プロローグ
初めまして、冷雹と申します。
本日より、『終末のオラフォリオ』を投稿させていただきます。
本作は、終末世界を描く、SFとなります。
どうぞお楽しみいただければ幸いです。
『かつて、魔獣により支配されていた地を解放するため、神より人ならざる力を授かった者たちがいた
あまりに強大な力に呑まれる者もいたというが、ついには魔獣を退け、
彼らは、人々に安住の地をもたらした』
─── 各地で確認されている人の姿を模したナニカ、通称『人外』は神話の英雄の再来、そんな噂が、あちらこちらでささやかれている。
ここは、大陸唯一の人類生存圏『神聖国オラフォリオ』
神の現身たる教皇、ハルツィナ様を国王に据えた神体国家である。
教会本部がそのまま国王の居城、そんな城下の広場に、私はいる。広場には大勢の人がいて、これから始まる教皇様の演説を聞きに来た人で溢れかえっていた。
「我が国民にして愛しき信徒よ、
今日集まってもらったのはほかでもない、このところ巷で噂になっている人外についてだ。」
教皇様が人外と口にした瞬間、少なくない視線が私に向く。私の頭には、少し襟足の長い栗色の髪と、途中で枝分かれした角が生えている。
いつものことだけれど、慣れない。やっぱり私は、私たち人外は、この国の人達にとって異物なのかも知れない。
「彼らは神話の英雄の再来であり、その身に人ならざる力を宿している。
これは、悪しき魔獣が蘇る予兆であり、来る魔獣との聖戦に備えて、彼らを保護せよとの天啓を得た。
しかし、残念なことに彼らの中には、力に呑まれ暴走してしまう者もいるようで、そんな彼らや、魔獣たちへの対抗手段を得るため、 私は神より新たな力を賜った。」
噂されていた人外、その正体は神話の再来であり、保護対象。だが、同時に脅威でもあり、人に危害を加えることもある、らしい。
そして、いずれ訪れる聖戦、神話の時代に起きたとされる争いの再来と、それに備えた戦力。
衝撃の事実の数々に皆が混乱する中、城門が開き数十名の教団員が出てくる。
「彼らは、私が新たに授かった恩寵にて誕生した、新世代の英雄たちである。人知を超えた身体能力を有し、失われた魔法さえも操ることのできる、頼もしき戦士たちだ。
これより彼らが、神話の英雄たちを保護し、時に民を守るため駆除を行う。
どうか彼らが無事にこの国へ帰還することを、皆に祈って欲しい。」
その言葉と共に、拍手が巻き起こる。
私も負けじと力いっぱい手を打ち鳴らす。
祝福のような音が広場を満たし、新世代の英雄は歩き出す。
まだ見ぬ同胞に会えることを夢見て、私の胸は躍っていた。
だから、英雄たちの突き刺すような視線に気づかない、ましてや、その意味など知る由もない───
プロローグはここまでとなります。
遅筆ではありますが、鋭意執筆してまいります。
これからよろしくお願いします。




