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第51話 不発、連発……

 「確か、もうそろそろ街が見えてくるはずなんだよね……。」


 近くにいるシアはそう言いながら、辺りをキョロキョロと見渡しているが、ただただ野原が続くのみ……。


 遠くに建物があればすぐにでも見つかると思うが、全くそんな気配がないということは、もしかして……。


 俺はシアの隣に行ってマップを見ようとすると、シアは肩が急に上がり驚いた顔で俺のことを見てくる。


 「むっ武蔵!! 急に隣に来ないでよ!! びっくりするじゃん!!」


 「ごめん、ごめん。ちょっとマップを見たくてさ。で、俺たちがいる場所はどこなの?」


 「それが、ここら辺のはずなんだけど……。」


 少し元気の無いシアがマップを指で指してくれるのだが、街からそこまで離れていないエリア。


 だが、現実は……。


 俺も何か手伝えれば!! と思ってマップスキルで確認するが、現在地から100m先までと、今まで歩いてきたところしか表示されない……。


 はぁ。

 とりあえず、どうするか……。


 うーん……。


 ん?! ちょっと待てよ……。


 そういえば、今日シアがコンパス持ってるところ見たことがないな……。

 いつもなら、マップとセットで持ってちょこちょこ確認してくれるはずだが、今は両手でマップを持っている……。

 

 と考えると……。

 いや、さすがにそれは……。


 恐る恐るシアに聞いてみることにする。


 「しっシア……。コンパスってちゃんと持ってるよね……。」


 「……。」


 今までテンポよく会話していたはずだが、急に黙り込んでしまう。

 しかも、顔色がもっと悪くなったような感じもするし、もしかして……。


 「もしかして、持ってないとか」


 「そっそんなことは無いから!! ちゃんと持っては来たんだよ!! だけど、朝の襲撃があってから見つかってないんだよね……。」


 徐々に元気が無くなりら最終的に下を見ながら言ったシア。

 しかも、コンパスが無く、街についていい頃なのに一切見えないということは……。


 やっぱり、遭難……。


 俺は周りをキョロキョロとするが、今のところシアと俺以外はこの事態に気づいて無さそう。


 「? シア、武蔵なにかあったのー? そんなにキョロキョロしてー。」


 「なっなんにもないよ。うん。なんにもない!! あっ。そうそう。今度の街で美味しい食べ物何かないかねって話してたんだよ。そういえば、ムイの好きな食べ物聞いてなかった気がする。ムイって何が好きなの?」


 一生懸命誤魔化したが、こんなことやったことがないので、変な汗が止まらない。

 どうにか、ここを乗り越えれば……。と思っているのだが、ムイは大丈夫……。


 「何ブツブツ言ってるの?」


 「むっムイ!! きゅっ急に隣に来るんだから驚いたじゃん!!」


 「ごめん、ごめんー。んー? 2人ともなんか元気ないねー。そういえば、次の街まで後どれぐらいでつくー? 着いたら、武蔵と買い物したいー。」


 「「……。」」


 やばい、どうする?

 チラッと視線をずらすとシアは若干額から汗が出ている。


 ムイには素直に言うか? いや、それとも黙っておくべきか……。

 でも、いつまでも迷っておけないしな……。


 「んー? 方角間違えてないー? 私のコンパスだと、ズレてるんだよねー。武蔵は持ってないから、シアはー?」


 「えっ。ちょっと待って!! こっコンパス!! ムイ、コンパス持ってたの?!」


 「シア慌てすぎー!! コンパスぐらい持ってるよー。何かがあってはぐれたらどこにも行けなくなるからねー。それ用にー。後で武蔵にも買ってあげるから、待っててねー。」


 「うっうん。」


 「そっそれで!! 方角はどっちなの!!」


 シアは前のめりでムイに聞くが、俺が挟まれる結果になってしまうので、シアの顔が結構近く……。近くに……。


 やばい、鼓動が、鼓動が!!


 「そうだねー。結構進んでるから、このまま右側にずっと進めばあると思うよー。今日はそこでのんびりする感じー?」


 「うっうん!! あっ。むっ武蔵ごめん……。」


 「だっ大丈夫……。」


 「シア顔真っ赤になりすぎー!! 武蔵も恥ずかしくなってー。私も武蔵に近づいちゃおー!!」


 「ちょっ!!」


 ムイは俺のほっぺに自身のほっぺをベッタリとくっつけて「えへへ。」と嬉しそうに呟いた……。


 ふんわりと髪が目の前に来るのだが、いい匂いがする。

 シャンプーとかも同じものを使っていはずなのに何故そうも違うのか?

 なんか、癒される匂いっていうか、なんて言うか……。


 「なんか嬉しそうな顔してるー!! たまにしてあげるからねー。」


 「ちょっとムイ!!」


 「えへへー。」


 「とっ。とりあえず、進むよ!!」


 「「おー」」


 俺たちはムイが教えてくれた道に進んでいく。

 コンパスを無くしたことはムイは言及してこなかったが、多分それは俺のおかげだろう……。


 多分ね。

 そういえば、後ろの2人は? と思い見てみるが……。

 そこには睨んでいるようで、羨ましいさを感じる目をしているお二人の姿が……。


 とっとりあえず、この道なりに進んで休憩する街まで行くぞ!!


 ムイが教えてくれた通りを1時間ほど歩いたところで、何やら遠くに大きな建物のようなものが見えてきた。


 周りはコンクリートのようなものに囲まれている。

 まだ、遠くにあるからわからないけど、まぁまぁでかいんじゃないかな?


 「見えてきたね!! 武蔵!!」


 あれから3人隣で歩いて移動しているのだが、シアは隣ですごい嬉しそうな顔というかホッとした顔で俺たちのことを見てきた。


 「うん。そうだね。よし、今日はゆっくりするぞ!!」


 「「おー!!」」


 じゃあ、俺もそろそろスキルを解除しとくか。なんやかんやいって1日経ってるし。

 よし、あとは進むだけだな!!


 まっ。さすがの不運な俺でもここまで来れば大丈夫だろ。

 それにしても、ここら辺はなんだか地面がボコボコして歩きにくいな……。


 まっ。馬車とかが沢山通ってる証拠なんだろうけどさ……。


 ?

 なんか地面からボコっと何かが飛び出したみたいなの動いてね……。


 もしかして、俺はマップを開くがスキルを解除してしまったので何も表示されず……。


 あああああああ!!

 なんでいつもこういう時に限ってこうなるんだよ!!


 「シア、ムイ。あれ魔物だよね!! もしもそうなら早く戦闘態勢にならないと。俺スキル切っちゃったから、ほぼ足手まといだから、そこのところよろしく!!」


 「えっ。えっ!! たっ確かにあれ動いてる。もしかして、ソイルモールじゃない?! それなら……。みんな、戦闘態勢になって!! 多分ソイルモールだと思う!!」


 これを張り上げて言うシアに、後ろにいたみんなもすぐに武器を構えだす。

 そして、俺はと言うとムイの後ろに隠れる……。


 仕方ないじゃん!!

 クソザコでスキルの効果が無いんだから!!


 とっとりあえず、やっちゃえ!!

コンパス無くすと終わりゲーな異世界です……。


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