第70話 アイテム効果2
新しく属性付与した剣を渡した所、魔導石の効果なのかアイルの身体全体が赤いオーラに包まれて、あっという間に森の中へ単独で走り込んで行ってしまった。
残された俺とソフィちゃん2人は呆気に取られてお互いに顔を見合す。
「お姉ちゃん……急にどうしたの?(汗)」
「え~っと……どうしちゃったんだろうね~。(汗)」
その後、草原で30分程二人でキャッキャッウフフして遊んでいると、アイルが両手に数匹の魔獣を引きずりながら森から出てきた。
「パンツ!!凄いよ!!!身体の中から力が漲って来る!!」
うん。見ればわかります。
まるで界○拳でも使ったのかって感じの赤いオーラが出てるしね。
一種のバーサク状態(狂戦士化)に近いものを感じるな。
そう言えば、ギルマス達がギガパイさん(ギガントパイソン)と戦った時にも同じ様な赤いオーラが出ていたが、あれと同じ雰囲気だ。
俺は魔獣を引きづりながらこちらに近付いてくるアイルを鑑定してみる。
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【 名 前 】アイル・エリーゼ
【 種 族 】亜人(猫)族
【 職 種 】剣士:水 魔法適正
【 ギルドランク 】金級
【 体 力 】287(+100)
【 魔 力 】11 / 61
【 攻撃力 】105(+200)、(+100)
魔導石付の魔法剣効果(任意で魔力を流す事により身体強化魔法+100を発動可能。)
【 防御力 】73(+100)
【 俊敏性 】139(+100)
※魔導石付の魔法剣効果。
任意で魔力を流す事により身体強化魔法全パラメーター(+100)を発動可。)
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……………。
えーっと………。
攻撃力+200が追加されたのは分かった。
※印の補足説明のとこ!!
何!?身体強化魔法『全パラメーター(+100)を発動可能』って!
魔力を除いた身体的項目の体力、攻撃力、防御力、俊敏性、全てに+100加算されるって事!?
これは……やっちゃってる。
俺何かやっちゃいました?状態だよ。
やってるよ!って総ツッコミ入りますよこれ。
「モンスター狩って少し落ち着いたかな!」
「お姉ちゃん……。さっきまで私達2人で狩った数と同じ数を一人で狩って来たの?」
「うん!!なーんか剣の斬れ味も上がってるんだよねー!なんでも斬れそう!!」
するとアイルはくるっと俺に向き直る。
「パンツ!!ありがとう!!!」
アイルは俺に抱き着き、たわわでぶるぶるんで実にけしからんおぱい様を押し付けてくる!!
タマランチ会長!ぼかぁどうしたらいいですか!?
僕の股間もバーサク状態(狂戦士化)になりそうです!!
俺が震える手でアイルの背中に回そうとした……
「流石に私達の魔力も無くなって来たから一旦、帰ろ!」
「う~ん。もっと使いたいぃ。」
「ソフィ、我儘言っちゃダメよ。魔力の回復アイテムも無いんだから。」
「じゃあ!明日もまた来よう!ね!」
「分かったよ。じゃ、パンツ、宜しくね!」
そう言って、二人はさっさと村の入り口に歩いて行ってしまう。
あぁ……もう少しでアイルに抱き着けたのに……
未経験でもあるまいし!しかもおっさんの癖に……俺の意気地なし!!
いやこちらの世界に来てからは未経験の童貞君なんだけどね。
しかし……魔力があればまだ狩りを続けるつもりだったのか……。
あの子達ほんと怖い。
特級復癒液を持っている事は黙っておこう……。
俺はうず高く積まれているモンスターを収納して二人の後を追った。
そう言えば、アイルがフラグを立ててたのに強いモンスターに遭遇したりしなかったな。良かった良かった。
ある意味モンスター(女神)には遭遇する事にはなったけど……。
しかし……不老不死で魔法使いたい放題の身体的にも無敵に近い存在……とんでもねぇ事してくれたなあの女神様。
まだ半信半疑ではあるが、夜中にまたこっそり抜け出して試して行こう。
翌朝
「なぁ……アイル。」
「何?」
「あんまりモンスターを狩り過ぎるとこの辺りの生態系が崩れたりしないのか?」
「せいたいけい?何それ?」
どうやら生態系の認識自体がないみたいだな。
「この辺のモンスターを狩り過ぎると悪影響とか出ないのか?狩り過ぎて今後、モンスターの数が減ったり、弱いモンスターがいなくなる事でそれを餌にしている強いモンスターが出てきたりするんじゃない?」
俺の前の世界でも人間が動物の住処を奪い、食料が取れずに街中まで降りてきて人に危害を加える事件が毎年の様に報道されていた。
動物として食らう物であれば、どの世界でも共通に起こりえる事だろう。
「大丈夫よ。モンスターなんて腐る程いるんだから。昨日程度の数を狩った所で影響なんてないよ。」
「今日はお姉ちゃんより、狩って(勝って)やるんだからぁ!!」
「ねぇ……昨夜、少し考えたんだけど、今日は昨日倒したモンスターを換金しに行かない?」
「え~?お姉ちゃんどうしてぇ?」
「ほら、私達、ルク・スエルで調査隊として働くでしょ?向こうで住む為に入用になる道具とか買っておいた方がいいかなって思ってさ。」
「え!?ルク・スエルに行くのぉ?やったぁ!!また図書館行くぅ!」
俺の意思を無視して今日の予定が組まれていく。
ま、いいんだけどさ。
居候の身だし……。形見狭いし。
しかしソフィちゃんと一緒に図書館で魔法の勉強をするのもいいかもしれない。
また魔法効果を知らずにとんでもない魔法を使ったり属性付与したらマズイからな……。
「何じゃ、お前達、またルク・スエルに行くのか?」
「「うん!!」」
「余りパンツ君を困らせるんじゃないぞ?」
「じゃぁ私も行こうかしらね!」
「お母さんも行く?」
「当たり前じゃない!」
「じゃぁ、ワシも行こうかのぉ。」
「あなたは村長の仕事があるでしょ。ダメです。」
「……はい。」
コフィさんはガガンさんに有無を言わせずにピシャリと言い放つ。
ガガンさん、完全にコフィさんの尻に敷かれてるな。
これで家庭が上手く行ってるならいいけど。
「朝食食べたら早速行こう!!」
「「おおぉぉおぉ~!!」」
「「はぁぁ~……」」
俺とガガンさん二人で溜息を付く。
「パンツ君、大変だと思うけど女衆の事、宜しく頼むよ。」
「……はい。」
「そうじゃ。一つ頼みがあるんじゃが、ステフの所から酒を貰って来てくれんか。」
「お酒ですか?いいですよ。晩酌でもするんですか?」
「止めておった訳ではないんじゃが、久々に飲むとやはり酒はええのぉ。」
「ガガンさん、酒に溺れない様にして下さいね?お仕事忙しいとは思いますけど……。」
「大丈夫じゃ!ワシ、こう見えて酒は弱いから!!」
それは胸を張って言う事じゃないと思いますけど……。
「ほら!!パンツ!早く行くよ!!」
「お兄ちゃ~ん!!行くよぉ~!!」
アイルとソフィちゃんに促されて俺は空間転移の魔法を発動する。
「「「じゃ、行ってきま~す!!」」」
ガガンさんを残して俺達は再びルク・スエルへと降り立った。
「寂しいぃのぉ……。」
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