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明日
私は、家に帰って改めてかざね君の事を考えていた。
いつもは誰もいない席に座っていた。
見たことの無い生徒だった。
なぜあんな時間まで教室にいたのか。
先生は何か知っているのだろうか。
そんな疑問が次々と頭の中に浮かぶ。
先生に聞いてみろと悪魔が囁く。そうすれば知りたい事は知れる。
…本当にそれでいいのだろうか?
本人から聞いたほうがいいと天使が言う。
でも、またかざね君に会える保証なんて何処にもない。
もしかしたらさっき出会ったのが最初で、最後かも知れない。
放課後また行けば会えるだろうか。
同級生に聞き回れば知ってる人が居るだろうか?
そんな事をぐだぐだと考えても埒が明かない。行かないよりはマシだと思い、行くことにした。
幸い、私は帰宅部で明日は塾もない。
そして何より、明日行かなければ一生会えない気がいした。
「明日会える保証なんてどこにもないけど、」
そう、独り言をこぼし、微笑する。




