表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/116

第44話 光魔法


「儂が作ったんじゃ!テヘペロ!」

「「「えぇぇぇえっ!?」」」



なんとこのドラゴンの魔導石付の剣を作ったのは……ガガンさんだった?

いやいやまて、魔法付与された剣を作る製作者には、光魔法使いと武器其の物を作る鍛冶士がいる筈だ……。

光魔法使いは希少だとカバールさんも言っていたから、やはりガガンさんは武器を制作した鍛冶士か?



「ガガンさんが作ったって……武器其の物を制作した鍛冶士って事ですか?」

「んにゃ。どっちも。」

「「「ブ――――――――ッ!!!」」」



俺とアイル、ソフィは噴出し同時にずっこける。



「ガガンさん……光魔法を使えるんですか……!?」

「ん~……ちょこっとな!」



ちょこっと所の騒ぎじゃないだろう。

光魔法は冥魔法と並ぶ程、使用者が少ない魔法だ。

それが……まさか村長さんが光魔法使いだったとは……しかも鍛冶士スキルまである……。



「お、お父さん!昔、鍛冶士をしていたのは知ってたけど、光魔法を使えるなんて私も知らなかったよ!!」


「え~?言って無かったかのぉ?あれぇ~?」


「そう言えばお父さんも光魔法使ってましたねぇ。私が若い頃、ダンジョンでモンスターとの戦いで松明を落として途方に暮れていた時に明かりを持って現れたのがあなたでしたねぇ‥…ポッ」


「お~そうじゃったなぁ!懐かしいのぉ……。それからそのままワシら二人でそのダンジョンを攻略したんじゃったなぁ……。」


「そしてその後……街に帰って直ぐに結婚したのよねぇ……。」


「えええぇ!!早くない!それこそ会ってからどれくらいよ!!」


「ん~と……1週間ぐらいかな?」



ガガンさん……さっきアイルと結婚すると勘違いした際には『出会ってからひと月しか~!!』とか言ってたのに……自分は出会って1週間で結婚かよ!!

と、言うか、コフィさんも冒険者だったのか……。

そんな事より光魔法について詳しく聞いてみるか。



「ガガンさん、今も魔法の属性付与も行っているんですか?」

「いやあ、もう10年以上しとらんなぁ。村長の仕事が忙しくてのぉ。

鍛冶士としての仕事もしとらんし。腕も落ちとるじゃろうなぁ……。」



そしてカッカッカッと笑うガガン村長……。



「ガガンさん……いきなりで申し訳ないのですが……その属性付与する魔法、

見せて頂けないでしょうか?」

「ん?何故じゃ?」

「俺も出来ないかと思いまして。」

「パンツ君、光魔法の適正があるのか?」

「言ってなかったけど、パンツは光魔法どころか、全属性の適正がある変態さんだよ。」



アイルが呆れ気味にそう話す。

久しぶりに変態扱いされたな。



「なんじゃと!?全属性!?そりゃぁ変態じゃ!!そりゃぁあ変態じゃぁあ!!」



何故2度言う。



「アイルの言う様に全属性の適正があるらしいのですが、光魔法……属性付与の魔法を見た事がないので、できればご教授頂けないかと思いまして。」

「ふむ。そう言う事か。教えると言っても光魔法の適正があれば大なり小なり使えるんじゃがの。今日は休みじゃしええぞ。」

「あ、有難う御座います!」

「しかし魔石、魔導石がないのぉ……。」

「……あっ!魔導石ならありますよ。これでいいですか?」



俺はシェール達に貰ったブラッド・ボアのくすんだ黒い魔導石を取り出す。



「ほう……中々大きい石じゃな。どれ、少し見せて貰ってええかの?」



俺は魔導石をガガン村長へ手渡す。

するとガガンさんは魔導石をくまなく見ると、右手を魔導石に翳し魔力を込め始める。

すると魔導石が淡く光り輝き暫くすると普通のくすんだ灰色に戻ってしまった。



「ふむ。珍しいのぉ。これは『土属性』の魔導石じゃ。これをどこで手に入れた?」

「こちらへ帰って来る際に襲撃されたブラッド・ボアから取り出しました。」

「ふむ。ブラッド・ボアか。奴等から多く取れる魔導石と言えばほぼほぼ『火属性』の筈なんじゃが………………ま、いいか!」



いいんだ。



「さて、後はどの得物に付与するかなんじゃが……。アイル、ソフィ。お前たちの剣と杖に付与するか?」

「「え?いいの!?」」

「おまえ達は『土属性』の魔法適正は無かったじゃろ?これで戦い方にも幅が広がるじゃろ。」

「パンツ、私達の武器に使っちゃっていいの?貴重な魔導石だよ?」



アイルは遠慮気味に俺に尋ねてくる。

全く問題ない。

むしろ俺には必要ない代物だ。

持っていても売るぐらいしか用途が今の所思い浮かばない。



「あぁ。全然問題ないよ。俺が持っていても仕方ないし、二人の戦力が向上するなら同じパーティの俺も楽出来るだろ?それに今までお世話になってるし、むしろ二人に使って貰った方がいいさ。」

「お兄ちゃん!!ありがとォオオオォォオオオウ!!」



そう叫びながらソフィちゃんが俺にフライングボディプレスで抱き着いて来る。

ふふ。ホント、ソフィちゃん、素直でかわいいな。

このまま素直のまま育ってほしいものだ。

しかし俺が返したドラゴンの魔導石が付与された剣をアイルが使えばいいのではないか?と思う。



「ガガンさん、そのドラゴンの魔導石が付与された剣をアイルが使えば良くないですか?」

「う~ん。それは出来ないんじゃよ。」

「え?何故ですか?」

「こいつは膨大な魔力を使用するもんでな。作った儂でも扱いきれない得物じゃ‥…。それなりの魔力量を持つ者にしか使えないんじゃよ。」

「もし魔力量を持たない者が使用するとどうなるんですか?」

「…………。魔導石に魔力を吸われて動けなくなるのが関の山じゃのぉ。」

「そ、そうなんですか。でも、なぜ、そんな得物を会ったばかりの俺に託したんですか?」

「……そりゃ魔力が無尽蔵に視えたからのぉ。」

「……魔力が視えた?」

「そうじゃ。光魔法使いは対象者の魔力を測る事が出来るんじゃ。お前さんを一目視て只者ではないと分かったわい。恐ろしい程の魔力じゃ。儂にも測りきれん程のな。」



自分の魔力なんて視た事ないから分からないが、冷や汗を流して語るガガンさんの表情から察するに桁違いの魔力量なのだろう。



「そんな危険人物によく剣を渡しましたね。(苦笑)」

「アイルとソフィを大事にしてくれておったらしいしの。それにゲイブルからもお主の人柄は聞いておったしのぉ。カッカッカッ!」



ゲイブルさんて、アイル達とパーティを組んでいたあのおっさんリーダーか。



「え?何て言ってたんですか?ゲイブルさん。」

「村に帰って来る間中、ビクビクしておったしウェアウルフを素手で討伐したにも関わらずその力を誇示する事もなく謙虚な人間じゃと褒めとったぞ?」



ゲイブルさん、そんな事を言ってたのか。

見ず知らずの世界に来たんだからそりゃビクつきますよ。自分の力にもビビッてたし今でもビビッてる。



「それに村を出る時にアイルとソフィを守ると言ってくれたじゃろ?儂はこいつは悪い奴じゃないと確信したわい。」



随分と買いかぶりな気もするが……信頼してくれるのは悪い気はしないし今後、

それを裏切らない様にしよう。

すると、ソフィちゃんがガガンさんに話しかける。



「ねぇねぇ、お父さん。私とお姉ちゃんの武器に付与するにしても魔導石は1個しかないよぉ?どうするのぉ?」

「まぁそこは儂にまかせておけ!」



ソフィちゃんが疑問を口にすると、ガガンさんはソフィたんの頭を撫でながら自信ありげにそう答えた。

そう言うと、ガガンさんは外に出て厩の隣に移動するので俺達も続いて外に出る。

切株の上に魔導石を載せるとガガンさんは先ほど返したドラゴンの魔導石が埋め込まれた剣を中段に構え魔力を込め集中すると剣が淡く光り始める。



「「「「「綺麗……。」」」」



女性3人と元おっさん1人は同時にそう呟く。



「フン!!」



ガガンさんはそう気合いを入れながらそのブラッド・ボアの魔導石へ躊躇なくドラゴンの剣を振り下ろす。

すると魔導石は事もなげにケーキを切る様にヌルリと真っ二つに分割された。



「ほれ。2つになったじゃろ。これで問題なしじゃ。ま、込める魔力量は少なくなってしまうがの。」

「魔導石を切るにはその剣が必要なんですか?」



俺は単純に思った疑問を聞いてみる。



「いや?別に?こっちの方がかっこ良かったじゃろ?」

「え?」

「光魔法使いなら別に道具を使わずとも手でも割れるし加工出来るしのぉ。

雰囲気が出ていかにも魔法使いっぽかったじゃろぉ?カッカッカッ!」



ズコー

ただカッコつけたかっただけかい!

そう言うとガガンさんは割れた魔導石を手に取ると、再び手に淡い光を帯び始め二つに割れ不格好だった魔導石を真球状に手で加工していく。

まるで粘土創作している様だ。

あの淡く光る現象が光魔法の発動を示すものなのだろう。



「パンツ君も1個やってみるか?光魔法の属性があるんじゃろ?ほれ。」



そう言うと俺に片割れの魔導石を俺に渡してきた。



「最初は上手く制御できないかもしれんが、魔導石を加工するイメージを強く持つんじゃ。魔石でも同じじゃ。」



ガガンさんの助言を頂き、俺は手の平の魔導石に魔力を込める。

すると魔導石がスライムの様にぐにゃりと形状が変化した。



「ほぉ!いきなりそこまで使いこなすか……とんでもないのぉパンツ君は。

そこまで出来るなら後は簡単じゃ。基本、真球になる様に加工するだけじゃ。」



俺はぐにゃぐにゃになっている魔導石を両手でコネて真球に近づけていく。

これは感触もそうだが、本当に粘土創作している感じだ。

俺は所々でガガンさんから補助を頂きながら魔導石の加工を完成させる。



「ほれ!出来たぞい。後は埋め込む得物側の加工じゃが……こっちは鍛冶士の仕事じゃな。しかしパンツ君、初めて光魔法を使ったとは思えんのぉ。ほんとに初めてか?」

「えぇ……初めてですよ。」



でも魔導石の加工、手触りが気持ち良かったな。

ムニュムニュしていていつまでも揉んでいたい気分……そう……例えるなら『oppai』の感触に似ているなぁ……ムフフ。



ボコッ!!



「パンツまたニヤついてた!!何でこの場面で変な事考えてるの!?」



あ……そう言えばアイルさんもいらっしゃったんですね。



ブクマ登録、ありがとうございます!!

今後とも誤字・脱字・評価・ブクマ等して下さるととても嬉しいです!

感想など頂ければ作品の方向性の参考にもなりますのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ