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回復
「それで、健太君の容態はどう?」
「それがな、奇跡的に持ち直しそうなんだよ。肺は片方摘出したし、抗がん剤治療で体はボロボロだって、本人は言ってたけどな。でも、治る可能性がある、まだ生きられる可能性がある、って言う話だ。」
「そっか。……。悠介、昔の悠介に戻ってくれたんだね。」
「ん?」
「ううん、何でもない。ただ、僕はどんな悠介だって、大好きだって事は、覚えててほしいな。」
あれから半月、健太は治療を開始して、手遅れだって言われた所から持ち直そうとしてた。
俺は俺で、色んな人を看取る中で、心境の変化を実感してた、心境の変化、涙を流す事に意味はいらない、泣きたかったら泣いて良いんだ、それを思い出した。
俺はこれからも、この仕事を続けていくんだろう、この仕事を、看取り業っていう仕事を、続けていくんだろう。
ただ、それで良いんだ、それで、俺は満足だ。
はい、こちらお看取り代行サービスです。
誰かを看取る時、涙はいらない。
そう思ってた、そうとしか言い様が無かった。
俺の中の呪い、それが、そう言わせてた。
ただ、もうその呪いはない、今は、その呪いは解かれた。
だから、安心して欲しい、俺は、俺の意思で、俺の心に従って、これからもやっていくから。




