↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オタク勇者の英雄伝ではない何か  作者: ヒビキ
第一章 アポロス編
6/23

わ、私のドリルは天を突くドリルだ!(団長除く)

ーーー訓練場ーーー

「さて、これから模擬戦を始めるぞ。」


訓練場には騎士団長と副騎士団長の模擬戦を一目見ようとうちのクラスの連中だけでなく、騎士団からも何人も来ていた。


「いいか。実戦ではいかに魔具と魂術を使いこなすかが重要だ!では2人とも魔具を出してください。」


「招来 剛剣 アダマント!」

「招来 水剣 アクエリア」


騎士団長はそのどっしりとした体躯を越すほどの大きな大剣を、副騎士団長は水色の装飾を施したエストックに似た剣を呼び出した。


「じゃあ始めるぞ。試合開始!」


バンッ!


「「“瞬脚”」」


2人は魂術 強化系 瞬脚 を発動すると一気に距離をつめた。


「オラァァァァ!“斬刃”!」

「くっ、“硬身”」


フリードは魂術 強化系 斬刃をアダマントに使用しながら、上段から降り下ろした。

それに対抗するためにナターシャは魂術 強化系 硬身 を発動させ、体全体で受け止めた。


「くっ、“水鉄砲”!」


「効かんぞ!」


吹き飛んだナターシャは水を機関銃のように飛ばした。てか、水鉄砲なのに機関銃とはこれいかに。

しかし、フリードには効かないようで、飛んできた水をその大剣で弾き飛ばした。

それからは2人の間では激しい剣戟が繰り広げられた。


「最初に発動したのが、“瞬脚” 。簡単に言えばスピードをアップする術だね。

その後のは剣の威力を上げる“斬刃”に、体全体を硬化させる“硬身”だね。って聞いてるかい?和人。」


「あぁ、聞いてるよ。ってかなんでいるの?ネロ。」


模擬戦を見ていた俺のそばにはいつの間にかネロがいて、分かりやすい解説をしてくれていた。てか、お前さっきまであっちでレフェリー的なことしてたじゃん。まぁ別にいいけど。

それにしても、随分嫌われたな俺。あんなに人がいるのに俺の周りはネロしかいねぇや。

なんかあっちの方で、ある2人がこちらに来ようとしているのをイケメン(笑)君に止められていた。時々聞こえる、ホモだの薔薇とか言う言葉は気のせいということにしたい。

てか、聞こえない。うん、そういうことにしておこう。


俺が残酷過ぎる現実から必死で逃避しているころ、2人の模擬戦は中盤に差し掛かろうとしていた。


「はぁぁぁぁぁ!“水刃衝”!」


ナターシャから放たれた水の斬撃はフリードに直撃した。どうやらさっきから出していた技は魔具の能力で生み出した水を使っていたらしい。


「あの魔具 水剣 アクエリアはCランクながら水を生み出し、操れるのさ。あんな風に魔具はどれも強力な力があって、戦闘において魔具の能力を主に使い、魂術は補助というのがほとんどかな。」


「なるほど。つまり魔具の攻略法をいかに早く思いつくかが、勝負の別れ目という訳か。」


「そうだね。まぁ、あそこの団長みたいに魂術を主にしている奴もいるけどね。」


「へぇ〜。ところであの団長のでっかい剣はどういう能力なんだ?」


「あぁ、彼のBランク魔具 剛剣 アダマントは剣の切れ味はさほど凄くないし、剣自体は本当に重い。しかし、その頑丈さや威力、それを操る技量が素晴らしいんだ。だからこそ彼は騎士団長に選ばれたんだ。

さらに彼の武器にはまだ能力があるんだ。」


そんなことを言いながら、模擬戦を見ているとやはりと言うべきか、フリード優勢で進んでいた。


「はぁはぁはぁはぁ。流石団長ですね。これでも歯が立たないとは。」


「まぁな。一応騎士団長だからな。例え、模擬戦だろうと負けるわけにはいかないんだ。」


はぁはぁと息を荒げるナターシャには少し興奮を覚え・・・


ギロッ!


る訳無いじゃないか。神聖な試合でそんな不埒なことは考えませんよ。アハハ。


はあ、まさかあんなに遠くにいるのにここまで殺気を送ってくるなんて、恐ろしい娘!


「では、せめて一矢報いさせていただきます。はぁぁぁぁぁ!」


目からビームを受けた気分になった俺が訓練場を再び見ると、覚悟を決めたナターシャは瞬脚を再度唱えると、一直線にフリードへ向かっていった。


「新技、水鮫牙 (すいこうが)廻天!」


アクエリアから溢れ出た水がアクエリアにまとわりつき、凄まじい勢いで回転していく。その様はまるで全てを貫かんとするドリルのようだった。


ドガァァァァン!


新技は恐ろしいほどの爆音と砂煙をたてて、フリードに直撃した。つい、「やったか。」的な感じの生存フラグを建てそうになるのを我慢して、直撃した辺りを見てい・・・


「やったのか?」


言った〜!漢のロマンであるドリルっぽいものが見れたから言わないでいたのに、ネロの野郎言いやがった。特大の生存フラグ建てやがった。


砂煙が晴れると、そこにはアクエリアを持ったナターシャと、やはりそれを喰らってもピンピンしているフリードが立っていた。


「相変わらずすごいな。あいつの“金剛武人”は。」


「なんだそれ?」


「さっき言ったあいつの魔具 剛剣 アダマントの能力で、使用者の体を自身と同じくらいに硬くし、圧倒的なまでの防御力を得ることが出来るのさ。」




なんてこった。







つまり、ネロの言っていた、「彼の武器にはまだ能力があるんだ。」ってセリフが既にフラグだったなんて。何で気がつかなかった!何でなんだぁぁぁぁぁ!


今回は自分の不甲斐なさに泣いた模擬戦だった。つ、次こそはか、必ず見破って見せる。必ずじゃ(フラグ)!



「なかなか良かったが、これで終わりだ。“剛腕”。オラァァァァ!」


その後、フリードは“剛腕”によって上げられた腕力で大剣を振り下ろし、勝利した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。