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ザン・ゴードー 共通

「おーい」

またもやゴードーが現れた。

昨日逃亡した相手なので、気まずいことこの上無く、聞こえなかったことにしてスタスタと退散しよう。


「酷いじゃないか、待ちたまえ」

そこには誰もいなくて、見えなくて、声なんかちっとも聞こえもしない――――

という事にしたいのだが無視するわけにもいかずどうしようかと迷っていたらゴードーは道端の石に引っ掛かり転倒した。


「我が生涯に、一片の石無し…」

石に躓き、格好悪く転びながらも迫真の演技染みている口調を止めない。

素でこれだから面倒で仕方がないのだが、彼はこれでも魔王の兄だそうで無下に扱えない。

せめて弟ならまだ納得出来たのだが、本来兄が継ぐべき王位を弟が継いでいるという事は、つまりそういう事に間違いない。


なんだか可哀想になったのでゴードーの手を引いて起こしてやる。


「ありがとうヴィーナス」

ただ助けおこしただけで非常に喜ばれた。

ああ、そうかこれで確信した。

彼は少し優しくされただけで、相手が神のように見えてしまうのか

すぐ相手を信用して騙される可哀想なタイプなんだろう

なんとなく魔界では結婚詐欺に引っ掛かっていそうだ。


「ようアツいねお二人さん」

思わぬ伏兵が現れた。

「丁度いい所に来たわザン!」

彼にゴードーを押し付けて、退散しようとしたところ二人に両側から腕を掴まれた。


振りほどけないほど強いわけではないが、こうなっては逃げるに逃げられない

右がゴードーで左がザン、意外とゴードーのほうが握力が強い気がする。


「アンタもしかして昨日の色男サンか?」

ザンはあの場にいたわけでもないのに、色男と表現したのがゴードーだと気がついた様子だ。

それにしても何故わかったんだろう。


「何の事だいミスター」

まったく話がわからない、と言って首をかしげた。

「こっちの話だよ、お前ら二人の邪魔しちゃ悪いからオッサンは帰るわ」


ザンが去ろうとしているがマーベルは彼を引き止めるのか――――――――

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