10話 学園編入試験
お待たせしました、第10話です。
さぁ、今日は試験を受ける日だ。入試なんて何年ぶりだろう。少なくとも1万年以上は前だね。
用意もできたし早速出発しよう。
「学園ってどこにあるの?」
「学園は北側でここは南側なので反対側ですね。あっちの方です。」
それからリアの案内で学園の前まで来た。学園は北側の貴族エリアにあって、貴族エリアは他のエリアと門や壁で区切られていた。入る時に止められたけど推薦状をみせたら無事に入れた。
「流石にちょっと緊張するね。」
「私も試験を受ける時は緊張しました。あ、これから学園に入るにあたって私は従者ということにしてくださいね。それ以外で奴隷が入る方法はありませんから。」
「わかった。いろいろわかんないこともあるだろうから頼んだよ、リア。」
「わかりました、ソーカ様。」
結構それっぽい。あとかわいい。
「じゃあ、行こうか。」
学園の門をくぐる。確か右の方に職員室があるんだよね。そこに行けってサッシュが言ってた。
職員室ってここだよね。
——コンコン
「失礼します。編入試験を受けにきました。」
「はい、編入試験……ってことは君がソーカさんであってるかな?」
「そうです。」
「じゃあ早速試験しちゃおうか。着いてきて。」
そう言われて案内されたのは誰もいない教室だろう部屋。
「ここに案内された時点でわかってるかもだけど最初は筆記試験を行います。じゃあ好きなとこ座ってね。」
「わかりました。」
「あ、そっちの従者の子は扉の外で待っててね。」
「はい。」
「はい、これが問題と筆記具ね。よし、試験開始。」
一応歴史の方から解こう。万が一計算解いてる時に忘れちゃったら困るからね。オストールの初代国王を答えよ、五代国王はどこの国と戦争を起こしたか答えよ。ふむふむあんまり難しい問題はなさそうかな。さっさと解いて計算行っちゃおう。
その後も難なく解いていって歴史は終わった。よし、次は算術だね。………ま、まぁ。わかってはいたけどレベルが低いな。小学校の四則演算レベルだよ。もうちょっと歯応えのある問題が欲しかったかな。
さて、全部埋められたかな。一応解き直しもしたし大丈夫そうかな。
「終わりました。」
「え?もう?まだ10分も経ってないけど。まぁいいか。じゃあ採点しちゃうね。」
「すごいわ。まさかこんな短時間で満点を取っちゃうなんて。」
「どうも。」
「本当にすごいことだよ。これは学園以来の快挙よ。」
そんなこと言われても、そこまで難しくなかったし。
「…ってそうだった。次は実技試験をやるから校庭に行こう。」
「まずは武術の方だよ。ここにある訓練用の武器から一つ選んであっちの先生と戦ってね。それじゃダイル先生、お願いします。」
「さぁ、来い。」
片手剣、両手剣、短剣、槍、斧か。どれにしようかな。どれも一長一短なんだよなぁ。相手の武器は、……片手剣か。うーん……じゃあここは、同じく片手剣で行こうかな。一番手加減もしやすいし。
そんなこんなで武器を決めた私は先生に向き直って構えた。
「来ないのか?ではこっちから行くぞ。ハァ!」
初手は右上からの袈裟斬り。なら相手の剣に対して剣を斜めで受けて受け流しつつ体を捻って反転しながら手首を返す。
「うぉっと!?」
体勢が崩れたところに後ろから攻撃。
——コツン
「これで大丈夫ですか?」
「え、えぇ。合格ですよね?ダイル先生。」
「ああ。文句なしだ。なんなら俺が教わりたいくらいだな、ハッハッハ。」
「じゃあ最後に魔法の試験よ。とは言っても適当に使える魔法を打てば大丈夫だよ。どこまで魔法が使えるかの確認だからね。」
魔法か。何がいいかな。まぁ適当に威力を制限したファイアボールでも打てばいいよね。……このくらいかな。
「[ファイアボール]」
よし、いい感じでしょ。
「はい、じゃあこれで試験終了だね。本当だったら採点とかがあるから後日手紙でとかなんだけど今回は1人だけだったからこの場で発表しちゃうね。まぁわかってると思うけど、文句なしの合格だよ。」
「やりましたね!ソーカ様。」
「ありがとう、リア。」
「そういえばそっちの子って学園の生徒だった子だよね。力になってあげられなくてごめんね。」
「俺からも謝っておく。すまなかった。」
「い、いえ…そんな。」
ちゃんといい先生がいるんだね。この学園は。
「そういえばここって制服ですよね。どうやって用意すればいいんですか?」
「あ、そこらへんも説明しないとね。まず……。」
長々と言われたけど簡単にいうとこう。
制服は学校側で用意する。だから後で採寸させてほしい。これから生徒証を発行するから渡されたら常に持っておくこと。学園内では教師の許可なく生徒同士の訓練を超える試合をしないこと。学園内では貴族や平民などの身分の差がない。私は筆記も実技もできるから3学年に編入することになる。
3年って確かリアの学年だよね。これは仕返しのチャンスじゃない?でもリアはリアだってわからない方がいいよね。また何かされちゃうかもしれないし。
「よし、リア。髪の毛の色を変えよう。今のままだとまたアルシャインって人に目をつけられちゃうかもしれないし。」
「確かにその方が良いですけど……そんなことできるんですか?」
「それができるなら私もその方がいいと思うけど。」
ダイル?って先生も頷いてる。
「できるよ。何色がいい?」
「そんな急に言われても。……そうですね、水色がいいです。」
「わかった、水色ね。[変装]」
変装は本来なら全くの別人に見せるものだけど今回みたいに一部だけ変えることもできる。
「これでよし。早速採寸やっちゃいたいんですけどいいですか?早めに終わらせたいので。」
「OK、いいよ。じゃあ校舎入ろうか。あ、そうだ。まだ自己紹介してなかったね。私はレイナ、よろしくね。それでこっちが…」
「実技担当のダイルだ、よろしくな。」
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