予想外に凄いと思うことって、何気にたくさんあるよね。
前書きに書くことがなくなって来た………。
で、校舎に入ったんだけど、
「音楽室行くぞー」
「ん?音楽室?」
現在地一階。
音楽室四階。
「何でだろう?間に何かある気がするのは?」
「そこは俺の都合だ」
そして何だかんだで音楽室に着いた。
「七不思議その四。深夜に響く最新のロックナンバー」
………………最新のロック?
「なんか新しくない?!」
「ああそうそう。その二に続きこれも俺だから」
「一人で二つ?!」
凄い!
けど何だろう?
今一凄くない気がするのは?
「では歌います!」
「別に今歌わなくてもいいよ?!」
「~~♪~♪♪~~~♪」
「かまわずに歌い始めた?!」
て、うまぁっ!?
声も何でか女の人の声だし!?
あの人男だよね!?
「~♪~~♪------以上だ」
パチパチパチパチ!!!!×20ブラ-ボォ!!!
駆柳君が歌い終わると同時に沸き起こる拍手。
いつの間にか凄い数の人達がいるんですけど………………。
でも………、確かに今のは凄く上手かった。
「ところで」
私はそう言ってさっきからの疑問を口にした。
「何でこんなに人がいるの?」
「あ、それが五個目だから」
…………そうですか…………。
「七不思議その五。そもそも何で深夜に学生がたくさんいるの?」
「ごめん。それ言ったの誰?七不思議となんか違う」
「12年前にいた田村って娘。ちなみに結構美人だった」
「もしかしてその人も?」
「俺の正体知ってた」
「へ~」
ん?
知ってた?
過去形?
「ごめん。その人は今?」
「ん?ああ、9年前に事故で死んじまった」
そう話す弧月君は何となく寂しそうだった。
「本当にいい奴だったんだけどなぁ」
それから弧月君はポツリポツリと話し始めた。
「初めてあった時、あれはあいつの入学式のときだった」
「へ~。そうなんだ」
「あいつ入学式にコックリさん始めてな、かれこれ350年コックリさんしてるけど前例がなくてビックリした」
どんだけ根暗だよって話だな。そう弧月君が言う。
「それから色々あって、二人で会うようになってな。結構仲良くなってからは夜毎に肌を重ねるようにも「チョイ待って」何だよ?」
何だろう?今凄い問題発言があった気がする。
「夜毎に肌を重ねるって何?」
うん。この部分が引っかかってた。
「何?毎晩ヤリまくってたって言い直そうか?」
「うん。今言っちゃたね」
……誰かこの人を止めてください…………。
「そんで、結婚とか考えてた矢先に死なれちまったよ」
結婚を考えるくらい愛した人が亡くなった。
そう言った駆柳君の顔はさっきまでのふざけたものではなく、ただ純粋に一人の大切な人を想う顔でした。
「うちのガキ共と会わせたばっかでなあ」
寂しそうに言い続ける駆柳君の顔を見ながら、思った。
………何で私、他人の過去の恋愛話を聞かされているんだろう?
と。
七分の二が主人公主体という事実。