表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/47

***   うちの子ではないです。

お久しぶりです(*´ω`*)<長すぎる留守w

コロナが一向に終わりませんねー;;


 おー、お久しぶりですねお客様! 

 コロナ禍でのご来店ありがとうございます!


 “開いてた……”ですか、ええ。仰いたいことは何となく分かりますよ。あれですね、生きとったんかお前! ってやつですね。ギリギリ生きてましたよ。もう次の緊急事態宣言が出たら死ぬかもしれませんが。


 今日は是非とも当店の貴重な収入源になって下さいね――って、何ですかその顔は。今の時分は大抵のお店の店主がそう思ってますよ。ささ、珈琲注文しましょうか。店主へのお年玉として景気良く二十杯くらい。


 ……冗談ですよ、ジョーダン。ジョーク。ギャグ。ね? だから帰らないで!


 ――って、違う? “あの表のバスケットは何?”かですか。あれはその、あれですよ。店主のお友達の定位置です。いえ、違います。“不景気すぎてついに幻覚まで見るようになったか”とか言わないで下さい。


 第一お友達は人型じゃありませんよ? 人型でバスケット置いてたら、まるで店主が狂人みたいじゃないですか。“別にまともでもないだろ”ですか。失敬な。


 ちょっとお友達は今ご近所を巡回中でして。もうすぐ戻って――って、ほら、噂をすればなんとやらですよ。あの子です。


挿絵(By みてみん)


 こんな顔してますけどうちの子じゃないんです。


挿絵(By みてみん)


 もう定位置ですけど? 顔してますけどうちの子じゃないんですよ。


 前に話したことがあると思うんですけど、地域ネコなんです。何故うちの店をこんなに気に入って足しげく通ってくれてるのかは不明ですが。常連さんといえば常連さんですね。猫舌だけど。


 ちなみに今まではタイルの上に直座りだったんですけど、昨日みぞれが降ってるのに店の前に一時間近くいたので、お客さんが帰ったのを見計らって店のゴミ袋入れてたバスケットを置いたんですよ。そうしたらああなってしまって。


 “執念すら感じる出待ちだな”と。そうでしょうそうでしょう。本当に我慢強い子なんですよ。営業中にやって来ては【オアーン(撫でろ)!!】と店先で叫ぶ可愛い子です。お客さんがいてもお構いなしに鳴きます。可愛いでしょう。


 “いや、若干空気が読めないだけじゃない?”とはなんですか。可愛いでしょうが。それにお店の中に勝手に入ってこない賢い子なんですよ。


 帰りしなにでも撫でてあげて下さい。初見でもファンサが凄いんで、きっとファンになると思いますから。招き猫にはなってくれませんけど、試される地に住む店主の癒しではありますよ。


 さっきも飛び込みで詐欺が来たんで。滅茶苦茶怖かった。電力自由化とかいうのが始まってからずっと悩まされてます。お客様も電気料金の使用料とか教えて下さい、安くなりますよって電話が来たら注意して下さいね! はい、珈琲です。


 “物凄い手が震えて珈琲零れてるんだけど……”と。あらまあ申し訳ない。淹れ直しますね。あ“早くネコを撫でたいから必要ない”ですか。そうですか。猫舌の熱いもの一気飲み風景愉悦。 


 ――――それではお客様、またのご来店をお待ちしております。

コロナ禍でも詐欺は一向に減らない。

飛び込み営業で詐欺を見分ける目安に、

尖った靴と整髪剤でキメまくった髪型と、

オラオラ系というか体育会系のイケメン率高め。

とにかく喋りを止めない。


でも残念、店主は枯れ専なんです(´ω`;)<正直恐怖しかない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] もふもふに癒やされます〜(//∇//) 詐欺を見分けるくだりがわかりみ深し(笑)
[一言] この作品読んでいると、如何に自営業が大変かが身に染みるようです。一回時間使ってお偉い方々にはこの作品を読んでみて欲しいですね。そしたらもう少し実際の状況に密着したアイデアも出るのではないでし…
[良い点]  久しぶりの更新、良かったです。コロナ早く収まって欲しいですね。飲食業はすごく大変みたいだから。  知らないお店は嫌だけど、店主さんのお店はコロナバブルモードに入ってしまえばいいのに……と…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ