訓練
あれ、なかなか話が進まない。
城の近くにある訓練場はとにかく広い。何百人と同時に訓練できるほどには広い。
「はっ!」
そんな訓練場の全体を使い模擬戦をしている二人。
一人は黒色の髪に黒い瞳の長身の男、黒木。もう一人は透き通るような金色の髪と深い海のようなサファイアブルーの美しい瞳の女、落雷。
二人は広い訓練場を字のごとく音のように駆け。すさまじい一撃を放ちあっている。
「凄いっすね~」
金属音が絶え間なく聞こえるその場に閃の軽薄な声が響く。
「そうだね」
凛とした声で相槌を打つ鈴歌。
そんな二人をのんきに見守る二つの影。
「お前たちもっと緊張感を持て」
美しい赤髪の美少女、アルマは頭を抱えている。
そんなことを話しているうちに模擬戦はヒートアップする。
「はああ!」
落雷は両手に持ったショートソードせ絶え間なく黒木を斬りつけようとする。
「斬立流 流水」
その凄まじい斬撃をすべて紙一重で避ける。音速に迫ろうかという無数の斬撃を予測し見切り避ける。
攻撃は一切しない、ただ避ける。
黒木はそれを繰り返していた。
「炎輪」
落雷が言霊をつむぐ。黒木の知らない別の世界の魔法。
炎が円形になり黒木を包囲し、一気に迫る。
黒木はそれを上に飛ぶことで回避。しかしそこには落雷の姿が、
「融合魔法。雷華+トリトニス」
特別な魔法を発動するための言霊をつむぐ。黒木は回避しない。
融合魔法その名の通り魔法を二つ混ぜてできる魔法。
今回はこの世界と別の世界の魔法を混ぜる。
「雷華演武」
咲き乱れる雷の花。その花は全て黒木へと向かう。
「斬立流 雷斬」
その花全てを一瞬でかき消す。否、斬り消す。
神速の太刀は雷の花を消し去ったが刀を振りぬいた状態の黒木に斬りかかる影。
「とった!」
落雷は右の剣を黒木にたたきつける。
「残念でした」
その斬撃を黒木は流水でかわす。そして落雷の首筋に手刀を入れる。
「きゃ」
一撃によりバランスを崩した落雷をお姫様抱っこし着地する。
「あ、えっと…その、おろしてください」
顔を真っ赤にする落雷を見るとついつい頬が緩む。
落雷はグランが戻ってきた後みんなに勇者だった過去を発表した。
今日の訓練はそれから一週間が過ぎたころの話。
「デウスマギアってなんなの?」
落雷と打ち合いをしたあとに鈴歌が話しかけてきた。
きっかけはおそらく俺とグランが戦ったのを見たからだろう。
「俺も気になるっス」
閃も軽い感じで会話に割り込んでくる。
「神魔法のことか別にいいけどお前らってもう特殊属性使えるの?」
「あんなの無理よ、あなたはなんで使えるの?」
落雷がこちらを非難がましい目で見てくる。
「私たちはまだ自分の属性もわからないの」
そういえば俺も最初は苦労したなあと思いだし少し笑ってしまう。
「二やついてないで教えて」
鈴歌がむすっとした感じで頬を膨らませている。
「ごめんごめん。デウスマギア、神魔法って意味なんだけどこれは特殊属性と自分の持っている普通の属性を混ぜ合わせてるだけなんだよ」
俺が身振り手振りを加えて説明する。
「混ぜ合わせる?」
アルマまで近くに来て首をひねっている。
「そう、刻印持ちっていうのは絶対に二重属性使いなんだよ。特殊属性と六属性のね」
うんうんと興味を示す四人。
「その二つの属性を混ぜ合わせて強力なものにするのが神魔法なんだ」
そもそも特殊属性は単体で使うにはピーキーだから二つを混ぜるこうすることによって特殊属性の効果は薄まるけど威力の強い魔法が打てる。
「へえ~。そうなんだ」
落雷はご満悦といった表情でうなずいていた。ほかの三人はあいまいな顔をしている。鈴歌は絶対わかってない。
「そんなことより、私に技教えて」
自分から聞いといたくせに話を変えるクール美女。
そんなクール美女に飽きれながら技のレクチャーをする。
いまはもう全員がオーラを習得しているし魔法もかなり使える。
落雷に至っては近接戦も遠距離からの打ち合いもできる。何この娘、怖い………さすが元勇者。
まあそんな感じでダラダラ過ごしてますがそう長続気はしない。
「お前らちょっとファラスと妖精王にあってこい」
そんなグランの言葉で忙しくなること間違いなし。
妖精王はいいやつにするよ!
エルフっ娘は大好きだ!
誤字脱字が多いのであったら教えてくださいね
byキラーメガネ




