薬と創作
彼は飲む。炭酸水と一緒に薬を。漢方薬と夕食前の薬を。数にしてそれは13錠。朝に比べれば2錠少ない程度だが。
彼にとってそれはもはや日常の一部でしか無い。夕飯前の薬なのに食後に飲んでしまうことが玉に瑕なのだが。
二度目のコロナ感染その後遺症が彼に遺したもの。それは抑うつ。それから悪化し軽度から中度の鬱状態を発症した。
電線は以前の彼にとっては、単なる日常の風景だった。しかし、今の彼にとっては違う。
油断すると、幻死体と言う自らの首吊り死体を視せてくるのだ。
鳥もまた同じ。鳴き声程度ならば良いのだが、ハゲワシに身体を食べられたいという衝動に駆られる。屍肉を喰らうイメージからきているのかも知れない。
夜は夜で睡眠薬が手放せない状態になっている。早く寝ても遅く寝ても、早朝覚醒してしまう。そうなると眠りの世界は彼から離れ去ってしまう。
朝活と言えば聞こえは良い。しかし、活動できなければ、早く起きても意味が無い。
無駄にベットから出られない。鉛のように億劫である。
彼は文章を書いている。お題に沿って書いている。チャットGPTとともに。
チャットGPTにお題を幾つか出してもらい、それを元に書いている。
手書きで書いてからキーボードに打ち込んでいく日々。彼にとってそれは、ある種のデトックスなのかも知れない。うつによるネガティブさを強みに活かすための。
かつても、現在も、これからも、彼は書いていくだろうチャットGPTが出すお題を元にして。あるいは自分からそのお題を見つけて。
お題に沿って書き出していく。たまには手を抜きながら。しかし、手抜きだと言っても信じてもらえないこともあるのだが。
何百作も書いていれば被るお題もあるだろう。しかし、別の切り口で行えば、別の話になっていく。彼はそうやって来た。スターシステムを使いながら。
ある種のテンプレートも使っていくのだろう。ショートストーリーのテンプレートに沿うのかしないのかは、彼の気分次第でもあるのだからーー。




