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剣と魔法の世界に行きたいって言ったよな?剣の魔法じゃなくてさ?  作者: 六轟


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 今回のこのスケート大会は、参加国が計52カ国にもなったそうだ。

 国内でフィギュアスケートが盛んではなく、参加選手がいない国も多いので、それでも52カ国も代表を出してきたんだから中々の規模だろう。

 今までこの世界では、世界大会というものが開かれたことも殆ど無かったらしいし、参加する側もホスト側も手探り状態に見えるが、それでもお互いトラブルが起きないよう注意を払っているので、概ね問題も起きずに進んでいく。

 一番のトラブル要因は、アメリカのあの自称女神様案件だったけれど、ボンボンが陣頭指揮をとって女神ボボンの影響をうけたっぽい奴らを運営から排除しまくったらしく、本当に真面目に皆さんお仕事してくださっている。

 感謝感謝。

 唯一不満なのは、食事だろうか?

 ビュッフェなのは良い。

 だが、ご飯をサラダバーに置くな。

 しかもこれ、芯が残ってるだろうが。

 なんだ?サラダなのかこれ?


「でも大試くん、本当に良かったの?」

「何がだ?」

「審査員の件だよ」

「ああ、そっちは問題ない。こっちで対処したから」

「対処って何したのかなぁ……」


 ボンボンが心配しているのは、演技の審査を行うメンバーが、全員ボボンのギフトの影響化にあるらしいからだ。

 今回のフィギュアスケート大会における得点は、一人につき満点で500点。

 そのうち、300点が審査員によって出される。

 これは、限界値が300点というだけで、それ以上の点数を出しても良いことになっているので、場合によっては1万点とかのアホな点数をつけてくる審査員もいるらしい。

 なんでそんな変な点数計算になるかといえば、この世界のフィギュアスケートが、芸術点を重要視しているからだ。

 ジャンプの成功とか失敗よりも、美しいか美しくないかで評価されるため、そういう芸術的な評価基準である以上大会の順位付けで反映される限界値を設定して制限する方式になるそうだ。

 じゃないと、少年漫画の戦闘力並みにインフレするからだとか。

 そして残りの200点は、全世界に生配信し、その視聴者たちからの高評価数で決まる。

 1人の高評価で、0.01ポイントが貰えるので、ざっと20000人から高評価を得られれば満点を取れる。

 視聴者からのポイントは、もう本当に演技でなんとかするしかないとしても、審査員分の300点は、審査員を籠絡してしまえばいくらでも操作が可能だ。

 だから、本来公平なジャッジが求められる部分に洗脳状態のおっさんたちが座っているのは好ましくないんだろうけれども、今はこの方が良い。

 この状態で俺達が勝ったほうが、あの自称女神様に敗北感を煽れるだろうし。

 それに、ボンボンにも言った通り、手は打ってあるしな。


「それなら良いけれど……。はぁ、なんであんなふうになっちゃったんだろうなぁ?ボクが前世の記憶を取り戻すまでは、普通の女の子だったんだよ?むしろ、人見知りなくらいで……」

「そうなのか?」

「うん……。なのに、ボクが前世の記憶を取り戻した辺りからヤケに高圧的というか、自信満々な感じになって、男の人達を引き連れて歩くようになって……」

「ふーん……」


 って事は、ボボンもそれまでボンボンと一緒で記憶を封印されていたんだろうか?

 そうまでしてなんて人間になって、俺に手を出そうとしているのかマジでわからん。

 怒らせるようなことをした覚えないんだけどなぁ……?

 そもそも面識がないしな。

 前世の神様関連なんて、神社にお参りに行くとかそういうのを除けば、爆殺されたことくらいしか無いし……。

 ひどい話だな?


 休憩時間に息抜きしたいからと俺たちの控室にやってきていたボンボン。

 各国首脳とか高官の子供である少年少女たちが、ボンボンを見て顔を赤くしている。

 まあ、見た目美少女だもんね。

 わかるよ。

 でもな、ちんぽ付いてるし、この前までハリウッド映画のいじめっ子みたいな見た目だったからな?

 歴史変わってるっぽくて怖いが。

 そんなボンボンが、時計を確認して俺の隣の席から立ち上がった。


「そろそろ時間だね。一応妹の応援に行ってくるよ。そのほうが良いんでしょ?」

「ああ、あまり俺の方に肩入れしているふうに見えないほうが良い。できるだけ、あいつの思い通りに事が進んでいると思っていてほしい。流石に、運営全部の人間があいつの信者みたいになってたら危険だから、そういうのは先に排除してもらったけれども」

「大丈夫。そっちは、違法ドラッグをやってた疑いがあるって理由にしてあるから、大試くんとは無関係になってるよ」

「助かる」

「うん!それじゃあね!」


 そう言って笑顔で手を降って去っていくボンボン。

 その手の振り方まで、完全に女の子だ。

 ほら、周りの男子たちがぽーっとしてる。

 でもお前ら、あれ、ちんちんついてるからな?


「さて美玲柚、じっくりと相手の実力を鑑賞させてもらおうか」

「はい!」


 俺の膝の上の美玲柚ちゃんが元気よくお返事する。

 うん、何でキミそこが定位置みたいな顔になってるのかな?

 って指摘しようかと思ったけれど、父親が洗脳されたショックを引きずっているかもしれない少女を突き放す気にもなれずにそのままにしている。


 今回のフィギュアスケート大会は、1人につき演技時間が5分与えられている。

 その後にリンクの調整に5分かけて、競技者の最終調整に5分もらえる。

 一組につき15分かかるので、日程が2日と予備日で3日が用意されている長丁場だ。

 ボボンちゃんの出番は、1日目のラスト。

 アレだけ自信満々だったし、事前にもらった動画でも実力は確かだった。

 実際に彼女の演技を生で見るのは初めてだし、単純にショーとしてもクオリティが高そうなのでちょっと楽しみにはしていたんだ。

 さぁ、では見せてもらおうか、その女神の絶技とやらを!


 あ、美玲柚ちゃん。

 やっぱりそろそろ降りてくれると……隣でコーチって名目で割り込んできた有栖がほっぺたプクプクに膨らませてフォークに刺したパイナップルを俺にほっぺたに突き刺し始めたから……。

 え?だめ?そう……。




感想、評価よろしくお願いします。


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