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今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

いつか、君を助けにくる。

次は、助けてみせるから。

作者:璃依
※これは、「いつか、君を助けにくる」の登場人物、アルバートの物語です。お手数ですが「いつか、君を助けにくる」の本編を先にお読みになってからご覧ください。
――――――――――――――――――――――――――


『───アル、バートの言った通りに、すればよかった』


『ごめ……んね、アルバート……』

カレンの、最期の言葉。
それは、謝罪だった。

感情のままに、剣をふって。
いつしか、あれだけいた魔獣は全て、血だまりに伏していた。

絶望的な状況で生き残ったことも、アルバートの胸に何の感慨ももたらさなかった。
心にあるのは、ひとつだけ。

───誰も、救えなかった。

カレンも、レオも、ルイも。
父も。みんな、みんな。
あのとき、止めていれば。
友人達が魔獣の森にいくのをもっと強く止めていれば、避けられたはずだったのに。

尽きぬ後悔は、アルバートを掴んで離さない。
涙を零すことさえも、許さない。

だって。

自分なら、止められたはずだったのだから。
皆は、死ななくてよかったのだから。

責を負うべきは、自分だ。


母は哀しみを押し隠し、取り繕った笑みしか見せなくなった。
魔獣の森に行かず、友人を失ったルナサの心は壊れ、一言も喋らなくなった。

そして、アルバートは。

友達の最期を看取り、ただひとり生還したアルバートは。

もう誰も、こんな思いをすることがないように。
傷付くのは、自分だけでいいように。

───ひたすらに、強さを求めた。



これは、大切な者達を亡くした少年の物語。
なくしてなお、この哀しみを誰にも味わわせないようにするために、強さを求める少年の───

───アルバート・カールトンの物語。
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