前へ目次 次へ 2/3 虚空に向かって 今日も放課後の教室で一人、窓の外を眺める。 いつもと、何一つ変わらない。誰もいない教室、傾き始める夕陽、部活に励む生徒。 「もしかしたら俺もこんなふうに青春を送ってたのかな…?」 俺が学校に来なくなってもうすぐ一年が経つ。 でも、そんなの誰も気にしないし、興味すら持ってくれない。 「いや、――は心配してるかな?」 もう、会うことのできない――を久しぶりに思い出す。 誰もいない、虚空に向かって独り言をこぼす。 それなのに、当たり前の日常が過ぎていく。