思っていると永海と悠さんが俺たちがいる席へ来てくれた。


永海「よろしくね!悠が他の女の子と部屋が一緒になるの無理だったから本当助かった。」


俺のクラスの中でも一際目立つ女の子、白浜 永海(しらはま なみ)


いつも綺麗なホワイトゴールドの髪色でお団子頭の永海は入学式の時、成績トップの新入生代表の挨拶でもみんなの目を奪っていた。

メイクも周りの子より少し濃いめで目元がいつもキラキラして輝いている。

たまに画材を買うために化粧品売り場を一緒に徘徊する仲で、学校では1番話せる女の子。


愛海「俺、大人数で寝るのは家だけで十分だから。悠もなんでしょ?」


悠「永海以外は無理。」


と言って、永海と腕を組む清泉 悠(しみず ゆう)さん。


俺はあんまり絡んだことがないけど、永海といつも一緒にいてよく学校に遅刻してくるのんびりしてる印象。

けど、いつも着ている服はオフィスカジュアルのようなブラウスにぴちっとしたスカートで大人っぽく見える不思議な子。


沙樹「OK!みんな無事決まったねー。3日間いつメンになるからよろしくな。」


と言って、沙樹は決まった班を栄美先生に伝えに職員室に向かった。


俺は改めて仲を深めるために授業が始まるまでみんなと話をして、いい刺激をもらった。





→ 気まぐれロマンティック


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