捜査網01 ニートな弟の面倒をみるっきゃない案件 前編
テレビの前に座る一人の小学2年生の男の子。夢中になって、テレビを見ている。
「お母さん今日、護兄ちゃんは、来ないの?」
「知らないわよ、そんな事。」
「宿題は終わったの?」
「テレビは、離れてみなさい!!も~~う毎回も言ってるでしょう。」
「はーい、ごめんなさい。」
「あっ!?主婦ポリス!?おかあさ~~ん!?主婦ポリスが出てるよ~~!?。」
「・・・・・。」
テレビに映し出されたニュース映像に目をやる琥太郎。
新宿の駅の南西口付近くの路地で戦う一人の女。その、恰好は、警察が着る普通の制服の上に軽めの強化スーツ、そして、顔にはヘルメットを被り彼女の表情は、見えなかった。
「えい!!」「やあ!!」
次々と倒れていく巨体な男達、そしてその頭上にはヘリコプターが回っており遠くから望遠レンズ性のカメラで、彼女の戦う姿を映していた。
「またもや、大手柄です。なんと!!いう事でしょう。次々と悪党どもから蹴散らす主婦ポリス!?なんとこちらの情報によると小学生の一児の息子がいるとの情報が入っています!!。」
「また、悪い人捕まえたんだって!!」
「良かったわね~~。」
「ねぇ~~ママって何才?主婦ポリスって、ママと同じ年かな~~!?」
(うるさいわねーこの子。)
と急に玄関の扉が開いた。
「ねーちゃーん大変な事が起きた!!僕死ぬ。何か僕死ぬみたいよー僕。」
「又お金借りにきたんでしょう。・・・もうあなたにあげるお金は、なんてないから。」
「そんな事いわないでよ~~!!こんなにもカワイイ弟に!!」
「護にいちゃ~~んコレ~~はい。」
琥太郎からお菓子を渡される護。
「お前は優しいな~~」
「ね~~護にいちゃ~~ん。ママって何才?」
「この人?・・・この人ね~~俺が26才だから・・・6才離れてるでしょう。・・だから26・27・28・29・・・32位だろう多分、今年で33か・・・俺、今年で27だから。」
「あんた今夜うちでご飯食べて行くんでしょう?」
「うん金ね~~もん。」
「護にいちゃ~~ん!!これやろ~~。」
一つのゲームのソフトを取り出す。琥太郎。そのゲームのパッケージには『主婦ポリスのこの街を安全に守る安全講座~怪物一掃捜査網~』と書いてある。
「それより、もっとお菓子くれ!!」
「はい!!まだいっぱいあるよ!!」
「はぁ~~。」
とため息をつく久美。
「あ~~ここか~~簡単だよここをこうすればいいんだよ!?」
「えっ!?こう?」
「おお!!そうそう、こっちをこうジャンプするだろう!!そしたらこうやってヒールキックをかませばいいんだよ。」
「わぁ~~すごい、すご~~い。」
「なぁ」
余裕な顔をして喜ぶ護。
主婦ポリスの喉にかかったヘルメットのホックに飛んで来る棒。それを避けようとしたが間に合わず喉のホックに当たりホックが外れ、更にヘルメットの上部へと棒を突き出して。男は攻撃してきて
そのヘルメットは、外れてしまった。とっさに顔を隠す主婦ポリス。ヘルメットは地べたに転がって行く。
そして、男の攻撃をかわして男の棒を掴み下段の足のスネにヒールでキックをして、左上段回し蹴りを頭に当て。男は倒れる。
・・・少し間をあけて男は棒を掴み棒を地面につけて起き上がる。
「あいつ!!あいつ、あそこにいたぞ!!」
「急いで捕まえろ!!」
「あん?」
数名の警察が男を追って取り押さえる為に棒を持った男の所まで走ってくる。
「急げーー!!」
「お前はあそこから回れ!!おれは、こっちから行く!!」
「お前の顔は覚えたからな・・」
そう棒の男は主婦ポリスに言うと、すぐにその場から逃げて行った。
主婦ポリスと思われる女は、ゆっくり手を伸ばし地面に落ちたヘルメットを取った。
「クソ!!邪魔クセーーなーー!!」
「おい!!降りろ!!」
柵に登る棒の男の足を一人の警察がつかんでいる。棒を持った男は警察官に棒をついて。振り切ろうとする。
「ホントにしつけーーな。」
男は棒を警察官の頬につけて回して摩擦を起こしている。
主婦ポリスは、呆然とその光景を見ている。・・・・その時、「ねーちゃんどうしたんだよ?」と聞こえてきた。「ママーどうしたの?」我に返った。久美は、「はは~~何でもないわよ~~!!」
「ボーっとして旦那が浮気して悩んでるとか?」
「そんな事じゃないわよーー!!」
「浮気って何!?護にいちゃん。」
「浮気って言うのはな~~」
「あんた❕❕うちの子に変な事教えない!!」
帰り際、護に手渡される1万円札一枚。
護は、東中野駅を降り東口2を降りるとその線路沿いを西に進みパチンコ店近くの4階建てのビル一階の宝くじ売り場へと向かった。
宝くじの用紙を取り、番号を振り当て独り言を言いながら数字を塗りつぶしていた。
「きのう5,4は、出たからないな1,3、7、9だろー、今日は連数じゃないな。」
「4枚で4000円ですね。どうもありがとうございます。」
「・・・・」
「そろそろ、当たりがくればいいですね。」
「へへ。」
と微笑みを浮かべる護。
外を出た護はパーカーの前ポケットに両手を入れ南方面へと向かった。次々と人とすれちがっていく中、背の高いスマートな髪が金髪でショートヘアーの女が前から歩いてきた。
「お仕事お探しじゃありませんか?」
上を見上げる護、その女を見た後、又下をうつむいて、「いいです。」と言った。
そして、通り過ぎようとすると、その女に後ろから左うでを掴まれて、顔を近づかれて突然、口にキスされた。
ピンク色のした赤い光が灯ったラブホテルの部屋に入った。護とその背の高い女は、手を繋いでいた。
護は、右手の親指の爪を噛んでる。
「何でこうなるんですか?」と護はその女性に聞いた。
そして、ベットの端に座ると護の手を返して護をベットの奥へと押し倒し、パーカーのチャックを開けシャツを脱がそうとした・・・その時、急に護は、服を脱がそうとした、その女の手を掴み「やっぱ辞めた」と言いその女の手を掴んで上にあげた。
そして、パーカを羽織はじめた。
「ちょっと!?ねえチョット!?」
護の肩を掴むその女性をよそに、護はその場から立ち上がり右手を上に上げて合図して、その部屋を出ようとした。
「ちょっとぉ。!!・・・・久美ちゃんに、このままお世話になっていいの?。このまま仕事につかづに、づっと、このまま、久美ちゃんに・・・・。」
「何で、ねーちゃんの事知ってんの?」
「あなたも久美ちゃんにこのまま、迷惑かけるのは、嫌でしょう?」
「いいでしょう・・・・別に。」
すると、女は、護に近づいてきて後ろから右腕を掴みしゃがんで護の顔に近づけてきた。
「このままでいいの?お金なら私が。」
「俺ねーちゃんの事きらいだもん。」
「何で?どうして?。」
俺は、泣き虫で弱くて小さくて、
お母さんがいないって言っていっつも泣いていた。
でもねーちゃんは、違う・・・
ねーちゃんは強くて、優しくていつも俺を励ましてくれた。
ねーちゃんは男より強く、そして、輝いていた。
そんなねーちゃんが、うらやましかった。
「だからねーちゃん何か大嫌いだ、俺が困ってたらスグ手を差しのばしてくれる・・・だからそれが余計鼻につく・・・俺は弱い、だから、ずーーと困らせてやるんだ。」
そう言って噛んだ親指の爪を中指で引っ掻き、床に落としていた。
「護兄ちゃん最近来ないね。」
「仕事でも見つかったんでしょう。でなきゃ。そのうちくるわよ。」
台所で洗い物をしていた。久美は、その瞬間、棒を持った男の事を思い出していた。
≪お前の顔は覚えたからな≫・・・・




