26.受け取る報酬②
「疲れるに決まってるでしょ!命を増やす術と言っても過言じゃないのよ!今のうちに仲間と相談しておきなさい!」
そうアルンが言うので、俺はグループの仲間たちとどんなものを報酬にしてもらうかの相談を始めることにした。
「じゃあみんな、これから、このグループ、もっと範囲を広げて、この40人のクラスに必要だと思うものがあればどんどん上げていってくれ!」
そう俺が言うと、みんなが相談を始めた。
「何か、みんなが強くなるようなものを報酬としてもらったほうがいいんじゃないのか?」
「さっきみたいに海斗でも勝つことでギリギリの敵が現れるかもしれないしね。」
「とりあえずは強くなるって方向でいいんじゃないかな?頭脳明晰になりたいとか言ってもそんなのは無理だろうし。かいくんに守られてばっかりっていうのも、ちょっと、かいくんへの負担が大きすぎると思う。」
「そうだよね。なら、強くなる方向でいこう。強くなる方向と言ってもいろいろあると思うんだけど。」
「単調にいくなら、魔法、もしくは剣だ。」
神崎が言ったことばにみんなうなづいている。
「でも、単調って言ったってことは他にも何かあるんだよね?」
「ああ、もちろんだ。」
堂々たる口調で神崎は続ける。
「二つ目、俺はこれが一番いいと思うんだが、それぞれの個性を伸ばす、もしくは増やすという方法だ。」
「具体的には?」
「ああ、具体的に言うと、能力の強化、もしくは、増加権限をしてもらうということだな。」
「魔法や剣にいくと、全員で一つしか選べないのなら、必ず偏りが出る。それなら、何かあったときに対応ができない。例えば、魔法を選べば、間合いを詰められたときとかにな。だから、それぞれ個別の能力を伸ばす方がいいと俺は思った。」
「うん、いいんじゃないですかー、それで。」
「「うん、私もいいと思うよ!」」
「「俺たちもそれでいいと思う」」
「じゃあ、これで決まりということで。能力強化じゃなくて、能力を増やせるようにしてもらうということでいいか?来栖はまだみんな一つ一つの能力に秘められた力があるととれるようなことを俺に教えてくれたから、強化と言ってもその力が解放されるだけだったらそこで頭打ちだしな。どうだ、みんな?」
「「「「「それでいいよ」」」」」
「というわけでみんなの意見はまとまったから、アルン先生、よろしくお願いします!」
「ええ、わかったわ。」
《更なる力を与えよ!!》
「位階昇格」
その瞬間、全員が淡い金色の光に包まれる。
「うん、これで大丈夫なはずよ。」
「「「「ありがとうございます!」」」」
「他のところではまだ時間がかかるみたいだからそれまでは待機しておいてもらうわ。じゃあ、それぞれ自分の部屋に戻って自由に過ごしてね。準備ができたら呼ぶわ。」




