2. 予想的中
俺一人しかいない教室で自己紹介をしたアルンは、続けてこう言ったのだった。
「ここで何をしてもらうかの説明はこっちの世界に連れてくる前に話したから省くわね」
「今貴方たちが一番気にしてるのは、40人いるはずなのに、どうして自分一人しかいないのか、というようなところでしょう?実際、全員いるんだけれどね。具体的に何をすればいいの? と思ってる人もいるようだけど」
『どこまでコイツは見透かしているんだ。さっきの女神というのは妄言じゃなかったのか。まあ、あんな現象は神という超常的な存在じゃないと説明がつかないな。』と俺は思ったが、俺のそんな疑問には答えず、アルンは言った。
「一度に全員を呼ばずに、1人1人呼んで話していたから、それぞれの時間軸がずれちゃったのよ。」
『そんなことがあり得るのか……』と思うと同時に、
アルンは、「今から揃えるわ。びっくりするかもしれないけど、我慢してね」
そう言い、アルンが「パチっ!」と指を鳴らした瞬間、他の39人が教室の中に虚空の中から現れた。
比率としては男子の方が多いだろうか?
バトルと言っていたので、当然といえば当然すぎる気もするのだが。
何で別々に俺たちのことを集めたのかも謎である。
「それぞれ会ったことがある人や挨拶したい、この人と仲良くしたい、と思える人もいるかもしれないけど、先にもうちょっとさっきより詳しい説明をするわ」
「今日一日は何もない日、自由に過ごしてもいいということよ。学校で例えると、始業式みたいな日と言えるわね。説明もあるし。」
「とりあえず、最初に言うこととしては、これから貴方たちが戦う舞台は学校よ!」
俺のあり得ないと考えた予想が見事に的中した瞬間だった。
次からキャラ増えます!