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#63 救世主のスキル

カードを見て、検索で調べてみた。纏めるとこんな感じ。


仲間召喚:消費スキルポイント10pt。絆を結んだ仲間を呼び出すことが出来るスキル。

魔獣召喚:消費スキルポイント10pt。絆を結んだ魔獣を呼び出すことが出来るスキル。

契約:消費スキルポイント5pt。生物、霊などと契約を結んで仲間にすることが出来るスキル。

守護結界:消費スキルポイント5pt。魔力の膜を周囲に作り、攻撃から身を守るスキル。魔力によって、強度が決まる。

紋章盾:消費スキルポイント5pt。紋章の盾を作り出し、攻撃から身を守るスキル。展開された方向しか守れないがかなりの強度を誇る。大きさや強度は魔力によって、決まる。

英雄波動:消費スキルポイント5pt。英雄の波動を手から放ち、敵を攻撃するスキル。自身の魔力、功績によって、威力が決まる。

空間識別:消費スキルポイント5pt。自分を中心に周囲の地形や識別が出来る者を空間に表示するスキル。妨害スキルがある場合は識別することが出来ない。範囲は知力で決定する。

超感覚:消費スキルポイント5pt。相手の動きが遅く感じるスキル。

思考加速:消費スキルポイント5pt。考える速度が上がるスキル。

妨害無効:消費スキルポイント5pt。妨害系のスキルを無効化するスキル。

妨害:消費スキルポイント5pt。識別などを妨害することが出来るスキル。極めると魔法や攻撃スキルの発動も妨害することが出来る。

植物再生:消費スキルポイント3pt。枯れた草木を元の戻すスキル。

豊穣:消費スキルポイント3pt。草木を実らせるスキル。

共有:消費スキルポイント3pt。許可を得た者と感覚を共有するスキル。共有した相手が受けたダメージも受ける欠点がある。


次は進化したスキルを見てみよう。


治療:回復量が増し、魔毒を含めた全ての状態異常を治すことが出来るスキル。

守護霊獣の加護:守護獣から力を得て、一時的に強化することが出来る。強化の内容は守護獣により、異なる。


「遂に魔毒を克服した! って、色々遅いな」


「どうかしたんですか? カナタ?」


「どうやら魔毒をスキルで治せるようになったみたい」


「……おぉー。流石神様」


「だから違うって」


僕は善良な無職の人間です。上位魔人って言うのを倒したからもうこれも通用しないな。とにかく黎明に色々聞いてみよう。まず気になっているのが契約だ。


『契約って、エル達とも結ばないと仲間召喚とか出来ないってこと?』


『いえ。彼らは既に主の仲間と認識されているので、仲間召喚で召喚可能です。この場合の契約は主との関わりが低い者に行う物ですね』


黎明に例を挙げて貰う。例えば僕の守護獣の中には当然だが熊はいない。しかし熊の守護霊獣の加護の強化を使いたい場合、熊の霊と契約を結ぶことで僕の守護獣にすることが出来るそうだ。


ついでに現状では葵達の召喚にも契約は必要とのことだ。どうやら数か月ぐらいは一緒にいないとダメみたいだな。賢吾とフーリエさんは冬の時に条件を満たしているから召喚可能だ。それを賢吾に伝えると警告を受ける。


『召喚する時は事前に許可を取るようにしておけよ?』


『どうして?』


『風呂やトイレの最中だった時にいきなり召喚されるとどうなると思う?』


『なるほど。それはやばいね』


他にも賢吾が仲間召喚の問題点を指摘する。それが荷物がどうなるかだ。恐らく身に着けているものは召喚と共に送られるが馬車などに詰んでいる荷物などは厳しいだろう。


更に帰りの問題もある。時間経過で戻るようなスキルではないらしいから召喚された人は自力で戻るしかないそうだ。転移魔法とかあるとこの問題は解決するんだけどな。


英雄波動は攻撃技。上位魔人なんて倒したからかなりの威力が出そうだけど、魔力は無いし、今更攻撃スキルを取る気もしない。寧ろ守りを固めた方がいい気がするな。


しかし守護結界も紋章盾も魔力がない僕には使いこなせないだろう。逆に僕が上がて来た知力の効果が発揮されるのが空間識別だ。これは一言で言うとゲームのマップを表示して、そこに敵やアイテムなどの情報を表示するスキルらしい。


これがあると敵やモンスターの位置が把握できる。罠にはめ放題になりそうだ。賢吾も欲しがるスキルだろうな。敵地の情報は潜入には非常に重要な要素だからね。勿論スキル獲得候補だ。


超感覚と思考加速はセットのようなスキルだった。超感覚は相手の動きが遅く感じるスキルみたいだ。ただ感じるだけで回避の判断が遅ければ逃げる事も出来ない。そこで登場したのが思考加速なわけだ。


恐らくこれがあって初めてまともにボグと戦闘することが出来るようになるんだろう。そもそも戦う気が無い僕に必要かは謎。命を守る為には必要なスキルかも知れないけどね。というわけで保留。


妨害無効は空間識別を取るなら必要なスキルだと思う。妨害は黎明達がいてくれるから必要無いね。植物再生と豊穣も微妙な所だ。食料の安定供給の事を考えたら、必要なスキルかも知れないけどね。必要になった時に考えるとしよう。


共有スキルは守護獣召喚がある僕からすると獲得しときたいスキルだ。つば三郎に視覚とか共有すれば空からの映像とか見えるようになるだろう。


節約を考えないといけないから仲間召喚、契約、空間識別、妨害無効、共有を獲得することにした。ついでに黎明にステータスの事を相談する。


『魔力を上げるか知力に振るかだと思います』


『生命力はどうなのかな? 黎明の召喚の時に必要なんだよね?』


『その話ですが主の力が増したことで私も強さが上がりました。このせいで恐らく主の命全てを引き替えにしないと召喚出来なくなりました』


『えーっと……かなりショックなんだけど……それなら生命力を上げればいいんじゃない?』


『申し訳ない事ですが全然足りません。恐らく生命力を200程消費してしまいます』


焼け石に水なわけか。というかボグを倒した黎明を僕の生命力でよく召喚出来たと思うべきなんだろうな。こうなるとステータスの判断基準は空間識別の範囲で決まる。というわけで空間識別を取って、使ってみる。


「微妙だな~」


「わぁ~! なんですか? これ」


「この辺りの地図……は分からないか。この辺りの地面や木とか見えるようになるスキルだよ。ほら、ここが僕達の家」


「……本当だ。形がそっくり」


「あ! この真ん中にいるのが私達ですね! 凄いです! 私が動くとこちらの私も動いてます!」


二人が結構はしゃいでる。僕にしてみるとゲームで結構お馴染みの光景だからそこまでの驚きはない。因みに現状の表示範囲は家から罠がある所ぐらいまでだ。出来ればもう少し範囲が欲しい所だな。というわけで知力に振ることを決めた。僕のステータスはこうなった。


名前 カナタ 無職Lv52

属性 無


生命力   50

魔力    0

筋力    50

防御力   25

魔法攻撃力 0

魔法防御力 25

走力    50

知力    80


スキル


愛撫 治療 鑑定 識別 解体 

検索 契約 罠設置 動物念話 念話通信 

空間識別 妨害無効 共有 仲間召喚 

守護獣召喚 雷無効 守護霊獣の加護


称号


魔毒博士(まどくはくし)》、《守護獣を宿し英雄(えいゆう)》、《本を愛する者》、

《罠の狩人》、《軍師》、《亜人の救世主》、《モンスターの救世主》、

《雷に耐えし者》、《森の守護者》


ステータスポイント1pt、スキルポイント2pt


ステータスポイントを残したのは魔力に未練があるからです。さて、新しいスキルを試す前に今度はエルとハクア、後ろから付いて来ている進化した白虎のステータスを確認するとしよう。


名前 エル 竜人族Lv47

属性 風、雷


生命力   262

魔力    264

筋力    282

防御力   158

魔法攻撃力 270

魔法防御力 217

走力    212

知力    110


飛翔 竜爪 竜鱗 竜瞳 気配察知 

危険予知 超感覚 思考加速 指揮 放電 

紫電 充電 千雷 天候操作 球電 

雷光 電磁操作 気圧操作 雷波動 旋風刃 

暴風 竜気 英気 集束 瞬間加速 

雷波動 息吹 逆鱗 雷化 竜化 

雷帝龍の加護


称号


《竜人族の王女》、《竜人族の英雄》


紫電:紫色の雷で攻撃するスキル。雷撃の上位スキルで雷属性に加えて、闇属性のダメージを与えることが出来る。

千雷:千の雷を地上に降らせるスキル。落雷の上位スキルで攻撃範囲が広範囲となった。

天候操作:天候を操る事が出来るスキル。天候に影響を出すスキルの上位スキルで天候の全てを操ることが出来るようになった。

竜気:竜の気。気のスキルの中でも上位に来る気スキルで攻撃力の上昇では最強となっている。竜にしか使えないスキル。

集束:力を自分が望んだ所に集めることが出来るスキル。

瞬間加速:一瞬のみ急激に加速することが出来るスキル。相手から見ると姿が消えたように見えたり、一瞬で目の前に現れるように見える。

雷帝龍の加護:雷スキルの威力が更に上昇するスキル。更に仲間のドラゴンにも強化が発生し、そのドラゴンに雷無効を付与することが出来る。


名前 ハクア 獣人族Lv58

属性 土、木


生命力   278

魔力    150

筋力    294

防御力   302

魔法攻撃力 124

魔法防御力 110

走力    274

知力    80


スキル


鉄爪 金属装甲 天耳通 気力遮断 危険感知 

超感覚 思考加速 見切り 仙気 英気 

気力集中 暗視 神足通 念動力 瞬動 

跳躍 再生 樹木操作 隆起 岩壁 

地震 地割れ 咆哮 自然波動 霊化 

獣化 白帝の加護


称号


《白帝の王女》、《白帝の英雄》


鉄爪:鉄の爪を作り出すスキル。

天耳通:自分が望んだ範囲の本来の耳では聞こえない声や音を聞く事が出来るスキル。

神足通:海中や空中などどこでも走ることが出来るようになるスキル。

白帝の加護:自分に全属性耐性を付与し、味方の白虎にも付与する。


名前 なし 白帝Lv52

属性 土、木


生命力   234

魔力    90

筋力    230

防御力   240

魔法攻撃力 20

魔法防御力 62

走力    194

知力    51


スキル


鉄爪 鉄牙 金属装甲 天耳通 気力遮断 

危険感知 超感覚 思考加速 見切り 仙気 

気力集中 暗視 神足通 念動力 瞬動 

跳躍 再生 樹木操作 隆起 岩壁 

地震 地割れ 咆哮 自然波動 霊化 獣化 

白帝の加護


エルの見た目の変化には気が付かなかったけど、ステータスを見るとしっかり成長が発生していたようだ。ハクアと白帝は尻尾の数が三つに増えている。


「二人共、相当強くなったな~。ん? どうかした?」


「強くなったことは分かっているんです。でも同時にまだあの上位魔人に勝てる自信がありません」


「……エルの言う通り。普通の悪魔には負けるつもりはないけど、たぶんあいつには今でも負けてる」


ボグとの戦闘ですっかり自信喪失状態だな。そう思っているとエルが心配していることを言う。


「もし次、同じ上位魔人が来て、カナタが黎明さんを召喚したら、カナタは死んでしまうんですよね?」


黎明、話しちゃったんだ。


「あぁ~……そうらしいけど、それを知ったから黎明を呼び出すことはしないよ」


「……嘘はダメ。あいつの時と同じ状況になったら、カナタは絶対神様を呼び出す」


「そう……かも知れないな」


僕の命とみんなの命、天秤にかける時が来たら、僕はみんなの命を選ぶと思う。するとエルとハクアが怒る。


「そんなことしたら、絶対ダメですからね!」


「……カナタにはもっと自分の命を大切にして欲しい」


「ありがとう。二人共」


本気で心配してくれているのが分かって、嬉しくなる。すると黎明がボグ対策を教えてくれる。


『確かに今の彼女達では上位魔人の相手は厳しいと思います。しかし主が守護霊獣の加護を彼女達に使えば、互角以上に戦うことが可能でしょう』


ここで黎明から守護霊獣の加護の力のレクチャーを受けた。なんとこのスキルは贈呈でエル達に渡した守護獣も効果が発動するらしい。ただし強化を使うと守護獣の守りなどは失われるそうだ。逆に守りが発動すると強化を使う事は出来ないらしい。


「守護獣さん、お願いします!」


「……お願いします」


二人が七色のオーラを放つと力が急激に増す。


「凄い力……これがカナタの力なんですね」


「……あの時、感じた神様の力を感じる……これなら負けない」


二人を識別するとスキルまで進化していた。凄い強化だな。ただ強化の代償は存在する用だ。強化が終わった二人は倒れ込む。


「か……体が……動けません……」


「……こんなこと初めて……」


この結果、僕は白帝に二人を運んで貰うことにした。すると動けない二人を見たホゥがおちょくって来る。


「二人を腰砕けにするなんて凄いねー」


「森の事は全て知っているとか言ってたのはどうなったの?」


「ホゥちゃんも成長して、空気を読んだのだよー」


「その言葉は今後、忘れないでね」


僕がそう言うとホゥはそっぽを向いた。それじゃあ、次は残り全員のステータスを調べるとしよう。

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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~
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