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想像で描く世界旅行記 ~The World Travel Diary~  作者: 夢宇希宇


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トルコ・カッパドキア・気球ツアー

挿絵(By みてみん) 


 久しぶりに長期という程ではないが、中途半端な休みが取れたので、以前から行ってみたかった世界遺産へ行く事にした。まあ、嵐のような繁忙期が無事に過ぎたので、その疲れを癒すためでもある。

 一週間が長いのか短いのかは、それは個人の意識の問題でもあるな。私にとっては、やや短いと感じる。


 さて、今回の旅だが、私は疲れ切っていたので、旅のプランを某旅行代理店に依頼して、自分では何もしなかった。普段なら、飛行機から泊まる宿やホテル、料理店まで自分で予約をするのだが、某旅行代理店に投げた。疲れていたんだよ、私は。


 トルコのカッパドキアまでは、日本から飛行機で約18時間。これが長いのか短いのかは、旅慣れた私にしてみれば、並みである。

 某旅行代理店に任せたと言ったが、全てを投げたわけでもなく、宿、飛行機、カッパドキアまでの移動手段、気球までの手配で、その他はほぼ自由行動に近く、団体旅行とかそんな大掛かりなかたっ苦しいものでもない。


 世界遺産カッパドキア。知っている人は知っているかもしれないが、「妖精の煙突」と称されるキノコ型の奇岩群や、広大な地下都市で知られる世界遺産。複合遺産というやつだ。

 なぜ私がカッパドキアを選んだかって? それは私の過去に少し触れなければならないな。実は、カッパドキアというハンドルネームで昔に某爆弾男ゲームをしていたことがあった。誰も思いつかないハンドルネームだったと思うし、私としてはしてやったり感があって気に入っていたものだ。


 前置きが長くなったな。毎回思うのだが、飛行機に乗ると、日本だけではなく、海外の映画の最新作が観れるのだが、あれはどういう仕組みなのだろうな? まだ円盤になっていない映画が飛行機では観れたりする。

 今回のフライトは、私は疲れ切っていたのもあり何も観なかった。寝ていたからだ。疲れていたんだよ、私は。ぐっすりと寝て過ごしてしまい、気が付いた時にはトルコの上空で、そこから数十分で着陸というあり様だった。いいじゃないか? 別に寝て過ごしても?


 トルコという国についても少し触れるか。トルコは親日国だ。日本人も親トルコであり、それは過去の歴史を知ればわかる。

 以下にいくつか述べるので、気になる人はググるなり調べるなり何とかしてくれたまえ。


 エルトゥールル号遭難事件(1890年)


 イラン・イラク戦争での日本人救出(1985年)


 日露戦争での日本の勝利(1904年)


 上記により、100年以上にわたる歴史的なエピソードと、お互いが困難な時に助け合ってきた「雨天の友」としての絆がある。


 そんなこんなで、カッパドキアに到着するのだが、私はその景色に圧倒された。

 写真で見ただけではわからない。「妖精の煙突」とは良く言ったものだな。キノコ型の奇岩群は、本当に妖精でも住んでいるのではないかと、その姿を探してしまいたくなるくらいだった。

 私はじっくりとキノコ型の奇岩群を見て回った。

 そうしていると、私の疲れは癒されて、ちょっぴり元気が出た。

 翌日は、気球見学ツアーだ。ホテルに戻ると、早めに就寝して英気を養うこととした。

 

 翌日、ホテルの前の手配された車に乗り込む。

 気球のある場所まではそんなに時間は掛からないらしい。

 気球か。多くの気球が飛び立つ景色は感動的なんだろうな。


 そう思っていたが、車が着くや…。

 はっ!? 何だ? 何だ? 屈強な男たちが私を担ぎ上げるかのように気球のカゴに押し込めようとするのだが? おい? 私は自慢ではないが、高い所が苦手どころか、高所恐怖症なんだぞ? それに、私は気球見学(●●)ツアーで気球に乗る(●●)なんて言っていない。

 くっ、あの某旅行代理店の従業員め。私の希望したのと、いや、それ以上のプランにしやがったな?

「ノーサンキュー」と言おうと思った時には時すでに遅し。

 男達は「オッケーオッケー、ノープロブレム」何てことを言って笑っていやがる。


「うっ」


 乗り込むや気球が浮上を始めた。

 だが、私にはそれを楽しむ余裕はない。

「何て事してくれていやがるんだ、コノヤロー」と文句を言いたかったが、今となっては何ともならないので自重した。

 気球に備え付けられたバーナーが火を噴く。

 気球はどんどん上昇していく。


 ゴシュー

 ゴシュー

 ゴシュー


 気球に備え付けられた、バーナーの音が私にはガーゴイルの叫び声に聞こえた。


 ゴシュー

 ゴシュー

 ゴシュー


 気球は私の心配をよそにどんどん上昇して行く。

 どんどん、どんどん、どんどんと。

 ああ、こんなに高く…勇気を出して、恐る恐る外に視線を投げる。

 遠くに地平線が見えた。そんな私の口からは、

「綺麗だ。何て感動的なんだ」その時は、高所恐怖症を忘れて外の景色を楽しんだ。

 気球の乗員の男は、そんな私を見て、ニンマリしている。

 その後、気球は下降して私も地上に無事に降りるのだが、下降からの記憶があやふやである。

 ただ、無事に降りられたのは、ここで私が生きているからな。

 

 これでミッションコンプリートだと思ったであろう?

 いや、まだだ。本場のトルコ料理を食べていない。

 これは事前に調べて予約しておいた。

 ギョレメという築475年の建物を改装したレストランだ。そこで、名物の自家製マントゥ、テスティ・ケバブを食べてみたかった。

 どんな味だったか聞きたいかね? これは自分で行って自分で食べるのが一番だと思うので、言わないでおく。ただ、最高に美味かった。ワインも美味かった。それだけは、声を大にして言いたい。

 カッパドキアの周辺には、まだ数件の飲食店があるので、はしごして回るのもいいかもしれないな。


 旅の終盤の頃には、疲れていたのが信じられないくらい回復して元気になり、帰国してからの忙殺される仕事にも耐えられそうだ。

 英気を養った。それが一番該当する言葉であろう。


 そんなこんなで、私は帰りの途に就き、忙しい日々に戻るのであった。

 トルコにはまた訪れてみたいものだ。だが、気球に乗るのだけは絶対にゴメンだが。

 イスタンブールのアヤソフィアとかトプカプ宮殿、バシリカ・シスタン、市場のグランドバザールも良さそうだな。

 また来ようぞ、トルコ。

「ホシュチャ・カル」

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