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月曜に初めて月曜に始まる  作者: 荻戸 凌丞
第三章
24/25

第24話 尾行終了

「お兄ちゃん?」


「お、おう二葉ちゃん。こんなところで会うとは奇遇だね!!」


「こんなところ、こんなところで何してるの?」


「え、そりゃあ尾…」


待てよ?いくら部活とはいえ【お兄ちゃんは仲睦まじいカップルを尾行してるんだよ!!】というのはどうなんだ?もし俺が兄貴に言われたら…うん、とりあえず親に報告して縁切るな。もしくは何なら女の子か、いい病院のどちらかを紹介したくなる。ここは…


「もうすぐ部活の先輩の誕生日でさ。なんかいいプレゼントあげようかと思ってたんだけどわかんなくて。結局その先輩に選んでもらってる最中なんだよ」


「び、って


「微妙だよな確かに、うん俺も先輩本人に選んでもらうのはどうかと思うけどまあ誕プレくらいならいいかなって(笑)」


苦しいか?中学の頃の東は先輩に贈り物とかしないタイプだったのか?してそうなのに。しかもサプライズで…

正直なんで二葉ちゃんがこんな真顔になってるかはわからない。が、女の子の真顔っていうのは当人が思っている以上に男のハートに刺さる。特にスベったとき。だが二葉ちゃんの顔は打って変わって満面の笑みに


「そっか!部活の人とも仲いいんだね!二葉安心した!じょ、二葉たち行くね!」


そういって一緒に連れていた男の子と共にさっきまで俺たちがいた店に入っていく。とりあえず笑顔になって助かった。やっぱり女の子は笑顔じゃないとね!!こういうセリフ、一回くらいは口から出してみたいものだ。絶対夜に死にたくなるから言わないけど。

てゆーかそれよりも…


「さっきの子、かっこよかったわね。今はああいうのが流行ってるのかしら」


「しらないっすよ…今時の男子中学生の流行りなんて…」


そう、さっき二葉ちゃんの隣にいた子。顔つきからして同級生なのだろうが、えらく美形だった。顔の系統としては尚江っぽい、中性的な美形。ラフな格好にキャップといういかにも遊び慣れてる感満載。二葉ちゃん、もしかして付き合ってるのか?いや別に構わないんだけど。なんかこう、仮にも兄だからか、それとも陽キャに対しての若干の拒否反応か、不安だ。悪い子かどうかなんてわからんが…


「?まあいいわ。あの右側の子。あんたの妹?」


「はい、そうっす」


「すごくかわいいわね。あんたと違って」


まあ俺(東)はかっこ可愛い系だからな。違うのは致し方ない。それを言及しようかとも思ったが、二葉ちゃんを褒められた喜びのが勝った。


「でしょうでしょう。あんな子がずっと妹なんて羨ましいもんですよ」


「はぁ?」


「いや、あの…あ、やっぱ似てました?俺と」


「そうね。パーツパーツは似てたわね。けど目は全然違うわね。あんたと違って妹さんはお目目パッチリって感じだったわ」


「え、俺って目小さいんですか」


「目が小さいというより、開けてないって感じね。それでも標準くらいだけど」


なんか前尚江にも言われたな。眠いのかって。

俺は普通にしてるつもりなんだけど…あれか?春城だった時に開いてる感覚だと東の目の大きさだとそんなに開けてないように見えるのか?


「まあいいんですよ。二葉ちゃんがかわいいと言われて兄としては満足です」


「ていうかあんた、妹のこと、ちゃん付けで呼んでるの?」


「え、変ですか?」


「一つしか違わないのにちゃん付けはおかしいんじゃないの?あたしも妹のこと呼び捨てだし」


「そーゆーもんすかね…」


そもそも一つ下、精神的には4つも下の女の子を呼び捨てにするのがきついんですよ。タメでも苗字呼びなのに。

わかる人にはわかるだろうが、女子の名前呼びはきつい。初対面で名前は馴れ馴れしいと思われるだろう。そこそこしゃべるようになっても名前に呼び方を変えた時に【え、狙ってるの?】と思われそうで怖い。まああながち間違いではないんだがそして長く付き合う女子。そんな子は、そもそもいないので論外。

以上のことから俺は女子を下の名前で呼ぶことはなかった。

しかし転生?してからいきなり妹ができ、さあ呼びかけようとしたとき、苗字はおかしいし、妹!もおかしい。結局ちゃん付け、となったわけである。だがこんなことを誰に言えるわけでもなく…


「まあ兄と妹、姉と妹じゃ距離感も違うわよね。じゃ行くわよ」


おお。なんかさらっと察してまとめてくれた。この人察せるんだ。

ん?


「どこへ?」


「映画よ」


「だから嫌ですって」


「おごるわよ


「行きます」


「だからそんなこと言わずにい、え?」


「何してるんですか。早くチケット買わないと」


「あ、あんた…」


映画代出してくれるなら見ますよ。恋愛映画っていうのはまあ少し不満だが何事も経験だ。どんなものかとくと拝見させてもらおう。え?男のプライド?

この男女平等を謳う俺の中にそんなものないに決まっているだろう。

であるならば一個上の秋田先輩がおごるというのも不思議なことではない。


「…まあいいわ。これで貸し借りなしね」


貸し借り?ああ、ジュース代と遅刻したぶんか。なら映画一回分なら十分だ。




わ、わからん。なんだあのストーリーは。男のすべての行為が【注イケメンに限る】を入れなきゃならないじゃないか。あれが女子の願望の塊というならば、全ての女子はブ男撲滅を願っているのではないかと疑心暗鬼になっちまうレベルだ。 


「結構よかったわね」


「は、はい。女子の腹の中にあるどす黒い欲がよく表現できてたと思います…」


「別の映画見てた?隣にいたわよね?!」


映画でのショックの影響か思わず先輩に心のうちをさらけ出してしまう。


「…それはそうよ。イケメンか不細工か選べッて言われてら大抵の女子はイケメンを選ぶわ。あんただって顔のいいほうをとるでしょ」


「いや、案外男は性格で選ぶんですよこれが…」


確かに顔も大事だが所詮一要素。大事なのは...俺を甘やかしてくれるかだ。もちろん性格に難があっても顔が善ければそれなりに耐えられる。むしろそれもよいと割り切れるものもいるくらいだ。だが異性からの承認を反永続的に得られなかった者、つまり東の顔を得てもなおモテない俺は、とにかく甘やかしてくれる女の子がそれはもう可愛く見えるだろう。


「だから先輩みたいに俺をぞんざいに扱う人よりも、とにかく俺を甘やかしてくれる人がいいんですよ」


「どういう意味よ!!大体そんな人絶対あんたのためにならないんだから!」


いいんですよべつに…とにかく女子からキャーキャー言われたい…甘やかされたい…

その後後藤さんたちはバス停で別れ、各々帰っていった。まあ見ただけであるが。今日のところはこれで部活終了である。野球部の時は基本的に朝から晩まで練習だったせいか、昼過ぎに部活が終わる、というのは何とも特別感がある。

俺と先輩は帰り道が途中まで一緒だったため同じバスを待つ。あ、来た。先輩が先に乗る。座った場所は二人掛けの席。俺は迷わずその後ろの席に座る。


「こっち空いてるわよ?」


「いや、その、窓際、いや窓側がいいんで」


先輩はわかっていない。男子高校生がスカートの女子と隣に座ることにどれだけドキドキするかを。そしてわかってほしくもない。もしバレてそんなの気にしてんの?え、童貞?とか言われちゃったら、メンタルブレイクしちゃう。たとえ言われなくても、足を意識してることがバレる、ということ自体がもう十分な辱めなのだ。

しかし隣に座りたい気持ちもなくはない。というかむしろ座りたい。そこで揺れ動く男心によって隣に座るまいかとおろおろしてるところを見られるのがもっと嫌なのだ。だから速攻で、後ろの席に座る。


「ふーん…まあいいわ。後藤さんだっけ?黒だと思う?」


先輩は前を向いたまま話す。


「いやぁ…どうですかね…」


「正直男女が事務的な用事以外で休日にあってる時点でアウトかと思いますけどね」


「そういうものかしら…じゃ、じゃああんた今日あたしとデートしてるつもりだったの?」


「いや思いっきり事務的な用事でしょ」


「あっそう…まああたしも初デートがこんなストーカー男となんてまっぴらごめんだわ」


「その言葉そっくりそのままお返しします」


「…あんたデートとかしたことないの?」


「…悪いですか?今日本は独身がどんどん増えてるんですよ?それは草食系男子が増えているから。つまり草食系男子っていうのは今最もナウでヤングな男なんですよ。今時デートしてる奴なんかステレオタイプの人間ですよ。わかりました?」


「…あんたって自分の恋愛経験の話になると本当にしょうもないこと言うのね。あの子の言ったとおりだわ」


「え、誰ですか。というかしょうもないとは何ですか。人が必至に合理化して酸っぱいブドウに仕立て上げたのに。」


「遠寺」


あのアホ女神…人の人生勝手に見といて恥部を話すとか仮にも神を名乗ってるやつがすることじゃねーぞ。ほんとは女神じゃないだろアイツ。


「じゃ、あたし此処で降りるから。今日は、うん、悪くなかったわ」


「部活に悪いも何もないですよ」


「ふふ、そうね、じゃ」


立ち上がりバスを降りる先輩。スカートがひらり、悪くない…

今日のあれはデートとカウントしていいよね?ね?ついにデートまで経験しちゃったぜおれ。しかも性格は先輩と。先輩は傍から見たら美人だからな。性格はどうかと思うけど。

それにスタイルもいい。口は悪いけど。内容も悪くなかったって言われたし。ほかのカップルストーカーしただけど…やっぱなしで。



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