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極月の詩
「掌編集 100の小話」を書いていた時期のものです。
冬の始まる極月の時。降りゆく雪の中に積もる物語たち。
イルミネーションの光と闇。照らす小さな光はビルの合間の影の闇を照らせない。
何でもないふりをして心を隠すなら、隠れ家に来なさい。何も無い小部屋だとしても、傷ついた心を置いていくことはできるだろう。
仲間たちとのとりとめの無い話をしながら、みかんを食べるのも良い。ゆずの香りの中を歩くのも。冬休みはこれからだ。群青の空はどこまでも澄み渡っている。
ベルの音色と共にプレゼントを渡そうか。それがイブの夜の定番になるのかもしれない。
クリスマスの過ごし方は、いつもと変わらないものだ。
手袋に込められた思いは、ありがとう、ごめんね。何がごめんなのだろうか、冬の寒さに手袋しか渡せないことにだろうか。
手袋をして握手をする。そのことに熱中しよう。嬉しさを共にして。
一緒になったり、孤独になったり、人生とは忙しないものだ。それが面白い。風邪の時に思うのは。逆さまにして健康になりたい。
今年一年を振り返って、良いお年を。
そして、物語たちは極月を経て、睦月の時へと行ってゆくーー。




