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咎人の詩  作者: 81MONSTER(日本を代表する怪物)ポンコツ犬のタナトス
第八話【武芸】

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拾壱



「羅刹!」


 タリムに(いざな)われて、駆け付けた時には、既に羅刹は崩れ墜ちていた。


 息も絶え絶えに、苦しそうな表情をしている。夥しい血を、腹から流している。此の儘では、羅刹が死んでしまう。


「羅刹っ……!」


 涙ながらに、叫んでいた。


 羅刹を救いたかった。


 ——《捧ぐ者》の力は、祷りの力。


 神楽の言った言葉を思い出して、羅刹を抱き締めていた。


 刹那の全身を光が包んでいる。刹那の両の手には、白く光る刻印が浮かび上がっている。温かな暉で在った。不思議な力が今、自分の中で息衝いているのが解る。今為らば、其の力の使い方が理解(わか)る。


 刹那は内に在る想いを、一心に籠めた。


 ——羅刹を救いたい。


 其の想いが願いと成り、祷りと成った。


 そして其の祷りは、力と成った。


 刹那から発せられる暉が、羅刹の身体を優しく包み込んで往く。次第に癒えていく傷。羅刹の血色は、みるみると良く成って往く。先程まで荒れていた呼吸も、穏やかな寝息に変わっている。其れを見て、刹那は安堵していた。


「其れが、貴方の力なのね……刹那ちゃん。羅刹を救ってくれて、ありがとう」


「ううん……。私はいつも、羅刹に護られているもの。私は少しでも、羅刹の力に成りたい」


「貴方の其の優しさが、羅刹を変えてくれた。本当に……感謝してるわ」


「ありがとう、タリムさん……」


 急に眩暈がした。


 力を使った所為だろう。


 其れにしても、どうやって羅刹を運ぼうか。


 眠る羅刹を見ながら、刹那は思案した。



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