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ノア・アーク ― 神々と人が生きる方舟 ―  作者: ヤノチャン
十一章 天王星防衛戦

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神の誤算


ー 神の誤算 ー


ー ノア滑走路


風が唸り叩きつけるような豪雨で視界は最悪だ…


「リリア支部長!対神殲滅兵器ゴッド・スレイヤー、発射準備完了!」


滑走路に置かれる“異質な存在”


「…最悪の天候ね」


リリアは空を見上げる。


「でもこんな実験日和もないわ…」


その瞳は狂気と期待に満ちていた。


「標的は創造神ダヴィンチ

さぁ…神を殺しましょう…」


「カガミ粒子の充填完了!」


「出力安定!いつでも発射可能!」


「了解……そのまま待機」


一呼吸。


リリアは通信を開く。


「ヒメナ…撃つわよ!」


「あぁ…見せてもらうよ…対神兵器の性能を…」


短い返答…ヒメナの覚悟は決まっている。


リリアは腕を振り上げる。


「さぁ…撃てぇぇ!!」


「ゴッド・スレイヤー砲門解放!

カガミ粒子砲……放射!!」


プシュゥゥン………


音は静かだったが放たれた“それ”は空間を裂く“死”そのものだった。


ー 戦場 


「……ん?」


テンオオが眉をひそめる。


「何か来る…エンマ、伏せろ!」


「おぉ!?」


二人は即座に伏せる。


次の瞬間カガミ粒子砲がダヴィンチへ到達する。


ドドドドォォォォン!!


遅れて轟音…空間が歪み世界が震える。


「……っ!!」


ダヴィンチが右腕を前に出す。


防護魔壁マジックバリア!!」


透明な壁が展開される。


一瞬止まる…だが…


「なに……!?

止まらん…!?この攻撃…魔壁を“無視”しているのか!?威力も減衰しない…破られる!!」


次の瞬間……バキィィン!!


魔壁が砕けた。


「ぐっ——!!」


カガミ粒子が直撃し右腕が消し飛ぶ。


「……は?」


ダヴィンチはすぐに再生を試みる。


だが腕が戻らない…


「……ん?なぜ再生できない?なぜだ……?」


自らの身体を見つめる。


「……戻らない」


その事実は神にとって“致命的”だった。


ー ノア滑走路 


「……チッ」


リリアが舌打ちする。


「少しズレたか」


オペレーターが息を呑む。


「ですが……成功です」


「えぇ」


リリアは静かに笑う。


「十分すぎる成果よ」


モニターに映るのは腕を失い再生できない神。


「カガミ粒子は神の再生機構を阻害する。

つまり… 神は“殺せる”」


ゆっくりと言い切る。


雨音が強くなる。


世界が変わる音のように。


ー 戦場 


ダヴィンチは自分の腕を見つめていた。


「……なるほど、これがカガミ粒子…」


ゆっくりと笑う。


「面白い…」


その瞳は、怒りではなく“興味”だった。


「哀れな人間が…ここまで来たか…」


「ダヴィンチ様!大丈夫ですか?これ!ゴッド・スレイヤーですよ!週刊兵器で読みました!」


ガランは叫ぶ…


「うるさい!黙れ!わかっておる!

この兵器は危険だ…優先的に排除する…」


エンマが刀を担ぐ。


「おぉ…効いてる…」


テンオオが翼を広げる。


「流れが変わったな…」


遠くでタカヤが呟く。


「これが…対神兵器…リリアさん凄い…」


“神を殺せる”その事実が戦場の均衡を崩した。


「ダヴィンチ様!」


ガランが叫ぶ


「うるさいと言ってるだろ!黙れ!」


「いや、違うんです!ポイント・ゼロが…

宙帝艦隊に囲まれました!帝神もいます!」


「な、なにぃ〜!」


その報告を聞いたダヴィンチの顔は歪んでいた。


(続)


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公開情報


・カガミ粒子(KAGAMI Particle)

(通称:デウス・イーター粒子)

 発見者 カガミ・レイジ博士

 元・政府軍最高科学顧問

 エネルギー研究の第一人者


・カガミ・レイジ 男性 三十歳 from地球

 マサチューセッツ工科大学に所属する天才博士

 3年前カガミ粒子発表より半年後に行方不明に…




 

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