↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
127/185

メカナイズド・ハート 127話

戦時でも市街地はやはり人であふれて活気あるものなんでしょうが、やはり平和教育の一環か、陰鬱で疎開と灯火管制ばかりのイメージが先行してしまいますね。

「ポーランド人でもないのに随分とニコニコだね?」


現地のポーランド人顔負けのどや顔を見せながら自慢げに話しをしてくるルーカスの副官、ミリアム・ファルンバリ少尉に思わず意地悪な聞き方をしてしまう。


「そりゃあ喜びますよ、人生で初めての大都会ですから。」


彼女は音符が付きそうなほど機嫌のよい言葉で、一切の悪意なく言葉を返す。


確かに、ルーカスにとっても人生で初めての大都会だ。道路に出ると歩道は平日にもかかわらず人でごったがえし、誰もが各々の目的地へと進もうと互いの方がぶつかり合うことも気にせずあくせくと動き回っている。


左右にきれいな、それでいて周囲の景観を壊さないように建物の高さや壁面に使用する色、素材をこだわって建てられた服飾店や食品店、医薬品、生活用品販売店が並ぶ。どの店も人にあふれ、出入りが多く店の扉が完全に閉まることはない。


「すごいなあ~。」


ルーカスは、バカ正直に子供のような感想をボケっと立ちながら町中を見渡しその活発さに圧倒される。


「ここにエミーと一緒に来れたら幸せだったろうな・・・。」


ルーカスはその言葉と共に、隊を離れた時にエミーと交わした別れの挨拶を思い出す。

エミーはエミーで中尉として中隊を率いる義務がある。そしてただでさえ後方から予備人員が来ず、予備人員はどれも中隊の指揮に適した人員は少ない。


「エミーがいたらあそこでデートしたかな?それともあそこかな?」


ルーカスは副官を隣にあるきながら独り言を続ける。

街を歩き、新しいこの町の側面に出会えるたびにエミーとのデートを想像し、エミーがどのような店に行くだろうか?この店にはいくだろうか?といろいろと考えを回しては、今近くにエミーがいないことを思い出し悲しくなる。


同時にセルゲイが言ってきた言葉も思い出す。


「お前が、後方で新しい大隊一個分のパイロット育成をできればエミーも現状の任務から外せることができるだろう。」


ルーカスにはその言葉を信じるしかない。


「よし、エミーとの小さな幸せのためにも頑張らないとな。」


ルーカスは、そう呟きながら副官を連れて通りを歩く。


数十分ほど歩けば、道を往来する人の数も減りさびれた地域へと進んでいく。周囲は工業あるいは建設関係の装備が野ざらしに配置されている露天駐機場や、轟音を立てながら駆動する音が聞こえ周囲を青色の作業服を着た作業員が歩き回る繊維工場に囲まれている。


さらに進んでいくと検問所が見える。ポーランド軍の訓練場だ。

8mほどのポールに白と赤のポーランド国旗がつるされている。

この基地の一部を間借りしてルーカスは新兵たちに訓練を施し戦場へと送っていくことになる。うまくやればすぐにエミーと会えるだろう。


ルーカスは意思を固めて、検問所へと副官を連れて向かう。

ねむねむわんこ(n=1)


明日は更新できるかわかりません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。