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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
四章 神格境界

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神格再編機関・中枢会議


ー 神格再編機関・中枢会議 ー


太陽系外宙域。

宇宙空母ユニコーン 神格再編機関の旗艦。


艦中央、神格制御炉の真上に設けられた円形会議室。


重力は静かに安定し、窓の外には星々の残光が流れている。


中央席に立つのは――神帝ダヴィンチ。


その左右に、


副司令ガロン。

参謀長ユーイ・ロン。


周囲には各分隊司令達が並ぶ。


元からダヴィンチを支えてきた思想派幹部。

元宙帝軍の将軍。

外宇宙の武装海賊団長。

反神派の理論家。


顔ぶれは混成。

だが、空気は一つ。


「揃ったな」


ダヴィンチの声が低く響く。


ガロンが前へ出る。


「地の国脱出組、戦力統合完了。艦隊戦力は計画比+18%」


ホログラムに戦力図が浮かぶ。


ユーイが補足する。


「太陽系内部は一時的に混乱。だが神帝側の対応は早い。長期戦は避けるべき」


元宙帝将軍が腕を組む。


「神帝達は動くか?」


ダヴィンチは静かに答える。


「動く。だが焦らない」


宇宙海賊団長が笑う。


「神に喧嘩売るのは初めてだ。派手にいこうぜ」


「派手は不要だ」


ユーイが即座に切る。


「我々は革命家ではない。“再編者”だ」


その言葉に何人かが頷く。


ダヴィンチはゆっくりと全員を見渡す。


「確認する」


神格の光がわずかに揺らぐ。


「我々の目的は支配ではない」


「神の停滞を終わらせることだ」


元からの側近達は迷いなく頷く。


ガロンが続ける。


「神を倒すためではなく、神を更新する」


元宙帝将軍が低く言う。


「ならば神帝達と正面衝突は避けるのか?」


ダヴィンチは首を横に振る。


「必要なら戦う」


「だが主戦場は“思想”と“構造”だ」


ユーイが補足する。


「神々の集いは揺らいだ。

今、各神域には疑念が芽生えている」


「我々はそれを“形”にする」


静かな熱が広がる。


誰も裏切りの気配を見せない。


この場にいる者達は、打算ではなく“選んで”ここにいる。


宇宙海賊団長が拳を叩く。


「俺はあんたに賭けた。最後まで乗る」


元宙帝将軍も頷く。


「神に従う時代は終わる」


ダヴィンチはわずかに笑う。


「良い」


中央に神格炉の光が強まる。


「第一段階は完了した」


「次は――外宇宙拠点の確立」


ガロンが映像を出す。


「候補は三つ。銀河外縁暗黒帯、放棄された神域跡地、あるいは……」


ユーイが静かに言う。


「“観測圏外”」


全員の視線が集まる。


ダヴィンチは目を細める。


「面白い」


そして宣言する。


「神格再編機関は、ここに正式始動する」


艦全体にその宣言が伝達される。


ユニコーンの主機関が唸る。


太陽系外宇宙に、新たな勢力が完全に形を成した。


裏切りの気配はない。


あるのは確信だけ。


神を超えるための機関が、今、動き出す。


(続)

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