0. 創神記
はじめまして。この小説は趣味で書いているため、更新頻度は非常に不安定ですが、読んでくだされば嬉しいです。
遠い遠い昔――
いまだ人の住まう地が、巨獣や荒ぶる獣どもによって狭く隔てられていた頃。
ある日、天の彼方より、一筋の光が大地へと降り来たりしという。
それは炎をまとい、まばゆき輝きを放つ一本の槍。
後の世に『創神の星槍』と呼ばれるものなり。
最初にその槍へ触れしは、一人の乙女であった。
槍に宿りし光はその身へと移り、乙女は人ならざるものへと変わった。
彼女こそ、のちに光を司る神族――レウコスの始祖となりし者。
乙女は槍を王のもとへ持ち帰り、これを献じた。
王が槍を手にせし時、その身には槍そのものに宿る力が受け継がれた。
彼こそ、物質の世を形づくる神族――グウェルの始祖となりし者。
――されど、槍に残されし炎だけは、王のものとはならなかった。
行き場を失いし炎は槍より放たれ、王国とその周囲を焼き尽くした。
その大火のさなか、一人の戦士が炎へと近づき、その力を我がものとした。
彼こそ、のちに炎と闇に連なる神族――ハングニスの始祖となりし者。
かくして、天より落ちしただ一本の槍より、
光、炎、そして物質を司る三つの神族が生まれた。
王国は炎の中に滅び、生き残りし人々は各地へと散った。
三柱の始祖もまた、それぞれ遠き地へ赴き、己が神国を築きしという。
――これぞ、後の世を分かつ三神族の始まり。
神々の時代は、一筋の光が天より大地へ落ちしその日より始まった。




