メカナイズド・ハート 98話
眠い
エミーは隠し持っていた対ポッド用ミサイルで、真横でエミー機と一緒に機体を真上に向けて吊り上げながらゆったりと失速させているベル機に向けて、パイロットのヘルメットにロックオンマークを直接表示して向いた方向にいる敵に対するロックオンを可能にする、格闘戦用赤外線ロックオンシステムを使いロックオンする。
カチッ
エミーが引き金を引いた瞬間、機体背部のハードポイントに残されていた最後の一発の対ポッドミサイルが放たれる。ミサイルは一瞬、落下したのちに急加速し失速しかけている巨大でウスノロな2機のポッドを尻目に直角に突きあがる。
一瞬流れ星か何かのように勘違いするほどきれいに夜空に溶け込んだミサイルは、数秒後には上空で反転しながら目標に向けてきれいに旋回しながら、噴射されている推進剤とわずかに残る重力と慣性を最大限活用しながら降ってくる。
エミーのスクリーンに映る映像を共有して観戦するルーカスは、放ったミサイルが空中でひらりと身を動かして軌道を変えて自分の方へと飛んでくる映像をみて思わず意識的に、自分の機体のコックピット内部にあるチャフフレア射出ボタンを押し込みながら目をつぶりたくなってしまう。
ミサイルは瞬きをする暇もないほどのすさまじい速度で降ってくる。
しかし、次の瞬間ミサイルは空中で爆発四散する。炸裂した砲弾の破片が四方八方に広がりエミー機の胴体部装甲などにも破片が当たる。
「へ!?」
エミーは間抜けた声で自らの感情を示す。どうやらベル機が120mm砲弾を高速で飛来するミサイルに直撃させて被弾する前に撃墜したのだ。はたしてそんなことが可能なのか?どのようにやったのか?疑問が沸き上がる。
しかし、ルーカスが頭をひねっている間にも、ベル機はゆったりと機体を旋回させてベル機に向けて照準を合わせる。最後の瞬間はスローモーションかなにかのようにゆっくりと動く。互いに失速しているためではあるが、両機ともにダンサーのような風靡な動きを見せるがために、穏やかに見えるが、相互に失速しているがゆえにまともに回避も各党もできずに頭上からギロチンの葉が落ちるのを最後の瞬間まで見続けなければならないことに等しい絶望感を与える。
「くっそ!!」
エミーは腹立たしさを爆発させながら、自機にむけて銃口が向けられて自機がシュレッダーにかけれらる様子を見続ける。
その様子を見てルーカスは改めて自分は今演習モードでやっていると思いなおす。ルーカスは映像の美しさだけでなく戦闘の流れまでもが、非常にリアルに作れれており息をのむ。
「よし、次はルーカスの番だよ。」
眠い




