暗転の支配者
ー 暗転の支配者 ー
「クッ…何だコイツは……強すぎる…」
天王星の英雄
蒼雷の竜将レイ・ヴァルディアはガランを前に膝をついていた。
「ハハハ!天王星の英雄もこの程度か!
弱いのぉ〜!竜人変身もこんなものか!」
「今すぐに命乞いをするなら部下にしてやってもいいぞ?どーする?」
嘲笑。
「そんな事をするものか!雷連撃!!」
ヴァルディアは最後の力を振り絞り、雷撃を放つ。
「俺の闇には勝てぬよ」
雷は闇に触れた瞬間、飲み込まれ消えた。
その周囲には倒れ伏す竜人達、積み上がる死体…
ヴァルディアは空を見上げる。
曇天の空。
「これまでの奴とは格が違う…
宇宙にはこんな化け物が…私じゃ……勝てない……」
ヴァルディアは敗北を認めていた。
「さぁ…そろそろ仲間の元へ行け…
お前はよく我と戦った!賞賛に値する。
苦しまぬよう楽に殺してやろう…死ね…」
闇の剣が振り下ろされる
ガシャァン!!
「…ふぅ…間に合った」
その一撃を受け止めたのはメイン。
だが吹き飛ばされていった。
「メイン!!大丈夫か?」
「いったぁ〜…!」
吹き飛ばされながらも笑う。
「うん、大丈夫!」
「ほぉ…神帝か」
ガランは興味深そうに笑う。
「竜人には飽きたところだし…
ダヴィンチ様からは神帝は殺せと言われている…
探す手間が省けたよ。さぁ…やろうか!」
タカヤが前に出る。
「アイズ、メイン!二人は負傷者の保護!
ノアにも連絡!」
「モックは俺と来い!二人で奴を止める!」
「了解!死ぬなよ!」
「あー!当たり前や!」
モックはギフト"超自然"発動。
竜巻が発生しガランの動きを拘束する。
「今だァ!!」
タカヤの速攻、神剣を振り下ろす。
「オリャァァ!!」
だが刃は“すり抜けた”。
「なに…!?」
「ハハハ!そんなものでは私は斬れんよ!」
ガランの体は闇へと変質していた。
「次はこちらの番だ。」
「“暗転”」
世界が消えた…ガランの周辺半径一キロが完全なる闇となった。
「……っ!?何も見えない!」
「モック!気をつけろ!」
「こんなの無理だよ!私の力でも払えない!」
「ハハハ……」
声だけが響く。
「教えてやろう…この闇は“俺自身”だ!
私には見えるぞ…お前達の全てがな…」
「まずはお前だ。神帝モック…」
「モック!!来るぞ!!」
「いやっ…やめ……」
グシャ…ブシャ……
「助けて…!…何も見えない……!タカヤ――!!
助け…」
タカヤは声の方へ走る。
「くそっ…どこや…!!」
ドサッ…
目の前に何かが落ちる。
「……モック」
血に染まった体…複数の貫通傷が見える…
「タカヤ…くん…アイツ…ヤバいよ…
全部……見えてる…
絶体絶命……だよ……
地の国にいた奴とはまるで…」
血を吐きながらも言葉を紡ぐ。
「喋るな」
タカヤは傷口に手を当てる。
「応急処置はした…まだ死なせへんで!
こんな所で終わるな。死んだら殺すからな!」
闇の中は外との通信も繋がらない。
(見えない…連絡も取れない…
敵からは見えてるのに…こっちは何も見えない…)
拳を握る。
(さぁどうする、どうするんだ!俺……!!)
闇の中の戦いはまだ終わらない。
(続)




