25.エルフのお姉さん②
ミーシャから二つのうち、どちらか一つをタダにしてあげると言われたので、俺は聖属性と表示された方の服を選ぶことにした。
すると、ミーシャが、
「センスいいねー!カイトくん。初めてこの二つを見る人はどっちの方が価値が上かをよくわかってくれないんだよね。」
「それは聖属性、無属性のどちらの方が上位かということでいいのか?」
ミーシャは二度ほど首肯した上で、
「そうだよ。人間の市場では聖属性の方が価値が高いんだよ。エルフやその他種族にとっては、無属性の方が価値が高いんだけどね。君のとった二つはある意味正解だったということさ。」
この世界でも文化の違いがあるということにどの世界も発展していけば、日本のようになるんだろうか。
「なんでエルフや他種族と人間にとっての価値が違うんだ?」
うーん、と短く考えてから、ミーシャは
「元から持っている魔力が種族で違うの。人間は無属性、エルフは風属性が少し混ざっていると言った風にね。だから元から持っている魔力を帯びているものには価値がつきにくいんだよ。」
「なるほどな。で、俺はこれから一人で行くところがあるんだ。俺が今から伝える場所まで行っておいてくれるか。」
「うん、わかったよ。それでどこに行けばいいの?」
俺はロランが待っている位置とそこで俺の名前を出すようにとミーシャに伝えた。
そうして、俺たちは店の外に出ようと歩き出した。
のだが、店主のゴッゾが呼び止めてきた。
「お前さん、よくこいつを手懐けられたな。
こいつは儂が何度出ていけと言っても出ていかんかったのに。」
そんなことを言い出すので、俺はミーシャに白い目を向ける。
「そんな目で見ないでよ。今、お金持ってなくて、頼るところがここしかなかったんだもん!」
ゴッゾは憤慨しているようだったが、こちらを向いて、悪い笑みを浮かべながら、
「お前さんがこいつを持って行ってくれるなら何も文句はないしのう。」
「まあ、そういう経緯ならそうだろうな。食費も浮いて助かるだろうし。」
俺がそう言うと、ミーシャが泣きそうな目で、
「ひどいっ、ひどいよカイトくん。」
と言ってきたので、流石に可哀想だと思い、話を切り上げることにした。
「じゃあな、ゴッゾさん。また来るよ。」
「おう、元気でな。」
そう言って、店の外に出てから、ミーシャに、
「じゃあ、俺はさっきも言った通り行く場所があるから、先に伝えた場所に向かっておいてくれ。」
「わかりました〜。」
そんな呑気な返事をして向かっていった、ミーシャの後ろ姿が見えなくなった頃に、俺は遥香が買おうとしていたものがある店の前に向かった。




