プレゼント
「っつぅぅ」
頭が割れそうだな。
昨日は何とかタクシーに乗り込んだまでは覚えているがみんな酒強かったなぁ。
ポーションを飲んでみると完全復活!
さすがにまだヒントアプリの毒を飲んでみるは100に達していない。
スマホを見てみると通知が6件、昨日のみんなだな。
『拓磨殿!ありがとう』
これはクロガネさんだな。
『進藤さん、二日酔いになりそうなのでポケットに二日酔いに効く薬を入れときました』
ポケットを触ると確かに入っていた。能勢さんが入れてくれたらしい。
『拓磨殿!仲間にしてもらい感謝致します』
これは鞘脇って坊主の人か。
『拓磨ー、俺はダガーみたいなのが欲しいからあったらくれよな』
呼び捨てかよ。これは河合ってチャラいやつだな。まぁ、ダガーくらいならショップで買えって返信しとこう。
『拓磨ぁ、今度どっか連れてってよー。ダンジョンでもいいよぉ?』
また呼び捨て。これは小坂って女の子か。可愛い顔して、本気にしたらどうすんだよ!
『拓磨様、本日は仲間にしてもらえ感無量でございました。またの機会を』
これは立花って子か。またみんなクセがあるなぁ。
さて、ダンジョンにでも行って体を温めるかな!
29階層、グレーアリゲーターってワニかよ。
流石に普通のワニなら怖くないがワニってこんなにゴツゴツしてたかな?
“ゴォッ”
拳大の岩が飛んでくる。
「うおっ!岩投げてくるのかよ!土属性のワニか?」
ミスリルソードに魔力を纏わせて斬ると呆気なかったが、死角から飛んでくる岩は避けようがないよな。
さっさと先に進むか!
ーー
一方、クロガネ達は階層で大喧嘩していた。
「もう拓磨殿は30階層手前まで来ているのだぞ!負けておられんから25階層から進むのだ」
「バカ言ってんじゃないですか?進藤さんは地道に段階踏んでそこまで行ったんです!ここはこちらも10階層から様子見たほうがいいです!」
クロガネと能勢は言い争っていたが見かねた他のメンバーが10階層に転移したので仕方なくクロガネも後に続くことになった。
「ほら!楽じゃないか!」
「どこがですか!私達は必死ですよ!」
「ぬオォォォォォ!」
「囲んで下さい!」
クロガネが一匹倒す間にようやく五人で一匹倒すのが精一杯だ。
「クロガネ一尉!レベル上げを進言します!」
能勢がこう言うとレベル差があるのがわかりクロガネは不完全燃焼でレベル上げの手伝いをする羽目になった。
「くっ!やはり拓磨殿と一緒が良かったか?」
「何か言いましたか?」
「何も言ってない!サッサとレベルを上げるのだ!」
ーー
とりあえず目標にしていた30階層に足を踏み入れたのだが、またしても草原のようなところにでてしまった。
しかも恐竜のようなモンスターがウヨウヨいることが躊躇させる。
「さすがにデカすぎるだろ?」
『ギャオォォ!』
速攻で見つかった俺に噛みつこうとするのを避けてミスリルソードで傷をつけるとすんなり通る?
「見掛け倒しみたいだな!」
尻尾を斬り落とし、バランスが悪くなったところでトドメを刺す。
恐竜肉と大きめの魔石が手に入った。
「ぉお、これはどんな味がするのか楽しみだ」
30階層を縦横無尽に駆け回りモンスターを倒していく。
腹が減ったので自宅に戻り恐竜肉のステーキを焼いて食べる。
「うめぇぇ!」
肉質は柔らかくて歯応えも楽しい肉汁もまた美味しいステーキをぺろりと平らげる。
「これは補充しとかないといけないな!」
30階層で思う存分狩りを終えると、ボス部屋に入る。
『ギャオォォ!!』
「Tレックスかよ!しかもデカすぎるだろうが!」
噛みつき攻撃を躱し、尻尾攻撃を受け流すとミスリルソードで尻尾に刃を入れる。
「くそ!一回じゃ無理だな」
手がデカいため大きく四つん這いの状態で襲ってくる。
くっそ!爆弾でも欲しいところだぜ!
逃げながら斬るのを繰り返し、弱ったところでようやく倒すことに成功した。
ダガーが二振りと、これまで見たことない輝きの魔石が手に入った。
宝箱からは大剣と金貨数十枚が入っていて、30階層の凄さがわかる。
『実績達成、プレゼント機能の開放』
「は?」
プレゼントって仲間に何か贈れって?うそだろ?
・仲間にプレゼントしよう 0/6
ヒントアプリでこうなってるからしょうがないけどさぁ。もうちょっといい機能を追加してくれよ!
とりあえず河合にダガーでも贈るとするか。
無限収納からプレゼントボタンで河合に贈るを選択する。
すると河合からすぐに連絡があった。
『マジパネェ!サンキュー拓磨!』
まぁ、30階層の武器だからそりゃパネェだろうさ。
「大事に使えよ」
と返信をしておく。
さてとこれからどうしようかな?
まあ、一つしか道はないのだが、いつか自分が死ぬんじゃないかと言う恐怖も無いわけじゃない。
でもこの快感は味わった者しかわからないだろうな。
恐怖と興奮の入り混じった状態で31階層に足を踏み入れる。
あたり一面水が薄く張られ、空が映って幻想的な風景だった。
「ここはどうしてなにもいないんだ?」




