大化天使・大浄天使 共通
堕天使である自分に近寄る天使などいない
浄化してくれるパートナーなんてどう見繕えばいい。
「堕天使」
綺麗な顔と声だが棘のある態度が現れている。
「大浄天使様…」
彼は大清天使の次の次に偉い天使、先代魔王に喧嘩を売ったり、天界を裏から牛耳ろうと企んでいるとか、目が合うと死ぬとか良くない噂がついている。
出来れば会話どころか近付きたくないお方だ。
「先程オマエをたぶらかした下級悪魔と魔王が来ていたらしいな」
嫌味なのか素なのか真顔でナイーブな話題を投げ掛けてくる。
「たぶら…」天界で三番目に偉い割になんてとんでもない事を平気で言うんだ。
「特に触れられたわけではないんです!…空気感染というか」
「指一本触れようが触れまいが…その羽が何よりの事実だろうが別に攻めているわけじゃないんだ」
なら素直にそう言って頂きたい。
「しかし…悪魔が近くにいるだけで堕天使化するとは聞いた事がないんだ」
「そんな…」
「第一に堕天使化は悪魔と天使の紙面上の婚礼契約によるものだ」
紙契約で種族に変化を来すなど知らなかったのだ。
「それは…知りませんでした!ありがとうございます大浄天使様」
「フン…」
礼を言ったのに迷惑そうな対応をされてしまった。
「まあまあ大浄天使、その辺にしてさしあげなさいな」
第4位の静天使、彼は言葉遣いが独特だ。
「そうだよ可愛い小鳥じゃないか」
彼は天界で二番目の位を持つ者である。
大清天使のように穏やかに微笑んではいるが何となく禍々しい気配がある為、マーベルは彼を苦手としている。
「…堕天使の肩を持つのか大化天使、よ」
流石は魔王に喧嘩を売ったらしい方、不愉快だと言わんばかりに上官を見据えた。
「彼が貴女を苛めてしまったのは彼はあまり女天と話す機会がないのであがっているからなんだ周りが男天ばかりだからね」
「大浄天使サマはレディと目が合うだけでドッキドキなのよね」
「…おいやめろ!」
まさかそんなわけ――――
そう半信半疑で大浄天使をチラりと観ると目が合ってしまい、彼が急いで反対へそらす。
彼のいつも真っ白な頬がみるみる赤く染まっていった。
「面白いだろう?」
「え…!?」
はい、と頷きたいのは山々だが、どちらも上官だ。
「あらあらもうこんな時間、二人とも仕事に戻るわよ!」
あちらを立てれば此方が立たないので迷っていると静天使が助け船を出してくれた。
根は悪くないが素直になれない大浄天使、いい人そうで腹に逸物抱えている大化天使、珍しい言葉使いだけど意外と親しみ易そうな静天使。
極端な二人に比べると静天使は一番バランスが取れているのかもしれないと思った。




