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第30部

 との子が自宅に携帯電話を入れて、出たお手伝いさんに、お抱え運転手に迎えに来てくれるように言った。

 藤堂と村上もその車に便乗させてもらうことにした。


 との子のお抱え運転手付き自家用車を待つ間、藤堂がのぶ美に言った。

「沢山女の子からラブレター貰ったけど、お前ほど汚い字で下手糞な平仮名の多い文章無かったな」


 との子が透かさずツッコんだ。

「あなた、『ラブレターの書き方』通信添削でもやってたの? 自分の下駄箱で」


 藤堂はそれを無視して言った。

「だから俺と付き合え」

 今度はとの子はのぶ美にツッコんだ。

「あなた、あの心象風景のテレビの映像を見て、まだこいつと付き合う気? 普通あんな光景と出来事を目にしたら、もう一生この、藤堂という男とは付き合うまい! と決意するのが普通の人間じゃなくて?」


「私 藤堂君とお付き合いするもん!」とのぶ美


「まあ、まあ、それはご奇特なこと。 せいぜい、あの未来を現実にしないでね」とあざけるように言い放った。


 ーーやったー!!--


 すぐにとの子の家のお抱え運転手が車で到着した。

 三人は車に乗り大山家を後にした。

 のぶ美は車が見えなくなると

「やったーー!!」とジュノとハイタッチをした。

「うふふふ、やったねー♪」とジュノ。

「それにしても、トラウマボールって恐ろしいね。 だから、これあんまり使いたく無いんだよね。まあ、これから一年は使えないからね」とジュノ



 そこへママからのぶ美にメールが来た。

 ーー夕食はお外で食べましょう。ジュノちゃんと大駅前の歩道橋前まで来て。待ってますーー


 のぶ美は急いで、家の戸締りを確認すると、心も足取りも軽やかに、ジュノと二人で裏通りから駅前まで走って行った。

 すぐに電車が来て、三駅向こうの大駅へすみやかに到着し、パパとママと三つ子たちと合流して、お気に入りのファミリーレストランへと向かった。

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