53/65
宇宙船
隊長と部下が宇宙船のモニター室の椅子に横に並んで座っていた。モニターには青い星が映っていた。
「隊長、いつになったら出撃できるのですか?あの星の周りをまわりだして45億年になりますよ?」
「せっかちだな、君は。まだ45億年じゃないか?本部からの出撃命令はまだ出てないよ」
「そうは言っても、ついさっきなんて、あの星から出てきた白い小型船が私達の宇宙船の上に乗って旗まで立てたんですよ?こんな屈辱あります?」
部下はため息をついた。
「焦るなよ、変な動きをしてはならない。あの星の連中に動揺を与えてはならない。あの星の文明が順調に発展してから征服する。そのほうがコスパが良い。これが本部の考えだ」
「えっあの星ごと壊滅させるんじゃないんですか?」
「違うよ、都市を何か所か消して我々の力を示して、相手を服従させるんだよ。このことはここに来て最初に言ったぞ?もう忘れたのか?」
「あっすみません、忘れてました」
部下は軽く頭を下げた。
「とにかく後何十億年か経てば、出撃できるだろう。それまで気長に待とうじゃないか?」
「はい、分かりました……」
隊長と部下のいる宇宙船
それはーー
青い星から約38万キロメートルの距離にあった。




